熱川バナナワニ園

アマゾン川流域に生息するクチヒロカイマン

熱川の温泉街に集まる世界各国100頭のワニたち

1958年(昭和33)にオープンし、1971年(昭和46)に分園が開園。本園ワニ園には全長4.5m、体重約400kgにもなるマレーガビアルをはじめ、ニューギニアワニ、イリエワニなど16種、100頭ものワニを飼育。ひと口にワニといってもその種類の多さに驚く。ふだん、地を這う姿や水中から顔をのぞかせている姿をイメージするワニも、ここでは水中や下からも見ることもでき、いつもとは少し違ったかわいらしい一面を見ることができる。大きな鶏肉を豪快に食べる、大迫力のエサタイムは週2回(4-9月、そのほかは週1回)公開しているので、時間があえばぜひ見学しよう。

クリッとした目がかわいいミシシッピーワニ

ワニを下から見ることができるのも珍しい

ワニだけじゃない。愛嬌ある動物に癒やされよう

迫力あるワニのあとは、かわいらしい生き物を見学。国内で唯一、飼育展示しているアマゾンマナティーは1969年(昭和44)、当時推定6歳で来園。体長230cm、体重300kgの大きな体でゆったりと泳ぐ姿は癒やし度満点。人なつっこくガラス面に向かって愛嬌を振りまいてくれる。水中で上手に野菜を食べる1日2回の食事シーンは必見だ。本園からシャトルバスに乗って分園へ行くと、こちらも日本唯一となるヒマラヤのニシレッサーパンダがお目見え。そのほかゾウガメやフラミンゴなど熱帯地域の生き物が迎えてくれる。

マナティーの食事タイムは10:30-、14:00-

ニシレッサーパンダの食事タイムは9:00-10:00、15:00-16:00

もう1つの主役「バナナ」にも注目

「熱川バナナワニ園」のもう1つの主役といえばバナナ。熱川の源泉から出る温泉熱を利用し園内で栽培するバナナは、台湾バナナ(仙人蕉)をはじめ、アップルバナナ、ビルマバナナなど約20種。バナナの成長は早く、1日で20cm伸びることもあり、1年半ほどで実が収穫できる。なかには花を咲かせているものもあるので、じっくりと観察してみよう。分園にある「フルーツパーラー」では園内で収穫したバナナを使ったメニューも用意。バナナパフェやパインボード、ジュース、クラフトビールなどさまざまな味わいを楽しめる。

収穫を待つバナナがあちらこちらに実る

「バナナパフェ」1000円、完熟バナナやパパイヤで造る数量限定ビール「伊豆バナナワニIPA」(左)、「伊豆パパイヤHAZY」(右)

温泉熱で栽培する豊富な熱帯植物

南国の楽園を思わす園内を彩るのは、スイレンやハイビスカスなどの熱帯植物。温泉熱を使った温室には約5000種もの熱帯植物が育ち、一年を通して美しい花を見ることができる。なかでも約60種もある熱帯性スイレンや、水生植物の女王と呼ばれるオオオニバスは見事。2mを超すオオオニバスの葉に乗って記念撮影もできる(夏休み・30kg以下の子ども限定)。そのほか約1500種のランや300種のエアプランツ、食虫植物や果樹、ニオイタコヤキなど少し変わった名前の木まで見ごたえ十分。熱帯の楽園を満喫できる。

大きな葉を広げるオニバス