福島

いわき

IWAKI

海、温泉、化石。観光資源に恵まれた「日本のハワイ」

福島県の東端、浜通りの南部を占める。人口約33万人で県内最大、東北でも仙台に次いで2位。JRいわき駅周辺の平地区が中心だが、「アクアマリンふくしま」のある小名浜港周辺も賑やか。海岸線は南北60kmに及び、東日本大震災では地震と津波で甚大な被害を受けた。現在も原発周辺の町から避難してきた住民を数多く受け入れている。市の西に阿武隈山地があるため、県内の郡山などより茨城県水戸市との関わりが深く、方言も茨城弁に近いといわれる。市の名は中世、この地を治めていた岩城氏から。江戸時代以後、磐城などと表記されるようになった。明治初期から炭鉱で栄えたが、昭和60年代に衰退。閉山後、それまで坑内に大量に湧出して廃棄していた温泉を有効利用したのが「常磐ハワイアンセンター(現スパリゾートハワイアンズ)」だ。今では市を挙げて「日本のハワイ」をアピールしている。フタバスズキリュウやアンモナイトなど化石の宝庫としても有名。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    スパリゾートハワイアンズ
    フラガールたちが情熱的に舞う常夏の温泉パラダイス
    浜通りを代表する観光名所。湧出量の豊富な温泉を毎分3.5tも使ったテーマパークで、日本一のボディスライダーもあれば江戸情緒満点の大露天風呂もあり、世代を問わず楽しめる。フラガールショーの質の高さは有名。
    フラガールショーは1日2~3回開演。時間は頻繁に変更になるので事前に公式サイトでチェックしておきたい
  • spot 02
    アクアマリンふくしま
    楽しみながら環境問題を考えさせる東北最大の水族館
    約800種、約5万2000点を展示する水族館で、日本屈指の規模を誇る。ほかにはない画期的な展示や参加型プログラムも豊富。調査・研究にも積極的で、サンマやここでしか見られない深海生物もいる。
    ガラスを多用した本館。左に見える展望室も全面ガラス張りで、小名浜港と太平洋のパノラマが爽快
  • spot 03
    いわき市石炭・化石館
    恐竜や首長竜などの化石と炭鉱の歴史が詰まった「ほるる」
    全国でも珍しい石炭と化石の展示施設で、愛称は「ほるる」。リアルに再現された模擬坑道と市内で発掘された化石や世界の化石を、音と光を使ったディスプレイで見せてくれる。実物も多く、恐竜の卵に触ることもできる。
    入場料が安いからとあなどることなかれ。見ごたえたっぷりだ。手前は頭が大きく首の短い首長竜、プリオサウルス
  • spot 04
    いわき市アンモナイトセンター
    世界的にも珍しい、化石発掘現場をそのまま見学できる施設
    アンモナイトなどの化石が大量に発掘されたむき出しの地層を、そのまま覆うように建設されていて圧巻。隣接する屋外にも同じ8900万年前の地層が露出しており、発掘体験の時間に合わせて訪れるとより楽しい。
    非常に状態の良い巨大アンモナイトを発掘した職員の柴田さん。発掘体験場の上のほうから見つかったそうだ
  • spot 05
    願成寺 白水阿弥陀堂
    極楽浄土を思わせる庭園に囲まれた、県内唯一の国宝建造物
    平安後期、現在の東北地方で栄華を極めた藤原氏。岩城(いわき)に嫁いだ藤原氏の娘が建立したのが願成寺だ。境内から少し離れた浄土庭園に国宝の白水阿弥陀堂があり、深い緑に包まれて凛としたたたずまいが美しい。
    白水阿弥陀堂は平泉の中尊寺金色堂を思わせる建物。平泉の「泉」の文字を分解すると白水となる
  • spot 06
    いわき・ら・ら・ミュウ
    「いわきのおいしい」がぎゅ~っと詰まった食事&お土産スポット
    旅の大きな楽しみの2つが、その土地の名物を食べる、名産品を持ち帰るだろう。これらを満足させてくれる施設が、「アクアマリンふくしま」の隣にある「いわき・ら・ら・ミュウ」だ。地元いわきで水揚げされた鮮魚をはじめ、新鮮な魚介類やラーメンを味わえる飲食店、いわきと福島の特産品を扱うショップ、キッズたちが大喜びの遊具やゲーム機のそろうコーナーなど、20を超える店舗とアミューズメントスペースが建物の中にぎゅ~っと詰まっている。鮮度抜群の魚介類に舌つづみを打つもよし、お土産を物色するもよし。もちろん、鮮魚や特産品を自宅まで送ることも可能だ。なかでもレストランの多さは特筆もので、海鮮丼&寿司、マグロ専門店、煮魚、刺身と焼き魚などの定食、カツオ丼などに加え、海鮮を備長炭で焼いて食べられるBBQスペースもあり、魚介類をさまざまな方法でいただける。ぜひ立ち寄ってほしいのが2階の震災展示館。津波による甚大な被害の様子を伝えるだけでなく、避難所を再現したコーナーもあり、東日本大震災がもたらしたものをあらためて教えてくれる。
    小名浜港に面し、2階のレストランからは港と海を一望できる。遊覧船もここから出航する
  • spot 07
    小名浜港観光遊覧船 サンシャインシーガル
    爽やかな風を受けながら小名浜港を海から満喫
    温暖な気候の小名浜港を約50分で遊覧するクルーズが人気だ。港は豊富な漁獲を誇る魚市場を含め見どころも多く、大型貨物船や巨大なオイルタンカーなどが着岸する波止場や、クレーンでの荷物の積み下ろしが盛んな桟橋など10近い埠頭と、ヨットやボートの係留されるマリーナがあり、小名浜港の変化に富んだ景観を満喫できる。誰もが歓声を上げるのが3号埠頭と小名浜東港をつなぐ小名浜マリンブリッジの下の通過で、見上げる巨大な吊り橋は大迫力だ。もう1つのハイライトが、クルーズ船に乗りながらのカモメ(英語でシーガル)とウミネコのエサやり。船内で販売されているエサを持ってテラスに立つと、カモメたちが器用にサッとくわえて持っていく。子どもだけでなく大人にも人気のアトラクションとなっている。船内は冷暖房完備で、ちょっとゴージャスなソファもあり、クルーズをゆったり楽しむのもいい。なお、サンシャインシーガルのチケットは「いわき・ら・ら・ミュウ」1階の奥で販売している。
    小名浜港を遊覧するサンシャインシーガル。「いわき・ら・ら・ミュウ」前から出航する
  • spot 08
    三崎公園
    太平洋と小名浜の街を一望する海上46ⅿのシーサイドパーク
    国際港「小名浜港」の東に突き出した岬にあり、海抜約46ⅿの丘に広がる公園の総面積は約70万平方メートルと広大。中央には高さ59.99ⅿの展望塔「いわきマリンタワー」が、空に向かってまっすぐにそびえ立つ。ガラス張りの展望室は地上47ⅿ、海抜93ⅿ。屋上には海抜106ⅿのスカイデッキがあり、潮風を感じながら360度の大パノラマを楽しめる。一方、「潮見台」は海にせり出したデッキがスリリングな展望台で、太平洋を真下に見下ろす迫力満点の景色を堪能できる。公園は高台にあるため、初日の出ウォッチングのポイントとしても名高い。180度見渡せる「潮見台」からの日の出はとりわけ人気だ。「わんぱく広場」にある恐竜をモチーフにした全長75ⅿの巨大なローラースライダーは、大人も童心に返って遊べるポイント。ほかにも、緑樹で造られた迷路でタイムアタックに挑戦したり、芝生の広場でピクニックをしたりと楽しみ方はいろいろ。太陽の下、家族みんなで海と緑を満喫しよう。園内には人気のレストランや、豊かな自然環境を生かした全室オーシャンビューのホテルもあり、地元の人や観光客で年間を通して賑わっている。
    園内には海を見ながらの遊歩道や「ピクニックガーデン」「バーベキュー広場」「野外音楽堂」などもある
  • spot 09
    塩屋埼灯台
    上からの大パノラマは必見! 断崖絶壁に立つ白亜の灯台
    全国におよそ3300ある灯台のなかで、16基しかない「登れる灯台」のひとつ。上部からは180度に広がる大海原や周辺の景色を一望できて爽快。灯台の立つ岬は美空ひばりの名曲でも全国にその名を知られる。
    青空に映える真っ白な灯台。「日本の灯台50選」にも選ばれている
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旅のヒント

  1. その1

    JR常磐線の特急で東京からいわき駅まで2時間強、仙台から約2時間。JR磐越東線で郡山からいわき駅まで1時間34分。

  2. その2

    時間帯によっては東京からJR東北新幹線で郡山経由のほうが早いこともある。

  3. その3

    車で行く場合は常磐自動車道経由で東京都心から約2時間、仙台から2時間強。郡山からは磐越自動車道経由で1時間15分ほど。

  4. その4

    面積は県内最大の1232㎢もあるので、市内の移動に思いのほか時間がかかる。「アクアマリンふくしま」から「いわき市アンモナイトセンター」まで車で約1時間。ちなみに1966年(昭和41)に14市町村が合併していわき市が誕生した当時は、面積日本一の市だった。

  5. その5

    東北のイメージからはほど遠い温暖な気候で、冬でも積雪はめったにない。気温も東京とたいして変わらない。日照時間は全国でも有数の長さで、特に冬は晴れの日が多い。

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