LA CITTADELLA(ラ チッタデッラ)

映画館「チネチッタ」を含む建物を中心に7棟からなる

イタリアを旅しているような気分

JR川崎駅の東口ロータリーを抜け、新川通りを1ブロック。「VIA CINECITTA’」のゲートを進むと、小道の両側にベージュ色を基調とした爽やかな街並みが現れる。イタリア中部のトスカーナやヴェネト地方の丘の上の街をイメージした「ラ チッタデッラ」だ。シネコンやライブホール、カフェやショップがヒルタウンに溶け込むように点在し、ほかの商業施設とは明らかに一線を画している。最上階にはチャペル「カペラサンタンジェロ(天使の教会)」もあり、いるだけで異国情緒を楽しめる。

鉢植えなどの緑も多く、歩くだけでもリフレッシュできる

ヒルタウンにあるチャペルでの挙式は、ロマンティックと参列者にも好評

独自の音響システム「LIVE ZOUNDライヴ ザウンド」を備えたシネコンとライブホール

ラ チッタデッラの中心が、1987年(昭和62)日本初のシネマ・コンプレックスとしてオープンした「チネチッタ」だ。12スクリーン、約3200席を有するチネチッタ最大の特徴は、独自の音響システム「LIVE ZOUND」をはじめとした、音への徹底的なこだわり。「クラブチッタ」の音響担当が重低音からわずかな効果音も逃さない広音域までの心地良い音響を作り上げた。クラブチッタは、1988年(昭和63)に大型ライブホールの先駆けとしてオープンして以来、国内外の錚々たるアーティストたちによる数多くの名演を生み出してきた。

2003年から年間動員数全国一を4年連続達成した「チネチッタ」

開業以来、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ニルヴァーナ、B’zなど世界的なアーティストも出演してきた「クラブチッタ」

おすすめの過ごし方

ラ チッタデッラは、映画やライブの前後にさまざまなスポットで時間を過ごせるのも魅力。気候のいい日にはカフェのテラス席でまったりするもよし、エリア中央の広場で水と光と音楽の織り成すショー噴水を楽しむのもいい。最高15メートルまで吹き上がる噴水の迫力は、一見の価値あり。幻想的なムードに包まれる夜間のショー噴水は、一段とロマンチック。チネチッタやクラブチッタを利用した日は半券でさまざまな割引も受けられる。エステやダンススタジオ、サウナといった自分を磨く施設も充実。

水と光と音楽の織り成すショー噴水

人々にエンターテインメントを提供し続けて100年

チッタグループは1922年(大正11)、映画産業の黎明期に東京の日暮里に映画館を開業させたことに始まる。1936年(昭和11)人口17万の川崎に進出、関東大震災や第二次世界大戦などの逆境を経て、人々に安らぎの場を提供するため、映画を中心とする事業を一心に展開してきた。まさに日本のエンターテインメント、また川崎の歴史とともに歩んだグループといえる。顧客のニーズに応えることはいうまでもなく、リスクを恐れずチャレンジするという積極的な姿勢がラ チッタデッラの持ち味。今後もラ チッタデッラから何が発信されるか、おおいに注目したい。

マッジョーレとビバーチェの建物をつなぐ橋の上からの眺めは抜群