熊野大社
出雲大社と並ぶ格式ある古社は、火の発祥の神様
「日本書紀」にも登場する火の発祥の神社
松江市の中心地から車で約20分。日本三大船神事のひとつに数えられる「ホーランエンヤ」の舞台でもある意宇川(いうがわ)源流のほとりに、朱色の八雲橋が映える。山間のひっそりとした場所にあるが、ここは720年に完成した『日本書紀』にも登場し、出雲大社と並ぶ格式ある古社。創建は神代といわれ、火の発祥の神社として「日本火出初社(ひのもとひでぞめのやしろ)」の別名をもつ。ヤマタノオロチ伝説で知られる素戔嗚尊を、「伊邪那伎日真名子 加夫呂伎熊野大神 櫛御気野命(いざなぎのひまなごかぶろぎくまののおおかみくしみけぬのみこと)」という長い別名で讃えて祀っているが、これは「父神であるイザナギノミコトがかわいがった御子」で、「この地の神聖なる神様」、さらに「食物の神様」をつなげたものだとか。「この神様に見守られている限り、人の世は立ち栄える」と伝わり、人々から深く崇拝されていたのかがよくわかる。
出雲大社に燧杵(ひきいりうす)と燧臼(ひきりきね)を授ける鎮火祭り
格式の高さを感じさせるのが、本殿の大注連縄。茅葺き屋根をいただき、ヒノキの壁に竹の縁をめぐらした建物は、「鎮火殿(さんかでん)」。中に納められている燧杵と燧臼は、毎年10月15日に行われる「鎮火祭り」で神聖な神火を起こす際に使われるもの。約1mの長さの燧臼に、長さ80cm、直径2cmの仰木の燧杵を立て火を起こす道具は、古代の人が使っていた発火具と同じ方式なのだとか。鎮火祭りでは、出雲大社の宮司が11月23日の「古殿新嘗祭(こでんにいなめさい)」で神聖な火を起こすため、この燧杵と燧臼を受け取りに訪れる「亀太夫神事」が同時に催される。音楽や舞の奉納もあり、訪れる機会があればぜひ見てみたい。
鎮火殿の扉が解放されているときは燧杵と燧臼を見ることができる
髪をとかすとご加護に恵まれるとされる「御櫛(みぐし)」
ほかにも、『君が代』の歌詞にちなんで奉納された「さざれ石」や、素戔嗚尊の妻・稲田姫命(いなたひめのみこと)を祀った「稲田神社」、素戔嗚尊とともに古来、熊野村内にあった多数の荒神、水神、氏神を祀った荒神社、稲荷神社なども並ぶ。良縁を願う女性に人気なのが、八雲塗りの「御櫛」。稲田姫命が御櫛を髪にさして素戔嗚尊と婚約したことにちなみ、縁結びを祈願したものだ。当時、「髪」は「神」に通じるとされ、美しい黒髪をもつ女性は幸せをつかんだと信じられていたという。
スポット詳細
- 住所
- 島根県松江市八雲町熊野2451
- エリア
- 松江市郊外・安来エリア
- 電話番号
- 0852540087
- 時間
-
[参拝]24時間
[受付]9:00-16:00 - 休業日
- 無休
- 駐車場
- あり(約100台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
情報提供: ナビタイムジャパン
このスポットを紹介している記事
クチコミ
-
- なぜに出雲にあるのか?
- ツアーで行きました。タイトルの通りに「なぜに?」と疑問を持ちましたが、結論からいえば参拝出来て良かったです。規模としては小さいと思います。素戔嗚尊を祀っているので、重々しいイメージがありましたが、橋の前では、黄色いチョウチョが飛んでいたり橋を渡っての境内は、きらびやかではないけど明るく爽やかな空気感でした。神社によっては古くて陰気なかんじのあるところもあったりしますので、雰囲気の良さ...
-
- 自然の中にある神社
- 松江から車で山道を走り向かいました。小川が流れる自然豊かな山合にある神社です。とても癒されました。駐車場あり、日帰り入浴施設もありました。
-
- 初詣に
- 出雲大社と比較して認知度は低いですが、こちらも出雲國一の宮の社です。元旦ということもあり、松江方面から向かうと1キロくらい手前から渋滞していました。また、車を停めても駐車場から本殿まで、長い列ができており、拝むまでに30分以上並びました。出雲大社ほどの賑わいはありませんが、大しめ縄、立派な建物など、神々しい雰囲気を感じることが出来、島根へ旅行される際にはぜひ寄って欲しい神社の一つです。
TripAdvisorクチコミ評価
もっと見るアクセス
最寄り
- NEARBY HOTELS -
周辺のホテル