新美南吉記念館

記念館

半田が生んだ児童作家・新美南吉の生涯に迫る

『ごんぎつね』や『手袋を買いに』など、数々の児童文学を著した半田生まれの新美南吉。同氏の故郷に建つ新美南吉記念館は、自筆原稿や日記、手紙、図書などの資料を通して、南吉文学の世界と生涯を余すところなく紹介している。

芝生で覆われた、波打つ屋根のシルエットが印象的。自然とも調和する外観だ} 芝生で覆われた、波打つ屋根のシルエットが印象的。自然とも調和する外観だ

半田に生を受けた新美南吉

多くの児童文学作品を残した新美南吉は、1913年(大正2)7月、愛知県知多郡半田町(現在の半田市)に生まれた。故郷である知多半島を舞台に、庶民の生きざまや子どもの生活、身近な動物たちを描いた作品は数多ある。特に小学校の国語科教科書に半世紀以上も載り続けている『ごんぎつね』は、普遍的なテーマを持った名作として国内のみならず世界中で愛読されている。新美南吉記念館は、現在もなお愛され続ける南吉作品の魅力や、新美南吉の生涯を伝える施設として1994年(平成6)に開館した。

29歳という若さでこの世を去った南吉。一方で自身に影響を与える人物との出会いに多く恵まれ、数々の作品を遺した} 29歳という若さでこの世を去った南吉。一方で自身に影響を与える人物との出会いに多く恵まれ、数々の作品を遺した

南吉の生涯を追うような展示

童話『ごんぎつね』に登場する「中山さまの城跡」と言い伝えられてきた場所に隣接し、記念館は立っている。建物内は立体的な構造で、展示室は地下へ進んだ場所にある。幼少期から代用教員時代、東京外語時代、安城高等女学校教諭時代など、南吉の生涯を追うようにして展示が進み、思わず没入してしまう。東京時代の下宿(三畳一間)の再現や、南吉作品の映像を上映するなど、趣向を凝らした展示コーナーも魅力。また、企画展も随時開催されており、さまざまな視点から南吉の生涯や作品に切り込んでいる。

新美南吉を世に送り出すことに尽力した巽聖歌(たつみせいか)の直筆原稿など、関連資料も多い} 新美南吉を世に送り出すことに尽力した巽聖歌(たつみせいか)の直筆原稿など、関連資料も多い

名作の一場面をジオラマで再現した展示は、細部までよく作り込まれている} 名作の一場面をジオラマで再現した展示は、細部までよく作り込まれている

展示室のほかにも施設が充実

図書閲覧室には南吉の全集や絵本などが集められており、自由に閲覧できる。日本語だけでなく、各国語に翻訳された絵本なども見ることができ興味深い。ほかにも日本の児童文学に関する文献や郷土資料なども多くあり、新美南吉についてさらに詳しく知りたい場合にも活用できる。また、館内には南吉関係の絵本や書籍や南吉童話グッズを販売するcafe&shopもある。

図書閲覧室の入り口には『手袋を買いに』の名場面を再現した展示が} 図書閲覧室の入り口には『手袋を買いに』の名場面を再現した展示が

図書閲覧室では、南吉作品以外の児童文学作品も閲覧できる} 図書閲覧室では、南吉作品以外の児童文学作品も閲覧できる

オリジナルコーヒー「権ブレンド」や自家製のジュースなどを味わえるcafe&shopも併設} オリジナルコーヒー「権ブレンド」や自家製のジュースなどを味わえるcafe&shopも併設

スポット詳細

住所
愛知県半田市岩滑西町1-10-1 map map 地図
エリア
知多エリア
電話番号
0569264888
時間
9:30-17:30
休業日
月、第2火(祝・振替休日の場合は翌日)、年末年始
料金
[観覧料]220円、中学生以下無料
※団体(20人以上)170円
駐車場
あり(57台、身障者用2台、バス専用3台)
※無料
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
喫煙
不可
車椅子での入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 新美南吉の一生と物語の世界を知る
    5.0 投稿日 : 2022.10.11
    半田駅からも知多半田駅からも離れていますが、半田市のコミュニティバスやレンタサイクルでも行けます。彼岸花が咲く時期はこちらを含め赤レンガ建物など主要施設を結ぶ臨時のバスも出ています。地上から見ると建物の小ささに驚きますが、半地下に入る格好で展示があります。ごんぎつねや手袋を買いに、をはじめとする代表作のシーンを抜粋した展示がかわいくて印象的でした。新美南吉の一生を知り、並大抵でなかった生涯...
  • Good
    5.0 投稿日 : 2022.10.05
    ごんぎつねが放映されてました。うる覚えだったごんぎつねの話を思い出させてくれました。良いお話ですね。小さな施設でしたが良かったです。
  • 心の深いところで感じる
    4.0 投稿日 : 2019.10.12
    「ごんぎつね」「でんでんむしのかなしみ」などは、誠実さや悲しみ、やるせなさが混じった余韻が残る作品だと思います。記念館ではそれをじっくりと感じることができます。ごんぎつねの作品を表現した展示のほかに、南吉の生涯の展示があり、童話の背景にある思想を想像してじっくりと鑑賞することができます。南吉の童話は心の深いところへ訴えてきますが、その訴えがより深いところまで届くようです。

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アクセス

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最寄り

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