環境水族館アクアマリンふくしま

水族館

楽しみながら環境問題を考えさせる東北最大の水族館

約800種、約5万2000点を展示する水族館で、日本屈指の規模を誇る。ほかにはない画期的な展示や参加型プログラムも豊富。調査・研究にも積極的で、サンマやここでしか見られない深海生物もいる。

ガラスを多用した本館。左に見える展望室も全面ガラス張りで、小名浜港と太平洋のパノラマが爽快 ガラスを多用した本館。左に見える展望室も全面ガラス張りで、小名浜港と太平洋のパノラマが爽快

プロローグは縄文時代、そして古代魚

アクアマリンふくしま(以下AMF)は福島最大の港、小名浜港に2000年(平成12)に開館した。環境水族館を謳っており、自然環境を再現した展示が随所に見られる。見学には2~3時間かかるだろう。AMFは出入り口から本館まで少し離れていて、その間のエリアに、縄文時代の日本の原風景を感じさせる「わくわく里山・縄文の里」、かつてニホンカワウソが生息していた豊かな自然を再現した「カワウソのふち」、生きた芸術の泳ぐ「金魚館」がある。本館へ入って最初の部屋は「海・生命の進化」。カブトガニなど生きた化石の水槽が並ぶ奥に、アフリカのシーラカンスとインドネシアのシーラカンスの標本がある。2種同時展示は世界初だ。

頭上の古代魚に度肝を抜かれる「海・生命の進化」。国の特別天然記念物オオサンショウウオもいる 頭上の古代魚に度肝を抜かれる「海・生命の進化」。国の特別天然記念物オオサンショウウオもいる

福島の川から、潮と潮がぶつかる海へ

エスカレーターで一気に4階へ上がると、一転して自然光が降り注ぐ「ふくしまの川と沿岸」。緑あふれるフロアを、上流に棲むイワナやヤマメから、中流のウグイやオイカワ、絶滅危惧種のホトケドジョウやイトヨなどを見ながら進んで行くと、大水槽「潮目の海」の最上部に出る。福島県沖は、南からの黒潮と北からの親潮がぶつかり合う豊かな海。それを2つの水槽で表現している。黒潮の水槽では、カツオやエイから身を守るために群れで泳ぐマイワシが陽光にキラキラと輝いている。その次は、いつも子どもたちが釘付けになっている「北の海の海獣・海鳥」。白いラインの入ったクラカケアザラシ(冬~春のみ)やエトピリカがキュート。

トドやアザラシの水槽はアメリカの動物福祉飼育基準にも適合し少しでも快適に暮らせるように考えられている トドやアザラシの水槽はアメリカの動物福祉飼育基準にも適合し少しでも快適に暮らせるように考えられている

科学館としての役割にも注目

次の部屋にはAMFが取り組む環境活動や研究の展示が並ぶ。原発事故後の放射性物質の影響についての科学的な考察も興味深い。AMFは東日本大震災で4mを超える津波を受け1階部分が浸水。自家発電で機能を維持しつつトドなどを他の水族館に預けたが、やがて自家発電の燃料やエサを調達できなくなり、展示していた約20万匹のほとんどを失った。

(左上から時計回りに)ナメダンゴ、マイワシの群れ、ホテイウオ、両目の下に袋をもつ金魚「水泡眼」 (左上から時計回りに)ナメダンゴ、マイワシの群れ、ホテイウオ、両目の下に袋をもつ金魚「水泡眼」

AMFは知床沖での調査・採集を行っていて、いくつもの新種を発見している。これらが展示されている「親潮アイスボックス」ではナメダンゴやハダカカメガイ(クリオネ)も人気。次はいよいよ外洋の魚たちがダイナミックに泳ぐ「潮目の海」。トンネルを歩きながらステルス戦闘機のようなカラスエイを探してみよう。

厚さ35cmのアクリル板でできた「潮目の海」。左が親潮の水槽で水温約11℃、右は黒潮で約20℃。合計2050㎥ある 厚さ35cmのアクリル板でできた「潮目の海」。左が親潮の水槽で水温約11℃、右は黒潮で約20℃。合計2050㎥ある

海沿いの五感体験ゾーンへ

トンネルの先にいるのはおなじみのサンマ。飼育が難しく、水族館での展示はここだけだ。隣のギンカガミは1科1属1種という特殊な魚で、薄い逆三角形の体形もユニーク。1階へ下りたら子ども向け体験館「アクアマリンえっぐ」へ。自分で釣った魚をその場で唐揚げにして食べられる。砂浜、磯、干潟がある「蛇の目ビーチ」と、里山の自然を再現した「BIOBIOかっぱの里」は屋外で楽しむ五感体験ゾーンだ。帰る前にオリジナルグッズが豊富な2軒のショップもお忘れなく。

面積4500平方メートルのビーチは世界最大級のタッチプールでもある。子どもの水着や着替えを用意するといい 面積4500平方メートルのビーチは世界最大級のタッチプールでもある。子どもの水着や着替えを用意するといい

(左上から時計回りに)アザラシなどのマスク、プリントマシュマロ、シーラカンス権兵衛のぬいぐるみ、マスキングテープ各種 (左上から時計回りに)アザラシなどのマスク、プリントマシュマロ、シーラカンス権兵衛のぬいぐるみ、マスキングテープ各種

スポット詳細

住所
福島県いわき市小名浜字辰巳町50
電話番号
0246732525
時間
9:00-17:30
[12/1-3/20]9:00-17:00
休業日
無休
料金
[入館料]大人1,850円、小中高校生900円、未就学児無料
駐車場
あり(1,500台)
※無料
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(アソビュー!)
Wi-Fi
あり(aquamarine_fukushima、施設の一部のみ使用可)
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり
滞在目安時間
120-180分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

チケット情報

更新日:2023.05.30

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クチコミ

  • シーラカンス
    4.0 投稿日 : 2020.08.14
    いわき湯本温泉に行く前に寄りました。目的は、シーラカンスの標本を見る事でした。現在発見されているシーラカンスは、アフリカシーラカンスとインドネシアシーラカンスの2種で、アクアマリンふくしまでは、この両方の標本を初めて見ることが出来て感激でした。アクアマリンふくしまは、独自のポリシーやテーマ設定を重視しているように見受けられ、他の水族館でよく見られる、イルカやアシカ、シャチなどのショーは無く...
  • たのしいところ
    4.0 投稿日 : 2020.03.19
    コロナにも負けず開館してます。水族館はかなりの数行ってますが、かなり評価が高い水族館の一つになりました。理由は他では見れない魚やその他生物が沢山いるからです。しかし平日だったので空いててゆっくり見れましたが、休日はなかなか見れないかもです。
  • 食べるのも大切なこと
    4.0 投稿日 : 2020.03.08
    日本全国各地に水族館がありますが、アクアマリンふくしまは全国有数の水族館です。アクアマリンふくしまはそれだけでなく、他の水族館にはまずないような、魚を見ながら寿司を食べられる寿司処潮目の海もあります。関西の水族館だと、よく魚を見ながら「旨そやな」とかつぶやくような人もいますが、アクアマリンふくしまへ行くと実際に食べられるようになっています。レストランとして投稿させていただきました。

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