株式会社出西窯

お土産

野の花のように素朴で健康な器を生み出す民芸の窯

宍道湖(しんじこ)に注ぐ斐伊川(ひいかわ)のほとり、田園風景のなかに日本家屋風の工房を構える。現在、14人の陶工がおり、一つひとつの工程を陶工たちが共同作業で行い「用の美」を生み出している。

数多くの製品を展示・販売している「くらしの陶・無自性館」 数多くの製品を展示・販売している「くらしの陶・無自性館」

戦後まもなく若者らが創業、民芸の精神で製作を続ける

JR出雲市駅から車を走らせること約10分。出西窯は民芸の窯で、製作、展示・販売をこの地で行っている。誕生は戦後間もない1947年(昭和22)。農家の次男、三男坊の20歳前後の幼なじみ5人と、2人の賛助者の協力によって創業した。近所の土を使って手探り状態でスタート、島根県安来市出身の陶芸家河井寛次郎(かわいかんじろう)の指導を受け、美学者の柳宗悦(やなぎむねよし)、陶芸家の浜田庄司(はまだしょうじ)、鳥取県出身で鳥取に民芸を広めた「プロデューサー」の吉田璋也(よしだしょうや)、英国の陶芸家バーナード・リーチら民芸運動の人々と交流しながら、実用の陶器を作り続けてきた。名前は地名の出西からとっている。

土や釉薬、薪など島根県産にこだわる

「民芸の志を持ち、野の花のように素朴で健康な美しい器、くらしの道具として喜んで使っていただけるものを作ろう」が、継承されている信念。土は島根県産にこだわり、釉薬は自家調合する。黒釉、白掛地釉、飴(あめ)釉、海鼠(なまこ)釉、呉須(ごす)釉などを使い、大小の皿や鉢、飯碗といった和洋食器・酒器、花瓶といった多彩な製品を手仕事で数多く、提供してきた。創業の同人たちが現業を退いたあとは、柳宗悦の息子でデザイナーの柳宗理の指導を仰ぎ、「柳宗理ディレクション出西窯シリーズ」が誕生している。

陶工が質問に答えてくれることもあるそうだ 陶工が質問に答えてくれることもあるそうだ

登り窯は田んぼを埋め立てて築窯し、1966年(昭和41)に完成したもの 登り窯は田んぼを埋め立てて築窯し、1966年(昭和41)に完成したもの

工房は見学可、焼き物が生まれる工程を知ろう

工房の建物は農協の米の倉庫だったものを買い取って改築したもの。陶工1人に1台ずつのろくろがあり、各人が決められた種類の陶器を成形から釉掛けまで受けもって製作している。定番品以外に陶工が自由に器を試作もしているという。工房は、定休日以外いつでも見学できる。工房の東隣にあるレンガ作りの登り窯も見学可。タイミングが合えば年3、4回の窯焚きの様子も見ることができるそうだ。(2022年1月現在、コロナ感染症拡大防止の観点から見学は休止している)

忙しく働く陶工たちの姿も見ることができる 忙しく働く陶工たちの姿も見ることができる

豊富な品々のなかから手に取って品選びを

工房の西隣の「くらしの陶・無自性館」では出西窯の種類豊富な器を展示販売。明治初期の米倉を移築、改築したもので2階建て。松の梁、壁や床板などをそのまま使い、館内中央は吹き抜けになっている。明るく開放的な空間で手にとって品選びができる。「無自性館」の由来は、哲学者山本空外(やまもとくうがい)から教わった言葉で、「衆縁に従(よ)るが故に必ず自性無し(「何もかもおかげさまで自分の手柄などどこにもあろうはずがない」の意)」。柳宗理デザインのカトラリーや書籍、出雲地方の伝統工芸品も扱っている。出西窯に隣接するベーカリー&カフェ「ル コションドール出西」のカフェスペースでは地域の食材を生かしたメニューを出西窯の器で出している。

展示・販売を行っている「くらしの陶・無自性館」 展示・販売を行っている「くらしの陶・無自性館」

「くらしの陶・無自性館」でゆっくりお気に入りを見つけたい 「くらしの陶・無自性館」でゆっくりお気に入りを見つけたい

メニュー(カレープレート1100円-など)を出西窯の器で提供する「ル コションドール出西」 メニュー(カレープレート1100円-など)を出西窯の器で提供する「ル コションドール出西」

スポット詳細

住所
島根県出雲市斐川町出西3368 map map 地図
電話番号
0853720239
時間
9:30-18:00
休業日
火(祝の場合は営業)、元旦
料金
[入園料]無料
駐車場
あり(80台)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX)
電子マネー/スマートフォン決済
可(PayPay)
Wi-Fi
あり(フリー)
コンセント口
なし
喫煙
不可
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
0-30分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • お気に入りの器
    5.0 投稿日 : 2020.03.23
    我が家の食器で、沖縄の読谷村のやちむん、出西のお皿いっぱい普段から使っています。どれもいい感じですね。いろいろ見ていると楽しいです。出西はシールの張ってあるものがありますが(ちょっとだけむらがあったりするもの)家使いには問題ないのでよく購入しています。沖縄も出西も青色がいい感じです。
  • 見ているだけでも楽しい!
    5.0 投稿日 : 2019.12.21
    出西窯の食器でどれも可愛く、見ているだけでも楽しかったです。隣のカフェで使っていた食器が欲しかったのですが、もう売り切れていて残念でした。数に限りがあるので、目当てのものに出会えたらラッキーですかね。
  • 品揃えいっぱい
    5.0 投稿日 : 2019.10.18
    工房の中も見られる貴重な窯元。器も工房横のショップにたくさん揃っています。出西ブルー好きなら是非。訪れて損なし!

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アクセス

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最寄り

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