外国人墓地

その他の史跡/建造物

開港からの函館の歴史を彩った、異国の人々の眠る場所

いち早く開港した国際都市・函館には、多くの外国人がやってきた。外国人たちのなかには生まれた地には帰ることなく、函館で没した人も数多く存在する。海に面した景勝地に、そんな人々のための墓地がある。

異国で永遠の眠りについた人の墓碑が見下ろすのは函館湾。今日も船が行き交う 異国で永遠の眠りについた人の墓碑が見下ろすのは函館湾。今日も船が行き交う

坂道の上にある、海に面した外国人墓地

路面電車には2つの終点がある。十字街電停でふた股に分かれ、一方は函館八幡宮や立待岬への最寄りとなる谷地頭(やちがしら)電停へ。もう一方は、函館どつく電停へ向かう。「どつく」と書くが読み方は「ドック」、造船所のことだ。この電停から、坂道を上がること15分。海が見える高台に外国人墓地がある。左手にロシア墓地、右手に中国人墓地、そしてその奥にプロテスタント墓地、キリスト教墓地と続き、奥まで進むと、明治時代に函館を疫病から守るために建てられた「旧函館消毒所」がある。

キリスト教墓地は、現在も函館地区の共同墓地として使われている キリスト教墓地は、現在も函館地区の共同墓地として使われている

旧函館消毒所は美しい夕日を望める立地を生かし、現在はカフェとして利用されている 旧函館消毒所は美しい夕日を望める立地を生かし、現在はカフェとして利用されている

箱館奉行の人道的支援の足跡も見られる

1854年(安政元)、ペリー艦隊は箱館港にもやってきた。そのときに亡くなった水兵2名が、まずこの地に葬られた。翌1855年(安政2)には、日本海を航行中だったフランスの軍艦シビル号内で疫病が発生。急遽、箱館に入港している。まだ日仏間の国交はなかったが、時の箱館奉行は、人道的立場から独自の判断で、病人の上陸と養生を特別に許可した。しかし、その甲斐なく箱館で命を落とした者もいた。彼らもこの外国人墓地に葬られている。箱館は明治に入ると「函館」と改められた。1870年(明治3)になると、アメリカ、イギリス、デンマーク、ロシア、ポルトガルの在函5か国の領事からの要請を受け、ここを正式な外国人墓地と定めた。中国人墓地を除いて中に入ることはできないが、柵越しには見学ができる。

フランス艦隊を助けたことを記念する碑は1992年(平成4)に建立された フランス艦隊を助けたことを記念する碑は1992年(平成4)に建立された

函館や日本の歴史に関わった人々が眠る

プロテスタント墓地には、最初に埋葬された2名のアメリカ人水兵のほか、ドイツ人、イタリア人など多国籍な人々が埋葬されている。イギリス人のジェームス・スコットもここに眠る。スコットは、日本で初めての蒸気機関による製材工場を造るために招かれた技師で、倉庫業をはじめとした事業を起こした。日本人の妻を迎え、1925年(大正14)に函館で生涯を終えた。ロシア人墓地に埋葬された最も古い人物は、軍艦アスコリド号の航海士。そのほか長崎の対馬島の一部を一時占拠した、ポサドニック号の乗組員7名や、初代領事ゴシケーヴィチ夫人のものなど43基の墓がある。

ジェームス・スコットの墓碑は、フリーメイソンのマークが刻まれていることでも有名だ ジェームス・スコットの墓碑は、フリーメイソンのマークが刻まれていることでも有名だ

ポサドニック号の航海士2名の墓碑には、錨などのオブジェも置かれている ポサドニック号の航海士2名の墓碑には、錨などのオブジェも置かれている

眠りについた人々へ敬意を払って見学を

中国人墓地はレンガの塀に囲まれている。正式名称は「中華山荘」といい、1876年(明治9)、青森県に漂着した中国人の遺体を埋葬したことに始まる。代々、華僑の団体が管理を行い、毎年、春と秋には祭祀が行われている。ここから海側の道に降りられる。その通りでは、中華山荘とプロテスタント墓地を、下から眺めることができる。異国の地で永遠の眠りにつくことになった人々が、故郷を見つめるかのように、外国人墓地の墓碑の多くは海側を向いて建てられている。先人の冥福を祈りつつ、静かに見学しよう。

中華様式の山門や、レンガの外壁が美しい中華山荘の入り口 中華様式の山門や、レンガの外壁が美しい中華山荘の入り口

スポット詳細

住所
北海道函館市船見町23
エリア
函館エリア
電話番号
0138235440
料金
[入場料]無料
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
滞在目安時間
30-60分
乳幼児の入店
ペットの入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

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