福島市民家園
福島の伝統的な家屋と暮らしを伝える民俗博物館
のどかな風景に心癒されるひととき
民家園は2021年(令和3)のオリンピックで野球とソフトボール競技の行われたあづま球場の近くにある。入り口は2か所にありどちらからでもまわれるが、正門近くに展示館があるので、先にここで予習をするといいだろう。園内には民家、宿屋、料亭、芝居小屋などがある。また、庭にあった倉庫や精米に使っていた小屋、厠(かわや=トイレ)、屋敷の鬼門に祀った氏神などの祠、橋の通行料を徴収する小屋なども再現してある。各所にわかりやすい説明版があり、江戸から明治にかけての人々の暮らしがよくわかる。敷地には小川が流れ、野の花が咲き、林では野鳥がさえずっている。小道を散策するだけでも豊かな気持ちになれる場所だ。
すべての建物が重要文化財
民家園に保存されている建物のうち9軒は市または県の重要文化財、「旧広瀬座」は国の重要文化財に指定されている。正門から入って順路どおりに進んだ場合、最初に見学するのは江戸末期に建てられた籾(もみ)の貯蔵庫「旧佐久間家板倉」。次に見えてくる「旧小野家」は338平方メートルもある大きな養蚕農家で、屋根裏の蚕室に明かりを入れるため片側だけ切妻屋根になっている。中には生糸を巻く器具などが展示されている。「元客自軒(もとかくじけん)」は江戸末期に建てられ、明治初期まで営業していた有名な割烹旅館。1868年(慶応4)、戊辰戦争の拡大につながった世良修蔵襲撃事件の舞台のひとつとして知られる。柱などが細いのが特徴。
集落で唯一の娯楽施設だった芝居小屋
「旧広瀬座」は現在の伊達市にあった芝居小屋で、明治中期に村人有志によって建てられた。花道、回り舞台、奈落が整い、現在でも歌舞伎などの公演が行われる。「旧阿部家」は江戸中期の小さな農家。その先にある「旧渡辺家」「旧奈良輪家(きゅうならわけ)」は対照的に裕福な農家。風呂&便所棟があり、風呂の排水と糞尿を中央部分に貯めて肥料にしたという。その奥の「旧菅野家」は3方の外壁が厚い土壁で窓がなく、土間が家の半分近くを占めているのが特徴。1軒だけ離れた場所にあるのが会津の「旧馬場家」。医者もしていた大きな農家で、曲がり屋の突き出し部分に厩(うまや)がある。馬を家の中で飼っていたのは豪雪地帯ゆえといわれる。
季節の花や伝統行事も楽しめる
民家園では里の自然も魅力のひとつ。雪のなかから顔を出すフクジュソウに始まり梅、マンサク、桜と進む季節を実感できる。初夏には雑木林の新緑にアヤメ、秋にはカエデの紅葉が鮮やかだ。普段は静かな民家園だが、月に1、2回人々が集い賑やかになる。小正月、節分、七夕などの年中行事を福島に伝わる方法で行っている。畑や田んぼでは実際に穀物を栽培し、田植えや収穫祭などの農作業は一般参加で行われる。また展示館には体験広場があり、民芸品作りが人気。草履などのわら細工を作るなどして、失われつつある日本の風景を多くの人に伝えている。
スポット詳細
- 住所
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福島県福島市上名倉字大石前地内
地図
- エリア
- 福島市・国見・二本松エリア
- 電話番号
- 0245935249
- 時間
- 9:00-16:30
- 休業日
- 火(祝の場合は翌平日)、12/29-1/3
- 料金
- [施設見学料]無料
- 駐車場
-
あり(372台)
※サイクルスポーツ広場駐車場をご利用ください。 - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 四季それぞれに趣があります。
- 福島市民家園は、福島駅からだと、約25分くらいの距離にある、あづま総合運動公園内にある民家等の保護のための施設です。江戸から明治にかけての主に福島県北部地方の民家が中心に保存された施設で、昭和世代の私にはノスタルジックな気分になるところです。
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- 大きなお庭な感じです
- 車の往来が無いので子供たちが自由に走り回る所を眺めながらの散歩と森林浴はリフレッシュできます。天気のいい日のここでの散歩はほのぼのした感じでとても気に入ってます。
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- もう少し囲炉裏を使ったら
- わら葺の民家を移築して保存しているのだから、もう少し囲炉裏で火を起こして薫蒸した方がいいのでは。屋根には雑草が生えていたので心配です。入場料は無料ですが、民家園にある芝居小屋でもっと出し物をすれば良いと思います。
TripAdvisorクチコミ評価
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