EL GRECO(エル グレコ)
コーヒーを飲みながら名画鑑賞の余韻を楽しむ
美術館賞の余韻を楽しむために
西洋近代洋画から日本の近現代美術、工芸作品、東洋の宗教美術までそろう大原美術館は、日本を代表する総合美術館。そのお隣にある「エル グレコ」は美術館で作品を見た人たちが「余韻を楽しむ場所」としてオープンした喫茶店だ。外壁全体がツタに覆われ、入り口の雨よけの赤色と美しく調和した趣のある姿は倉敷美観地区のなかで象徴的な景観のひとつになっている。店名は、大原美術館を代表する名画の『受胎告知』の作者にちなんでいている。大原家との関係は深く、この建物は、元は実業家の大原孫三郎(おおはらまごさぶろう)が建築家薬師寺主計(やくしじかずえ)に依頼して設計した土地管理会社の事務所。薬師寺は、このあと、1930年(昭和5)に開館した大原美術館も手がけている。
やさしい光に包まれた店内
「エル グレコ」は、孫三郎のあとを継いだ長男でクラレの社長などを務めた總一郎(そういちろう)氏の発案で誕生した。總一郎氏は、京都・百万遍にあり、人々がコーヒーを飲みながら語らう喫茶店「進々堂」がお気に入りだったという。「進々堂のような喫茶店を」「名画の余韻を楽しめる場を」との熱い願いを込め、事務所の移転にともない、オープンさせたのが「エル グレコ」である。店の経営は、大原家の茶事を任せられていた佐々木浦江さんに懇願した。現在はその娘の長沼眞智子さんが店を継いでいる。板張り床、木製の格子天井など開店当時と変わらない店内は、ツタの隙間からやさしい光が差し込み、明るく、開放感がある。美術鑑賞のあとに過ごすには最適の心地よい空間だ。
オープン当初からの味を守るコーヒー
「進々堂」に置かれていた人間国宝・黒田辰秋(くろだたつあき)の作品と同じものを、本人の了解を得て作ったという机と椅子もすばらしい。年月を経て艶を増し、重厚なのにさり気ないたたずまいで、いつまでもここで過ごしていたいという思いにかられてしまう。名画を見た感動を邪魔しないよう、あえて音楽は流していない。「オリジナルコーヒー」は、オープン当初からずっと守り続けているというこだわりの逸品。さっぱりとした味わいのミルクセーキや、オリジナルのレアチーズケーキも人気だ。『きことわ』で芥川賞を受賞した作家・朝吹真理子(あさぶきまりこ)の小説『TIMELESS』には、主人公の女性が高校時代の修学旅行で倉敷を訪れたとき、この店で過ごす場面がある。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 観光地の有名店だが…
- レトロ・モダンなどとやたら好評価の店だが、相席が前提の店なので他の客と同席になって窮屈な思いを強いられる。しかも背もたれのない長椅子なのでゆったりとはくつろげない。コーヒーなど味に比べて値段はかなり高めなので満足度は低い。あえて入るほど魅力ある店とは思えない。レトロに憧れるのならツタの絡まる外壁でも写真に撮っておけばいい。
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- 蔦に覆われた喫茶店
- 大原美術館と新渓園に行った後に休憩で入りました。蔦に覆われた外観はインパクト大。ドアを開けて入ると地元客が1名いるのみ。店主と談笑されていました。中は結構広く席数あります。アイスコーヒーを注文しましたが、まぁ普通に美味しかったです。レトロな雰囲気ですが各種キャッシュレス決済OK。店を出ると外観を撮っている人がたくさんいました。
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- 懐かしい
- 大原美術館の隣。名前はエルグレコですが、明るい店内。コーヒーとチーズケーキを頼みました。千円ちょっと。Gotoのクーポンを利用。チーズケーキの土台はパイ生地でした。
TripAdvisorクチコミ評価
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