知夫赤壁
国賀海岸の「摩天崖」と隠岐で一、二を競う壮絶な断崖
「ユネスコ世界ジオパーク」隠岐でスケールが大きい絶景地といえば、島前(どうぜん)・西ノ島の「国賀海岸」が有名だが、同じく島前・知夫里(ちぶり)島の西海岸には、国賀海岸の「摩天崖(まてんがい)」に勝るとも劣らない大絶壁がある。それが、最大高200mに達する赤茶色をした断崖が約1kmにわたって続く「赤壁」で、「壮絶さ」という点では、こちらが「隠岐ナンバー1の絶景」かもしれない。この壮絶な断崖は、約600万年前に噴火した火山の溶岩が降り積もった火砕丘が浸食されてできたものだ。崖の赤い色は溶岩中の鉄分が酸化したもので、火山活動が繰り返されたため、地層の断面である崖に縞模様ができたという。実は隠岐の島前全体が「ひとつの大きな火山」で、西ノ島の焼火山(たくひさん)が中央火口丘。各島の外周の山々が「外輪山」、島々に囲まれた内海は火山活動によって陥没したもので、それらの全体を「島前カルデラ」と呼ぶ。壮大でドラマチックな地球の営みを物語り、地学的にも重要な赤壁は、国の天然記念物となっている。特に夕暮れどきには赤壁が真紅に輝き、この世のものとは思えない絶景が展開される。
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情報提供: ナビタイムジャパン