福島市・国見・二本松

FUKUSHIMA CITY / KUNIMI / NIHONMATSU

フルーツ、温泉など自然の恵みを満喫

中通りと呼ばれる福島県中部の北側を占める地域で、地元では「県北」と呼ぶ。ほぼ中央に県庁所在地の福島市がある。中世には奥州藤原氏や伊達氏に支配されたエリアだ。全体が東の阿武隈山地、西の奥羽山脈に挟まれた大きな盆地になっており、その中央を阿武隈川が南から北へ流れていることからもわかるように、北へ行くほど標高が低くなる。気候も東北地方としては温かいほうで、福島市中心部は夏はかなり暑くなり、冬の積雪は少ない。一方、市域の西には標高2000ⅿ級の吾妻(あづま)連山がそびえ、そのふもとに温泉街が点在する。辺りは全国有数の果物生産地「フルーツ王国」で、春から秋までさまざまなフルーツ狩りを楽しめる。国見町はエリアの北にあり、宮城県に接している。一方、菊人形で有名な城下町、二本松はエリアの南にあり、詩人・高村光太郎の妻で画家の高村智恵子の故郷でもある。西には智恵子の愛した安達太良山が優雅な裾を広げている。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    福島市古関裕而記念館
    昭和を代表する作曲家、古関メロディーにどっぷりと浸れる
    福島市に生まれ、その生涯に約5000曲を残した古関裕而。NHK連続テレビ小説『エール』や、2021年(令和3)東京オリンピックの閉会式で『オリンピック・マーチ』が流され、その功績が再認識されている。
    1964年(昭和39)東京オリンピック開会式の入場行進で使われた『オリンピック・マーチ』の自筆総譜
  • spot 02
    福島県立美術館
    モネ、ゴーギャン、ワイエスを有する美術館は建物もひとつの作品
    市内を一望できる信夫山のふもとにある、豊かな緑に囲まれた美術館。ヨーロッパ印象派やアメリカン・リアリズム、福島出身の芸術家など約3800点の作品を収蔵し、落ち着いた雰囲気のなか美術鑑賞ができる。
    周囲の景観と調和した福島県立美術館。福島出身の版画家、斎藤清のコレクションが充実
  • spot 03
    福島市民家園
    福島の伝統的な家屋と暮らしを伝える民俗博物館
    福島市中心部から西へ約8㎞。11万㎡を超える林のなかに福島市周辺と会津に残る伝統的な家屋と倉庫10軒を移築。付随する小屋や民具とともに展示し、昔ながらの方法で当時の暮らしや伝統行事を再現している。
    順路にしたがってざっとまわって30分、じっくり見ると1時間といったところ
  • spot 04
    餃子の店 山女
    見てビックリ、食べてビックリ、おいしさがクセになる円盤餃子
    丸いお皿にふっくらした餃子がぐるりと並ぶ円盤餃子は、福島のソウルフード。より多くの餃子を効率良く焼くためフライパンを囲むように円盤状に並べ、そのままひっくり返して皿に出したのが始まりだ。市内を中心に14軒が加盟している「ふくしま餃子の会」があり、その会員である「餃子の店 山女」はJR福島駅東口から徒歩3分のところにある人気店。その理由は皮と餡。皮は注文を受けてから手延べするというこだわりよう。餡は野菜が7割、肉が3割と少しあっさりしているぶん、新鮮な野菜ならではの甘みが肉汁にうまく溶け込み、いくつでも食べられそうな味わいだ。実際、1人で1皿20個をぺろりと食べてしまう人がほとんどだという(1人の場合は10個にもしてもらえる)。また、もっちりした皮でスルッと食べられてしまう水餃子も人気。福島の地酒の品ぞろえも豊富だ。店主も店員もていねいな応対で、ひとりで来ても気持ち良く食事ができる店だ。
    創業1964年(昭和39)の山女。皮の食感とふわっとしたオリジナルの餡が口の中でうまく融合する
  • spot 05
    フルーツライン&ピーチライン
    旬の果物狩りができる農園の集まる、名物ロード
    福島市郊外は果物狩りの聖地で、特に2本の道路沿いに観光果樹園が多い。古くからの養蚕農家が戦後に果樹園に転業したのが始まり。夏暑く、冬寒い盆地特有の気候のおかげで、果物の種類も品種も豊富で長期間楽しめる。
    桃狩り、ブドウ狩りなどのできる観光果樹園は、道路沿いに立つのぼりが目印
  • spot 06
    まるげん果樹園
    フルーツ狩り、直売店に加えてカフェも人気
    創業から60年以上という老舗の果樹園。サクランボ(高砂、佐藤錦ほか)、桃(あかつき、恋みらいほか)、ブドウ(巨峰ほか)、リンゴ(サンふじ、王林ほか)、梨(幸水、豊水ほか)、ラフランスなどを栽培している。品種も豊富なので直売所には長い期間フルーツが並ぶ。たとえば桃なら、恋みらいは7月初旬頃から、福島の桃の代表的な品種であるあかつきは7月末から、まどかは8月上旬から、川中島白桃は8月下旬からといった具合。リニューアルしたばかりという直売店は白くて明るく、真夏もエアコンの効いた室内でじっくりと選ぶことができる。果物の状態を正直に教えてくれるなど、とても親切で気さくなスタッフばかりなのもうれしい。店の一角にカフェコーナーがあり、桃のジュースや桃のソフトクリームなどが人気。
    季節の果物がたっぷり入った「ゴロッとソフトクリーム」450円
  • spot 07
    飯坂温泉
    ヤマトタケルが発見したとされる奥州三名湯のひとつ
    福島市の中心部から北へ約10㎞。飯坂温泉は1800年以上前、ヤマトタケルが東国鎮圧の際に発見したと言い伝えのある名湯。歴史のある街並みと、西行法師や松尾芭蕉、ヘレン・ケラーも愛した湯を楽しみたい。
    飯坂温泉に9つある共同浴場のひとつ「波来湯(はこゆ)」。飯坂名物の熱い湯と、ぬるい湯の2つの浴槽がある
  • spot 08
    阿部留商店
    飯坂の名湯から生まれた極上の温泉卵「ラヂウム玉子」
    飯坂温泉駅前の十綱橋を渡り、右へ歩いてすぐのところにあるラヂウム玉子の名店。ラジウムは1898年(明治31)にキュリー夫妻が発見したことで有名な放射性元素。その12年後、飯坂温泉の源泉を化学分析したところ微量のラジウムが含まれていることがわかった。これが国内初のラジウム発見だ。それから10年ほど経ち、阿部留五郎が創業した青果店を継いだ2代目が、当時は高価だった鶏卵を源泉で茹でたところ、うまい具合に温泉卵ができた。そこで「ラヂウム玉子」と名づけて売り出したところ評判となり、いつしか飯坂名物と呼ばれるようになった。今では多くの店がラヂウム玉子を販売しているが、元祖のこの店では「100%天然の源泉で熟成させる」という製法にこだわり、微妙に変わる源泉の温度や外気温に合わせて時間を調整し、品質を保っているそうだ。
    箱入り白玉10個750円、赤玉850円。2019グッドデザイン賞を受賞したパッケージはレトロでかわいい
  • spot 09
    土湯温泉
    昔ながらの湯の町は土湯こけしの故郷
    湯治場の風情を残す歴史ある温泉街。中心を流れる荒川の両岸に旅館10軒、日帰り入浴できる施設8軒、公衆浴場が1か所ある。土湯こけしの里としても知られ、あちらこちらで素朴なこけしが観光客を迎えてくれる。
    橋の両側には身長3mのこけし、街灯は傘を被ったこけし、マンホールの蓋にもこけしが描かれている
  • spot 10
    国見バーガー
    さばの味噌煮がご当地バーガーに!
    東北自動車道の国見ICから4分。国道4号線沿いにある「道の駅国見 あつかしの郷」は、国見町のシンボルである厚樫山(阿津賀志山)の名を冠した大型の道の駅だ。福島のお土産や地元の農産物を豊富にそろえ、宿泊施設まで備えている。ここのフードコートで、話題の国見バーガーを食べられる。もとは国見町商工会の青年たちが、震災で打撃を受けた地元の活性化のためにと開発したのが始まり。それにしても海から遠い国見町でなぜさばなのだろう? 実は国見町には昔から「おいしくて骨まで食べられる」と評判のさばの味噌煮があるのだ。佐久間商店という鮮魚店が味噌と砂糖のみで煮込んだもので、テレビ番組で取り上げられて以後、知名度は全国レベルに。そこで、この名品をバンズと合わせてみたところ、不思議に合うと評判になった。最初はキッチンカーで販売していたが、2017年(平成29)に道の駅がオープンしてからはこちらでの販売で人気を博している。
    国見バーガー480円。さばの味噌煮が意外にもバンズやトマトの酸味とよく合っている
  • spot 11
    凍天処 木乃幡
    ヨモギ餅とドーナツがコラボした福島のソウルフード「凍天」
    凍天は、凍餅(しみもち)にドーナツ生地をからめて揚げたもの。凍餅とは、氷点下の屋外で寒風にさらして凍らせ、ゆっくり自然乾燥させたヨモギ餅のこと。昔から福島で保存食として作られていた凍餅を、ドーナツ生地で包んでキツネ色に揚げたのが凍天だ。ふわりと漂うヨモギの香りとほのかな甘みで20年以上前から愛されてきた、福島ではおなじみのおやつだ。2011年(平成23)2月、人気テレビ番組で取り上げられて注文が殺到。ところがわずか2週間後に東日本大震災で被災し、当時の工場が福島第1原発から20km圏内にあったため閉鎖に追い込まれた。数年後に宮城で再開するも風評被害などがたたって倒産。ようやく2020年(令和2)に福島で復活したときには、待ちわびていたファンの長い行列ができたそうだ。伊達工場店のほかに福島駅ピボット店やいわき・ら・ら・ミュウ店でも食べられる。日本茶にもコーヒーにも合う福島の味をぜひご賞味あれ。
    カリッ、フワッ、もっちりの食感が楽しい凍天(しみてん)は、特許を取得したオリジナルの粉と揚げ方に秘訣がある。1個200円
  • spot 12
    福島県立霞ヶ城公園
    少年隊の悲劇を生んだ城は、眺望もすばらしい桜の名所
    二本松城(霞ヶ城)の跡地を活用した公園。城は戊辰戦争で焼失したが、昭和になって箕輪門の復元や天守台と石垣などの修復が行われ、2007年(平成19)に国の史跡に指定された。園内に多数の見どころが点在する。
    織田信長の家臣・丹羽長秀の孫の光重が居城とした二本松城。「X」は丹羽家の家紋「丹羽直違紋(にわすじかいもん)」
  • spot 13
    智恵子の生家・智恵子記念館
    ふるさとでしのぶ、愛と芸術に生きた人の精神世界
    故郷の安達太良山を愛し、芸術を愛し、詩人で彫刻家の高村光太郎を愛した智恵子。幼い頃を過ごし人生に強い影響を与えた生家を訪れ、希有な感性とピュアな心で人生を駆け抜けた智恵子の世界をのぞいてみたい。
    智恵子の紙絵作品は1000点を超える。ふだんはレプリカが展示されているが、貴重な実物が特別公開されることもある
  • spot 14
    岳温泉
    珍しい酸性の湯と大自然を満喫できる、爽やかな高原の温泉街
    安達太良山(あだたらやま)山麓にある開放的な温泉街。全国でも数少ない酸性泉が人気だ。1200年の歴史ある湯治場だが、高原のアクティビティを楽しめたりスキー場があったりと若者向けリゾートの顔ももっている。
    ヒマラヤ杉の並ぶヒマラヤ大通りが温泉街のメインストリート。温泉神社への参道でもある
  • spot 15
    空の庭リゾート
    日帰りでも楽しめる酸性の美肌の湯
    安達太良山(あだたらやま)の8合目付近にある源泉から引いてきた、全国でも指折りの酸性泉が評判の岳温泉。その中心であるヒマラヤ大通りから5分ほど歩いて、日帰り入浴のできるリゾートホテルを訪れよう。静かな森にたたずむホテルで、大浴場も露天風呂も源泉100%かけ流し。湯はわずかに硫黄のにおいのあるpH2.5の酸性泉で、適度に肌の角質を取ってくれるのでピーリングをしたときのようにツルツルになる。大きな窓いっぱいに広がる緑はヒーリング効果抜群。露天風呂にはあえて屋根を付けていないので、夜には満天の星空も期待できる。さらに、リゾート内には美濃焼の陶盤の上に横になって体を芯から温めるスーパー陶盤浴や、天然エッセンシャルオイルのエステサロンも併設していて、リフレッシュ度は満点だ。
    全国でも数少ない酸性泉の湯。日によって白濁していることもある
  • spot 16
    安達太良山
    火山のパワーがみなぎる、智恵子が愛した「ほんとの空」の山
    『智恵子抄』や『万葉集』にも詠まれた秀峰。ふもとから見る穏やかで優雅な山容と裏腹に、山頂の岩場や爆裂火口に激しい一面をのぞかせる。初心者でも登れる「日本百名山」として人気で、全山紅葉する秋は特に賑やか。
    ナナカマドやヤマウルシが錦繍を織りなす仙女平分岐。オレンジに紅葉するツツジも多い。右上に見える小突起が山頂
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旅のヒント

  1. その1

    福島県の面積は北海道、岩手に続く第3位。この広さを頭に入れて旅程を立てたい。

  2. その2

    エリアの中央を南北に貫いているのがJR東北新幹線、JR東北本線、東北自動車道、国道4号の4つ。

  3. その3

    東北新幹線で東京駅から福島駅まで最短で1時間30分。「はやぶさ」は停車しないので注意。福島駅では新幹線の連結、切り離し作業が見られるので鉄道ファンに人気。ここで分岐した山形新幹線は在来線(JR奥羽本線)を走るため、踏切を通過する新幹線という珍しい光景が市内各所で見られる。

  4. その4

    福島駅からは福島交通飯坂線が飯坂温泉へ、阿武隈急行が阿武隈川に沿って宮城県へ延びている。

  5. その5

    車の場合は、東京都心から東北自動車道で二本松ICまで3時間弱、福島西ICまでさらに約20分。太平洋側の相馬市と山形・秋田をつなぐ東北中央自動車道が、福島市郊外で交差する。国道4号線は、福島市では中心部の東を通っている。

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