大沼
楽しいアクティビティと静かな風景が共存する一大リゾート
新日本三景に選ばれた風光明媚な景勝地
北海道新幹線の終着駅、JR新函館北斗駅から普通列車で約20分の距離に、JR大沼公園駅がある。駅の目の前に広がる大沼国定公園では、さまざまなアクティビティを楽しめる。夏には遊覧船やカヌーにボート、冬なら凍った湖上でスノーモービルやワカサギ釣り。キャンプ場や温泉場もあり、地元の人はもちろん、隣接する函館市民も週末にはこぞってやって来るリゾート地だ。渡島(おしま)半島のシンボル北海道駒ヶ岳を背景に、大沼・小沼と蓴菜(じゅんさい)沼の3つの湖沼が広がり、総面積は9083万㎡。1916年(大正5)には、静岡県の三保松原(みほのまつばら)、大分県の耶馬渓(やばけい)とともに日本新三景に選ばれている。
江戸時代にはすでにレジャースポットだった
北海道駒ヶ岳は、七飯町、森町、鹿部町にまたがる標高1131mの秀峰だ。1640(寛永17)年、記録に残る最も古い噴火があり、その噴火で大沼が形成されたと考えられている。大沼の地名は、アイヌ語の「ポロト」が語源。ポロは「大いなる」、トは「湖沼」「水たまり」を意味する。時代は下って「北海道」の命名者である幕末の探検家・松浦武四郎は『蝦夷日記』のなかで「ここに小川があり石橋がかかっている。その石橋を渡ると茶屋が一軒あり、即ちここが大沼なのである」と記している。さらに沼には石塚を安置した島があり、ジュンサイやマスなどが名産品として販売されているとある。現在も大沼・小沼には大小126の島が浮かび、ジュンサイ漁が行われている。
あの名曲が誕生した、静かで美しい場所
大沼観光でたっぷり時間が取れるのであれば、セグウェイツアーや、ネイチャーガイドとともに四季折々の見どころを散策するツアーに参加するといいだろう。あまり時間がないけれど、少しでも大沼の魅力を感じたいなら、公園の中心にある散策路を歩こう。大沼と小沼が隣り合い、上から見るとちょうどヒョウタンのくびれのようになっている部分に散策路がある。小さな島々が個性豊かな美しい橋で結ばれたコースは全部で4つ。最も短い15分のコース「大島の路」の途中には、秋川雅史が歌い有名になった「千の風になって 誕生の碑」がある。作曲と訳詞をした新井満は、大沼湖畔の別荘で過ごすことでこの名曲が生まれたという。ちなみに、新井氏の語る大沼の良さは「静けさ」とのことだ。
パワースポットの駒ヶ岳神社でお参りしよう
大沼を巡る旅で訪れたいのは、散策ルートの反対側の湖畔にある駒ヶ岳神社だ。境内には、小さな祠と大きな岩が祀られている。この岩は、溶岩噴出で落下した石や火山灰が溶け合ってできた溶結凝灰石。今は通ることができないが、かつては岩の中央にある狭い隙間を通り、安産や難関突破を祈願したという。湖畔の木立にひっそりとたたずめば、ここだけ空気の流れが違って感じられる。大沼は何度訪れても、新しい体験のできる場所だ。ここでの観光は、大沼国際交流プラザを起点に動くのがおすすめだ。各種パンフレットなどを入手できるほか、手荷物預かりも行っている。広い大沼で何をしようか迷ったときにも、きっとヒントが見つかるだろう。
スポット詳細
- 住所
- 北海道亀田郡七飯町 地図
- エリア
- 大沼・松前・江差エリア
- 電話番号
- 0138652517
- 駐車場
- あり(260台)
- 備考
- ※七飯町商工労働観光課へ繋がります。
情報提供: ナビタイムジャパン