月照寺
四季折々の花も楽しみな松江藩主・松平家の菩提寺
徳川家康の孫・松平直政の生母・月照院が名前の由来
松江市内の見どころを巡る観光バス「ぐるっと松江レイクライン」に乗って松江城から約10分。ここはもともと「洞雲寺」という禅寺があった場所。1664年(寛文4)、松江藩初代藩主の松平直政が、生母の月照院の菩提を弔うため、大々的に改修して名も「月照寺」に改めたのが始まり。直政の没後、2代・綱隆が境内に廟を造り、初代から9代にわたる藩主の菩提寺として栄えた。明治維新の神仏分離令により本堂は取り壊されたが、墓所だけは廟門とともにほぼ完全な形で残り、風情あるたたずまいを小泉八雲も絶賛したという。四季折々に咲く花のなかでも、6月には約3万本ものアジサイが咲き乱れることから、「アジサイ寺」の別名もある。
それぞれの時代の特徴を生かした廟門
境内で最も大きな墓所が、初代・直政の霊廟。切り妻造りの廟門の屋根に彫られた「虎に竹」の彫刻が、鋭い眼光と牙にもかかわらず、丸まった猫のようにも見えどこかやさしさを感じさせる。大名茶人として「不昧公(ふまいこう)」の号で知られる7代・治郷(はるさと)の墓所の廟門は、藩のお抱え職人で「西の東甚五郎」と呼ばれた名工・小林如泥(じょてい)の作。ブドウの透かし彫りが見事だ。ここでは、霊廟の前から本堂の方向へ振り返ると、松江城が見える。酒好きだった8代・斉恒の墓所の廟門にはヒョウタンの彫刻が施され、それぞれの時代の特徴とともに藩主の好みがわかっておもしろい。さらには、そのときどきの藩の財政状態も反映しているといわれる。
小泉八雲の作品に登場する石の大亀
小泉八雲の随筆『知られぬ日本の面影』のなかで、「夜な夜な町へ散歩に出て、人々を驚かした」と紹介されているのが、不昧公の父で6代・宗衍(のぶむね)の廟門のなかにある「寿蔵碑(じゅぞうひ)」。大亀が石碑を背負った姿をしていて、材料の石材は松江の豪商だった岡崎屋次郎右衛門が、宍道湖と堀川経由で筏に乗せて運んできたと伝わる。この大亀の頭をなでると、長生きできるという言い伝えがあるので、試してみたい。
境内の井戸水は名水として有名で、茶席がある書院「高真殿」では、この名水を使った抹茶とともに松江銘菓「路芝(みちしば)」を味わえる。ほかにも、御本尊の阿弥陀如来を安置する本堂、不敗を誇った松江藩お抱え力士・雷電(らいでん)の手形を彫り込んだ碑や、不昧公の像をはじめ代々の藩主ゆかりの遺品が納められた宝物殿、一年に一度8月16日に公開される「御霊屋(おたまや)」など、見どころは多彩。不昧公の命日4月24日に近い日曜日に行われる茶筅(ちゃせん)供養には、遠方の県外からも多くの茶道家が訪れている。
スポット詳細
- 住所
-
島根県松江市外中原町179
地図
- エリア
- 松江城周辺エリア
- 電話番号
- 0852216056
- 時間
-
10:00-16:00
[6月]8:30-17:30
※入場は終了30分前まで - 休業日
- 無休(ただし、天候等により休業の場合あり)
- 料金
-
[拝観料]500円
[お抹茶]1服500円(お菓子付き) - 駐車場
- あり(30台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン
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