みちのく民俗村
岩手県内の古民家を移築して展示。歴史と文化をたどる野外博物館
国指定重要文化財の建物を野外展示
入ってすぐの場所にあるのが、国指定重要文化財である「旧菅野家住宅」。1728年(享保13)創建の、南部藩と境を接する仙台藩側の村にあった上層農家の建物で、柱には栗材を使うなど、堂々とした印象の造りとなっている。ほかにも、南部曲り家と呼ばれる形状の「旧星川家住宅」「旧北川家住宅」や、豪雪地帯ならではの船えい(せがい)造りの「旧菅原家住宅」など、同じ県内の古民家でも、気候や暮らしに合わせた建物の違いを知ることができる。ちなみに、建物の内部への出入りは自由。茅葺きの美しい屋根が日陰をつくる縁側で、ゆっくりくつろぐこともできる。
伊達領と南部領の国境を見られる場所
村内を散策していると、「間の沢」と名づけられた小川のあちらとこちらに、「伊達領」と「南部領」と記されたのぼり旗の掲げられている場所が目にとまる。伊達領とは、伊達政宗公を初代藩主とする仙台藩(伊達藩)の領地のこと。一方、南部領とは、南部利直公を初代藩主とする盛岡藩(南部藩)の領地のこと。国境があいまいだったことによる事件がたびたび起きたため、絵図の上に境点を打ち、1641年(寛永18)に文書で協定。さらに翌年には、絵図面にしたがって120余りの大塚と、その間に多数の小塚を築いたという。その国境となる場所が「間の沢」であり、当時造られた塚が今でも現存していることから、国指定史跡になっている。
明治、大正、昭和の暮らしの品々を展示
野外に立ち並ぶ古民家以外にも、屋内展示品も見どころ。「民俗資料館」は、1927年(昭和2)に建築された黒沢尻高等女学校旧校舎を、1978年(昭和53)に移築したもの。洋風の大正建築で、国の登録文化財にも指定されている。当時の生活を感じられる衣食住の紹介から職人の仕事道具まで、かなりの点数の民俗資料が展示されている。「消防資料館」も併設し、北上市内の消防団で使っていた明治から昭和にかけての消火器具、消防自動車などを見学できる。また「展勝地(てんしょうち)文庫」と名づけられた図書スペースもあり、村内限定で本の持ち出しが自由となっている。気に入った本を片手に、木かげや古民家で一日過ごすのもおすすめだ。
スポット詳細
- 住所
- 岩手県北上市立花14-62-3 地図
- エリア
- 花巻・遠野エリア
- 電話番号
- 0197725067
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
- [12-3月]月、祝の翌日、年末年始
- 料金
-
[入場料]無料
[施設使用料]2,000円-3,000円(建物により異なる) - 駐車場
- あり(66台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン