虹の松原
約100万本の松が広がる、日本三大松原のひとつ
全長約4.5kmにもわたる、神秘の空間
佐賀県唐津市にある虹の松原は、唐津湾沿いに虹の弧を描くように連なる、全長約4.5km、幅約500mの松原だ。三保の松原(静岡県)、気比の松原(福井県)とともに日本三大松原のひとつに数えられ、国の特別名勝にも指定されている。虹の松原には約100万本の松が広がっており、すぐ南に位置する鏡山からはその見事な絶景を一望することができる。無料の駐車場に車を停め、しばしその神秘的な空間を散策してみよう。敷地内には昭和天皇が虹の松原を散策されたことを記念する「昭和天皇散策記念碑」が立つほか、輪をくぐると幸せになるという不思議な言い伝えのある「連理の松」もある。
400年以上の歴史をもつ虹の松原
虹の松原は約400年前に唐津の初代藩主・寺沢広高(てらさわひろたか)が、田畑を潮風から守るために、農民に松を植林させたのが始まりといわれている。昔は「二里の松原」や「御松原」と呼ばれていた。藩政時代は、伐採は禁止されており、住民は一定の年貢を納めることで、松原内で燃料用に落ち葉などを取ることができたといわれている。また、虹の松原は1771年(明和8)に唐津藩領で起きた「虹の松原一揆」の舞台でもある。当時の藩主により告げられた重税の布告に対し、農民が一揆を起こしたのだ。農民たちは地の利も生かしながら、非武装・無血を貫き、見事要求を認めさせた。散策する際にはこうした歴史にも思いを馳せてみよう。
不思議な伝説がある虹の松原
虹の松原は不思議な伝説がさまざまあることでも有名だ。たとえば、背が高く邪魔な松に、豊臣秀吉が「低くなれ」と睨みを利かせて以来、高くならないという「睨み松」がある。また、秀吉が虹の松原で鳴くセミがあまりにうるさいので「騒々しい」と叱って以来、セミの声が絶えたという。ほかにも、海岸近くであるにもかかわらず塩分を含まない真水の出る井戸がある、などの伝説だ。このような伝説に思いを馳せながら、散策するのも虹の松原ならではの楽しみ方だろう。
唐津城や曳山展示場へも足を向けたい
虹の松原から車で10分ほど西に向かうと、唐津城がある。唐津城は、豊臣秀吉の家臣であり、虹の松原への植林を始めた寺沢広高が1602年(慶長7)から7年の歳月を費やし、完成させた城だ。別名「舞鶴城」ともいわれ、桜とフジの名所としても知られている。展望所からは虹の松原のほか、城下町唐津の様子を堪能できる。唐津城からさらに車で西へ5分ほどにある「曳山(ひきやま)展示場」にも立ち寄りたい。曳山展示場では、毎年11月2日-4日に行われる、豊穣の秋祭り「唐津くんち」で使われる曳山が14台展示されている。唐津くんちを見たことがない人でも、曳山の迫力に驚くことだろう。
スポット詳細
- 住所
- 佐賀県唐津市鏡 地図
- エリア
- 唐津・呼子・玄海エリア
- 駐車場
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あり 85台
※無料
情報提供: ナビタイムジャパン