越前大野城
「天空の城」が秘める歴史と景観、城郭としての魅力を探訪
整った顔立ちの天守とは対照的な、荒々しい野面積みの石垣も「城好き」にはたまらないポイント
築城した初代城主は信長の部下、金森長近
福井県東部にある大野盆地。越前大野城は同盆地の西側に位置する標高249mの亀山に築かれた平山城(ひらやまじろ)だ。その歴史は、1575年(天正3)に金森長近が越前一向一揆を平定したときにさかのぼる。織田信長から戦功の褒美として越前国大野郡の大部分を与えられた長近は、翌年亀山に城を築き始め、4年後の1580年(天正8)に完成させた。残念ながら城の構造物は明治の廃藩置県をきっかけに取り壊され、現在の城郭は絵図や同時代の城を参考に、1968年(昭和43)に再建されたものだ。とはいえ、本丸に残る石垣は創建時のままで、天守曲輪(くるわ)にそびえる大天守、小天守は往時の威容を十分に再現。地元大野のシンボルとなっている。
遊歩道を上り、約20分で天守へ
越前大野城は、史跡公園として遊歩道も整備されている亀山公園にあり、頂上にある天守に至るには4か所ある入り口のいずれかを通る必要がある。観光客にとって便利なのは、近くに大型の駐車場(越前おおの結ステーション)がある南登り口だろう。城の裏門にあたる搦手門(からめてもん)をイメージした門がある所で、そこから約20分で天守に到着できる。石垣に沿ってつづら折りに延びる遊歩道は木々の枝葉に覆われ、聞こえてくる鳥のさえずりも心地いい。多くの大野市民が散策やウォーキングに利用する憩いの場所となっているのもうなずける。本丸に至ると急に視界が開け、古い石垣や天守が目の前に。令和の現代から戦国時代にタイムトラベルした気分になれる。
自然石を加工せずに積んだ野面積みの石垣。天守台南西側には他の城郭では見られない石段(武者登り)が設けられている
「天空の城」撮影ポイントは山向かいに
大天守の中は資料館になっており、有料(大人300円)で入館可能。望楼型天守の最上階からは、大野盆地を囲む山々や大野市街を見渡すことができ、連結する小天守の屋根を真上から見下ろせる。爽快感にあふれ、まさに殿様気分だ。また、朝霧の雲海に浮かぶ「天空の城」を撮影したいという人も多いだろう。気象条件は、前日の湿度が高く、前日の昼間と当日朝の気温差が非常に大きいこと、風がないことだ。これらを満たすのは例年10-4月が多く、明け方から午前9時頃までの時間帯に出現しやすい。越前大野城の西、約1kmにある犬山に撮影ポイントの戌山(いぬやま)城址がある。幻想的な景観を写真に収めたいという人は、登山道を利用してそこに上ってみよう。
スポット詳細
- 住所
-
福井県大野市城町3-109
地図
- エリア
- 永平寺・大野・勝山エリア
- 時間
-
[4-9月]9:00-17:00
[10-11月]9:00-16:00(早朝開館する場合があります) - 休業日
- 12/1-3/31(春分の日から特別開館する場合があります)
- 料金
-
【入館料】
[一般]300円
[団体(30名以上)・障がい者]150円
[中学生以下]無料 - 駐車場
-
あり(150台)
※各駐車場からお城まで徒歩約20分 - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(PayPay、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY)
- Wi-Fi
- あり
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 0-30分
情報提供: ナビタイムジャパン
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