梅宮大社

寺院

奈良時代より梅の花咲く社に祀られる酒造りの神

京都の西を流れる桂川。その東岸に鎮座する梅宮(うめのみや)大社は、文字どおり梅をはじめ四季折々の花で彩られる庭園に囲まれる古社。酒の神として、また子授け・安産の神として、今も信仰を集める。

楼上に酒樽がずらりと並ぶ随身門(ずいしんもん)} 楼上に酒樽がずらりと並ぶ随身門(ずいしんもん)

橘氏一族の氏神として祀られた酒解神が主祭神

奈良時代に、橘諸兄(たちばなのもろえ)の母・美千代によって山城国・井手(現在の綴喜郡井手町)に祀られた氏神が、平安時代初期に檀林皇后によって現在の地に移された。それが梅宮大社の始まりとされ、本殿には酒解神(さかとけのかみ)など4神が祀られている。酒解神は大山祇神(おおやまずみのかみ)とも呼ばれ、娘の木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が御子神を無事出産したことを喜び「天甜酒(あまのたむさけ)」を造って祝ったことから酒造を司る神とされている。また、木花咲耶姫命も、瓊々杵命(ににぎのみこと)に嫁いで一夜で懐妊し、火の燃えさかるなかであっても無事出産したことから、子授け・安産の神として信仰があつい。今でも、神域の「またげ石」をまたぐと子を授かるとされ、夫婦そろって参拝する姿が見られる(要御祈祷)。

本殿は江戸幕府5代将軍・徳川綱吉によって再建された} 本殿は江戸幕府5代将軍・徳川綱吉によって再建された

京都のみならず全国の酒蔵から樽が奉納される} 京都のみならず全国の酒蔵から樽が奉納される

花の名所である神苑と平安時代の梅津をしのぶ茶室

本殿の背後には季節の花が次々に咲く神苑が広がる。神苑の門をくぐり、小さな石橋を渡ると咲耶池を中心とした回遊式庭園になっていて、春から初夏にかけては、カキツバタ、花ショウブ、キリシマツツジで華やぐ。なかでもひときわ目をひくのは茅葺きの茶室「池中亭」。平安時代、梅津は貴族たちの別荘地であり、百人一首に収められている源経信(みなもとのつねのぶ)の「夕されば門田の稲葉訪れて芦のまろやに秋風ぞ吹く」は、当時の梅津の景色を詠んだものとされ、池中亭は「芦のまろや」とも呼ばれている。歩みを進めると、庭は次第に森のようなたたずまいに。次に現れる勾玉池の辺りは春に桜、初夏にアジサイ、その先の西神苑では約35種400本の梅が2月下旬に見頃を迎える。

神苑を入ってすぐの辺りは雄大な風景が広がる} 神苑を入ってすぐの辺りは雄大な風景が広がる

池に架けられた石の八ツ橋を渡ることもできる} 池に架けられた石の八ツ橋を渡ることもできる

中島にある茶室の池中亭は風雅な趣を醸し出す} 中島にある茶室の池中亭は風雅な趣を醸し出す

猫たちに会える癒やしの神社としての新たな顔

古来、酒造り、安産の神として、また花の名所として親しまれてきた梅宮大社に、最近新たな動きがある。世界中の猫を撮影する写真家・岩合光昭さんの写真がきっかけとなり、猫神社として参詣する人が増えてきたのだ。境内で見かけるのは宮司さんの飼い猫。もともとは家族のために猫を飼ったのが始まりで、そこにどこからともなくやってきた猫、新たに生まれた猫などで現在は9匹が在籍。庭を散歩したり、授与所でまったりしていたり、ときには賽銭箱の上に鎮座するやんちゃさんも。ついつい、写真を撮ろうと近づき過ぎたり、そのかわいさに抱きしめたくなったりしがちだが、そこは猫が自然のままでいられるように我慢。授与所では、従来のお札やお守りに加えて、猫ブロマイドやペットにちなむお守りなども授与されている。猫たちの愛らしい姿に癒やされること間違いない。

運がよいと授与所付近で猫たちに会えることも} 運がよいと授与所付近で猫たちに会えることも

ペットのお守り600円(右)と足型ペットのお守り500円(左)} ペットのお守り600円(右)と足型ペットのお守り500円(左)

スポット詳細

住所
京都府京都市右京区梅津フケノ川町30 map map 地図
電話番号
0758612730
時間
9:00-17:00(受付終了16:30)
休業日
無休
料金
【拝観料】
[大人]600円
[小人]400円
駐車場
あり(約20台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 隠れた名所
    3.0 投稿日 : 2022.03.27
    梅宮大社は、特に梅とカキツバタの名所として有名です。境内には人慣れした9匹の猫がいて、猫好きにはとても癒される場所です。
  • 日本最古の酒造の神サカトケノカミを祀る
    4.0 投稿日 : 2022.01.05
    松尾大社、大神神社と並び酒造の神様として尊崇されている神社で二十二社の一つです。祭神サカトケノカミはこちらではオオヤマツミと同体としています。拝殿など多くの建物は江戸期に再建されたものでした。伏見、灘をはじめ全国の酒蔵から奉納された樽が印象的です。機会があれば梅の咲く頃に再訪したいと思います。
  • 猫さんに会いに行きました
    5.0 投稿日 : 2021.02.18
    今日は猫達に会いに来ました。予想通り、可愛い猫さんがお昼寝したり、ウロウロしてとても楽しかった。癒されました。2匹しか見れなかったですがもっと住んでる様です!

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アクセス

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