上色見熊野座神社

SNSでも話題になった、神秘的なパワースポット

縁結びや商売繁盛のご利益があるとされる、奥阿蘇エリアの上色見熊野座神社。知る人ぞ知るパワースポットで、手つかずの自然に囲まれた神秘的な参道に導かれるように、全国各地から訪れる人があとを絶たない。

杉林を進んだ先にある神殿

パワースポットとして知られ、ご利益を求めて国内外から人が集まる上色見熊野座神社。SNSではその神秘的な風景が「異世界への入り口」と話題となり、まるで別世界に迷い込んだかのような景色を撮影しようと訪れる人も多い。また、人気漫画『蛍火の杜へ』には参道の景色が描かれており、ファンが聖地巡礼に訪れる。祀られているのは国産みの神である伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)で、地元では「権現さん」と呼ばれ親しまれている。

神殿へと続く参道。辺りにはうっそうと木々が生い茂る

大自然がいっぱいの奥阿蘇で車を走らせ、緑が深くなった辺りに見えてくるのが上色見熊野座神社だ。国道沿いにある神社入り口の石段を上り鳥居をくぐると、神秘的な雰囲気が漂っている。杉林に囲まれた長い参道の両脇に97基の石灯籠が並び、一歩一歩足を進めていくにつれて緑が濃く静かになっていく。これらの石灯籠は人々が商売成功のお礼に奉納されたものだ。約280段という長い石段をひたすら登るとようやく神殿にたどり着くが、道はそのさらに上へと延びている。

国道265号に面した神社の入り口

苔むした参道をひたすら登っていく。滑りやすいので注意

神殿からまっすぐ進み、急な山道を登っていくと、大きな空洞が見えてくる。縦横10m以上の大風穴「穿戸磐」で、巨大な岩に向こう側が見えるほど大きな穴がぽっかりと空いている。この穴は、鬼八法師が健磐龍命(たけいわたつのみこと)に追われた際に蹴破ってできたとされている。穴の真ん中に立つと勢いよく風が吹き抜け、自然のパワーを感じられる。岩をくぐりぬけ裏側へと回れば、歩いてきた道と神殿の屋根を見下ろせる。ここにたどり着いたものしか見ることのできない特別な景色だ。

風が吹き抜ける穿戸磐

多くのパワースポットが点在する阿蘇だが、上色見熊野座神社もそのひとつ。地元の人々から長年愛されてきた場所でもある。穿戸磐に大きな穴が開いていることから「どんな困難な目標でも必ず達成できる」とあがめられ、合格・必勝のご利益があるとされている。神殿にはおみくじが設置されているので運試しをしてみるのも良いだろう。おみくじの近くでお守りもいただくことができる。阿蘇屈指のパワースポットである上色見熊野座神社のご利益をありがたく頂戴しよう。

神殿のそばに置かれたおみくじとお守り