大王埼灯台

灯台

遠州灘と熊野灘の荒波が打ち寄せる岬に立つ白亜の灯台

三重県志摩市の南東にたたずむ灯台。2つの激しい波があわさる岬に1927年(昭和2)に建てられ、海上の安全を見守るとともに大王崎の町のシンボルに。周辺には灯台と太平洋を見渡せる公園や、灯台と岬の歴史について学べるミュージアムがある。

三重県志摩半島の南東端に位置する、高さ22.5mを誇る灯台} 三重県志摩半島の南東端に位置する、高さ22.5mを誇る灯台

登録有形文化財にも登録されている灯台

志摩半島の南東端にある岬に立つ白壁の灯台。遠州灘と熊野灘がぶつかる境に位置する岬は、船乗りも臆するほどの荒波で、一刻も早い灯台の設置が急がれていた。1927年(昭和2)から明かりを灯し始め、現在まで海の道しるべとしての役目を果たすとともに、大王崎の町を照らすシンボルにもなっている。また海と陸が重なり合うリアス海岸と、真っ白な灯台がつくり出す美しい情景から「日本の灯台50選」のひとつに選定。2019年(令和元)には「恋する灯台」にも選ばれており、大切な人と訪れる人も少なくない。全国でも珍しい登ることのできる灯台の階段を進むと、眼前には太平洋の青々とした海が一面に広がる。反対側からは、海沿いならではの風情ある町の様子を望むことも。潮風を浴びながら、白波が立つ迫力の海と大王崎の町並みが織りなす景色を満喫したい。

大王岩をはじめ岩礁や暗礁が多いため、昔から海の難所とされていた大王崎} 大王岩をはじめ岩礁や暗礁が多いため、昔から海の難所とされていた大王崎

和歌山県の潮岬から大王崎までの海域「熊野灘」} 和歌山県の潮岬から大王崎までの海域「熊野灘」

画家たちの心を虜にしてきた美しい風景

海風から守るために造られた高さのある石垣や、家々が通り抜けるくねくねとした小道。海に近づけば、地元住民が漁業を営む姿が。「絵かきの町」ともいわれるほど、大王崎の町ではどこへ立ち寄っても絵になる風景と出合える。特に、明治から昭和にかけての近代日本画の巨匠・小野竹喬(ちっきょう)は、何度も足を運ぶほど大王崎を好んでいたそう。彼の作品である『波切村』や『波濤(はとう)』は、まだ灯台のない時代の大王崎が描かれている。灯台が建てられてからは、真っ白な外観と青い海のコントラストが映えることから多くの絵描きたちの題材に。今でも町を歩くと、キャンバスを片手に持っている人をよく見かける。訪れた際は、画家たちに親しまれてきた海景を絵に残してみるのもいいだろう。

灯台に登り美しい海景を楽しめる、参観灯台としても知られる} 灯台に登り美しい海景を楽しめる、参観灯台としても知られる

灯台と海の景色を見渡せる「八幡さん公園」

灯台まで行く坂道へ歩を進めると、途中に小さな公園が見えてくる。戦国時代に建てられた波切城の跡地を整備して造られた、八幡さん公園だ。海の安全にご利益のある八幡社が、地元住民から「八幡さん」と呼ばれていることが名前の由来なのだとか。公園内には社のほかにも、パレットを持ったベレー帽の男性の銅像がたたずんでいる。銅像が見つめている方向を見ると、灯台と太平洋を一望できる眺めが。絶好のロケーションであるため、スケッチをする人や記念写真を撮る人が多い。旅の行程を組むなら、日の落ちる夕方頃に立ち寄るのもおすすめ。茜色の空と夕日に照らされた灯台の絶景は息をのむほど美しく、「絵かきの町」と謳われる理由にも納得できそうだ。

八幡さん公園内にある「絵かきの町」を象徴する銅像} 八幡さん公園内にある「絵かきの町」を象徴する銅像

灯台について学べる充実のミュージアム

灯台の景観を存分に味わったあとは「大王埼灯台ミュージアム」へ。ここでは、岬の歴史や灯台に関する情報を展示。1階の導入ゾーンは、灯台の概要を学べるだけでなく、灯火の疑似体験として灯台の核となる灯台レンズを間近に見ることができる。灯台の基礎知識を学んでから2階へ行くと、灯台の技術や海上交通などの解説が。実験やクイズ、ミニシアターとしても展示されているため、子どもでも楽しく灯台についての理解を深められる。さらに岬や志摩市周辺の見どころスポットが絵と写真で紹介されているギャラリーも。大きな地図で地元ならではの情報を得られるのはうれしい。館内をすべて回った頃には、海の安全と人々の暮らしを守ってきた灯台の大切さに気づくことができるだろう。

大王崎の岬や灯台について学べる「大王埼灯台ミュージアム」} 大王崎の岬や灯台について学べる「大王埼灯台ミュージアム」

灯台の魅力を発見できるように、参加型展示やミニシアターなどさまざまな方法で展示されている} 灯台の魅力を発見できるように、参加型展示やミニシアターなどさまざまな方法で展示されている

スポット詳細

住所
三重県志摩市大王町波切字城山54 map map 地図
エリア
志摩エリア
電話番号
0599721899
時間
[3-10月]土日等9:00-16:30、平日9:00-16:00
[11-2月]9:00-16:00
※土日等とは、土日祝、休日、GW(4/29-5/5)、8/10-19、12/29-1/3をいう。
休業日
年中無休
※ただし、荒天や灯台工事に伴い休止する場合あり、その場合は、燈光会HPの残波岬灯台ページでお知らせ
料金
【参観寄付金】
[中学生以上]300円
※小学生以下、障がい者(介助の方1人まで)の方は無料です
駐車場
なし(ただし、灯台周辺に公園駐車場あり)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
0-30分
乳幼児の入店
可(保護者による責任のもと可)
備考
※電話番号は大王埼支所に繋がります。

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 坂道が坂道が、バリアフリーではないです。
    4.0 投稿日 : 2022.05.31
    車椅子ではかなり無理があります、漁協のオバチャンに聞いたら、行けるよと言われたから行ってみたら、ずっと登り坂で嫁さんのお母さんを乗せたまま、上がりましたが、止められたほうが良いと思います。
  • 景勝地の灯台
    5.0 投稿日 : 2020.08.10
    しばらくぶりの志摩市だったのでどこに行こうかと思いました。スペイン村までは何度か行ったことがあったので、今まで一度だけ行ったことがあった大王埼に行こうと思いナビを使って行ってきました。駐車場は300円で一番近い駐車場を利用しました。夏の観光シーズンでもガラガラの状態でした。灯台まで約200Mの坂道を数件開いていたお土産さんやパールのお店を懐かしく見ながら歩いて行きました。灯台は協力金300円でした...
  • 強風注意
    5.0 投稿日 : 2020.02.12
    妻と二人で初めて訪問しました。駐車場から灯台に向かう路地に、数件お店があります。海産物、真珠製品、食堂。申し訳ないですがチラチラ覗き見しながらスルーし灯台に向かう。灯台内のらせん階段で、妻が目を回していました。強風のなか展望台からスマホで写真を撮ろうとした時、スマホを落としそうになりました。強風時に行かれる方はご注意ください。いろんな意味で楽しめました。是非面白がりに訪問してください。

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アクセス

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最寄り

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