美馬市伝統工芸体験館 美来工房
「うだつの町並み」によく似合う伝統工芸品の製作体験
南町通りの西端に位置する擬洋風デザインの建物
「うだつの町並み」を西に向かって歩いていくと、レトロな公衆電話ボックスを併設した小さな学校のような建物が見えてくる。そこが美馬市伝統工芸体験館 美来工房だ。もともとは1899年(明治32)に脇町税務署として建築され、移転後は1988年(昭和63)まで徳島地方法務局美馬支局として使われていたという。構造は近代的な鉄筋コンクリート造だが、明治期の擬洋風デザインのおかげもあり、周囲の家々との違和感はない。敷地内には清涼飲料水の自動販売機とベンチ、公衆トイレのほか、「うだつの町並み」には珍しい喫煙所が設けられている。散策の途中で少し足を休めていくにはぴったりの場所だろう。
地元の一大産業だった美馬和傘の復活へ
美馬市における傘作りの歴史には諸説あり、残念ながら起源はよくわかっていない。最近の研究で判明しているのは、幕末期から明治期にかけて傘作りが盛んになったこと。最盛期には200軒を超える製造業者が年間100万本近い美馬和傘を作り「阿波番傘」の名で日本全国へ出荷されていたという。しかし、洋傘が普及するにしたがって生産量が激減。貴重な技術を未来へ残すため、2011年(平成23)に有志が結成したのが美馬和傘製作集団だった。自分たちで材料の竹を切り出し、部品を作る機械や冶具(やぐ)も工夫。地元の一大産業だった美馬和傘の灯を絶やさぬよう、努力を続けている。その良さを知ってもらう試みのひとつが和傘ランプシェード作り体験だ。所要時間は最大で2時間程度。竹の骨組みに和紙を切り貼りし、LEDの小型照明と合わせて自分だけの美しいお土産を作ることができる。
体験と見学で知る美馬和傘の繊細なつくり
美馬市伝統工芸体験館 美来工房では、和傘ランプシェード作りを体験するだけでなく、美馬和傘製作集団のスタッフが美馬和傘を作る様子も見学することができる。細い竹で作られた親骨と小骨をつなぎ、「ろくろ」と呼ばれるパーツに骨を一本ずつ通していく作業は、想像以上に繊細なものだ。「工程を細かく分けると100以上。傘のサイズにもよりますが、一本を仕上げるまで、およそ半年ほどかかります」と教えてくれたのは、美馬和傘製作集団で材料の製作を担当する住友聡(すみともさとし)さん。五色の糸飾りを施した蛇の目傘や油を引いた和紙の透明感が美しい番傘。実用品でありながら、美術品のようなたたずまいの美馬和傘について、気になることを質問してみよう。きっと快く応じてくれるはずだ。
スポット詳細
- 住所
- 徳島県美馬市脇町大字脇町92(うだつの町並み内) 地図
- エリア
- 脇町エリア
- 電話番号
- 0883538599
- 時間
- 9:00-18:00
- 休業日
- 年末年始(12/29-1/3)
- 駐車場
-
あり(30台)
※道の駅藍ランドうだつをご利用ください - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可(美来工房前指定喫煙所をご利用ください。)
- 英語メニュー
- あり
- 滞在目安時間
- 0-30分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 伝統工芸の製作場
- うだつの町並みの中にある洋風建築の建物。明治時代は脇町税務署だったとのこと。現在は伝統工芸の製作場所であり、見学や体験もできるようになっているようである。玄関から製作場所と思われる部屋を覗いてみたが、男性が一人机に向かって何かをしているだけだったのでそのまま立ち去った。
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- 資料館?
- こちらはうだつの町並みにある資料館です。以前、税務署だった建物との事ですがいい感じです。残念ながらこれと言った資料はありませんでした。
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- 和傘体験ができます
- 観光スポットではないのですが、おしゃれな公衆電話ボックスがあり、表に紙の和傘があります。傘をさして歩くとおしゃれな気がします。
TripAdvisorクチコミ評価
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