名古屋市蓬左文庫

資料/郷土/展示/文学館

尾張藩の書物倉から受け継がれた貴重な蔵書の数々

尾張徳川家の旧蔵書を中心に、江戸初期から集められた貴重な書物などを所蔵する「蓬左文庫」。武家がかつて学問にどのように取り組み、教養を身に付けていったのか。明治時代に建てられたという旧書庫に訪れ、歴史に思いを馳せてみよう。

徳川美術館のすぐ西隣、白壁と大きな瓦屋根で落ち着いたたたずまい 徳川美術館のすぐ西隣、白壁と大きな瓦屋根で落ち着いたたたずまい

徳川家康遺品の蔵書を所蔵

徳川園の黒門をくぐり右に目をやると、白壁に入り口が2つ設けられた瓦屋根の建物が見える。これが蓬左文庫だ。正式には「名古屋市蓬左文庫」といい、名古屋市博物館の分館という位置付けになっている。徳川家康が遺した蔵書のうち約3000冊の「駿河御譲本(するがおゆずりぼん)」が尾張徳川家に譲られ、これを契機に、1617年(元和3)に名古屋城内に尾張藩の「御文庫(ごぶんこ)」が設立されたのが蓬左文庫の始まり。日本と中国の古典を中心に、約12万点の蔵書数を誇る。さらに書物だけでなく、尾張徳川家に伝えられた2000枚を超える絵図も所蔵し、名古屋の城下町図や広く世界に及ぶ古地図、屋敷図、庭園図など、多彩な蔵書内容を特徴としている。「蓬左」は名古屋の別称で、江戸時代には名古屋城を「蓬左城(ほうさじょう)」とも呼んでいた。京都から見て、不老不死の仙人が住む「蓬莱島(ほうらいじま)」伝説が残る熱田神宮の左側にあることが、その由来だという。その後、1912年(大正元)に尾張徳川家19代当主の徳川義親(とくがわよしちか)が、「蓬左文庫」と命名した。

書物を積み重ねた、かつての文庫の姿を連想させる情趣ある内装 書物を積み重ねた、かつての文庫の姿を連想させる情趣ある内装

曳き家(ひきや)を経て再利用された旧書庫

入り口を入ると、木組みの構造の美しいエントランスホールがある。このホール部分は1900年(明治33)に建てられ、実際に使われていた旧書庫。2014年(平成26)に国の登録有形文化財に指定された。もともと東向きに建っていたが、徳川園や徳川美術館との一体再整備にともない、建物を解体せずにそのまま移動させる曳き家(ひきや)工法により、北向きへと90度回転させて移動。現在の位置で再利用されている。ホールを奥へと進むと閲覧室があり、書架にある参考図書は自由に読むことができる(貸し出しは不可)。ここまでは無料で入室でき、この先は有料ゾーン。大型の絵図や大名道具などを展示できる展示室や映像ルームがあり、企画展などに利用されている。館内通路でつながる徳川美術館との共通観覧券があるのでぜひ利用したい。

三角形に組んだ柱で屋根を支えている国の登録有形文化財の旧書庫 三角形に組んだ柱で屋根を支えている国の登録有形文化財の旧書庫

徳川美術館と連携した展示会を企画

特に貴重な所蔵品として、現存最古の『源氏物語』の完本とされる重要文化財の『河内本源氏物語(かわちぼんげんじものがたり)』、同じく重要文化財の『続日本紀(しょくにほんぎ)』、朝鮮の金属活字本『内訓(ないくん)』などが挙げられる。これらはエントランスホールに複製が展示されていて、無料で見ることが可能。なお、建物がつながる徳川美術館とは特別展や講演会を共催するなど連携体制が整っている。徳川美術館の所蔵品を蓬左文庫の展示室を使って展示することも多いので、企画展などの年間スケジュールを公式サイトでチェックしたい。徳川園、徳川美術館、そして蓬左文庫と、同じ敷地内にある3つの施設を同時にまわれば、さまざまな角度から尾張徳川家の歩んだ歴史に触れられるはずだ。

徳川家康が生前に初代尾張藩主の義直へ贈ったとされる『河内本源氏物語』(複製) 徳川家康が生前に初代尾張藩主の義直へ贈ったとされる『河内本源氏物語』(複製)

『日本書記』に続いて作られた『続日本紀』の写本(複製) 『日本書記』に続いて作られた『続日本紀』の写本(複製)

室町時代に刊行された朝鮮金属活字本『内訓』(複製) 室町時代に刊行された朝鮮金属活字本『内訓』(複製)

スポット詳細

住所
愛知県名古屋市東区徳川町1001
電話番号
0529352173
時間
[展示室]10:00-17:00(最終入館16:30)
[閲覧室]9:30-17:00
[書庫出納]9:30-12:00/13:00-17:00
休業日
月(祝の場合は翌平日)、特別整理による休館あり
料金
[閲覧室]無料
[観覧料]一般1,400円、高大生700円、小中生500円(蓬左文庫・徳川美術館共通)
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
あり(閲覧席数分)
喫煙
不可
車椅子での入店

情報提供: ナビタイムジャパン

アクセス

最寄り

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