道の駅 流氷街道網走

流氷観光砕氷船「おーろら」の発着場となる道の駅。海が近く、周囲にはカモメが飛び交う

網走川の河口に隣接。流氷が見たいならまずここへ

「道の駅 流氷街道網走」は、網走市街地から知床方面へ向かう海側のメインルート、道道1083号線沿いに立つ。JR網走駅前からは車で5分ほど、飲食店などが集まる繁華街からは車で1～2分の距離だ。建物の裏側には網走川の河口があり、その先にはオホーツク海が広がる。冬の網走は、オホーツク海に漂う流氷を目当てに大勢の観光客がやってくる。その多くは、流氷観光砕氷船「おーろら」に乗船するのだが、その発着場がここ「道の駅 流氷街道網走」だ。流氷シーズンは例年1月下旬から3月上旬で、最盛期は2月。気象条件などにより見え方は異なるが、道の駅の裏手から見える、流氷にびっしり覆われたオホーツク海の景色は圧巻だ。幹線道路沿いという立地のよさもあって、春から秋にかけては、ドライブやツーリングの休憩スポットとして重宝されており、一年を通して旅行客で賑わっている。

「道の駅 流氷街道網走」の展望デッキから見える網走川の河口と、オホーツク海

人気商品は、地ビールや地元の牛乳を使ったプリン

館内の1階で注目したいのは、映画『北の桜守』で使用された食堂セットの展示だ。『北の桜守』は2018年(平成30)に公開された吉永小百合主演の作品で、網走市内で撮影を行った。その縁で、地元企業が働きかけ、映画で使われた食堂のセットをここに常設展示することになったという。1階奥、「地域特産品販売コーナー」をのぞいてみると、網走や近隣エリアの海産物、農畜産物の加工品、お菓子、クラフトビールなどが販売されている。いちばん人気は、地元のクラフトビール製造会社「網走ビール」の「流氷ドラフト缶」297円。流氷をイメージした青色の珍しいビールで、お土産として買い求める人が多いそう。小腹がすいたら、網走産の低温殺菌牛乳と北海道産の新鮮な卵を使用した、市内の菓子店「風花(ふうか)」の「網走プリン」340円がおすすめ。そのほか1階には、観光案内所や軽食のイートインコーナーもある。

ロケセット内に立ち入ることはできないが、外から見学できる

2階から見た「地域特産品販売コーナー」の様子。左手にイートインコーナーがある

陳列棚には色とりどりの網走ビールが各種並ぶ。青色の缶がいちばん人気の「流氷ドラフト」

なめらかでコクのある味わいの「網走プリン」

1階は軽食中心、2階「キネマ館」では地元グルメでしっかり食事

1階のイートインコーナーは、手軽にお腹を満たした人向けのメニューがそろう。網走名産の長いもを使った「長いもフライ」250円や長いもとカラフトサーモンをサンドした「網走バーガー」450円など。市内の有名ジェラート店「ジェラテリア Rimo」の人気ナンバー1商品、ピスタチオを使用した「恋するピスタチオ」380円を味わえる。しっかり食事を楽しみたいなら、2階にある飲食コーナー「キネマ館」へ。地元の食材を生かした麺類や丼ものをいただこう。「オホーツク干貝柱塩ラーメン」980円は、オホーツク産ほたて貝の干し貝柱が丸ごとトッピングされ、塩スープにはオホーツク海の自然塩とほたてエキスを使用。コクのあるスープは思わず飲み干してしまう。網走産のカラフトマスを揚げてご飯に盛った「オホーツク網走ザンギ丼」900円や「かに飯」680円も評判。ドライブ途中のランチスポットとしてもおすすめだ。

「オホーツク干貝柱塩ラーメン」。付け合わせのオホーツク醤(じゃん)を入れると、さらにうまみが増す