房総フラワーライン
南房総を代表する花いっぱいのドライブロード
待ち遠しい春を迎えに、南房総へ行ってみよう
房総フラワーラインのベストシーズンは、正月から3月にかけての早春。この季節には菜の花やストックなどの花が見られ、ひと足早い春を感じられる。内房方面から行く場合は、下町(しもちょう)交差点が始まりとなる。ここから相浜(あいはま)までは、かつて南房州有料道路だった区間だ。
下町交差点から県道257号線を西へ進もう。模擬天守で『南総里見八犬伝』に関する展示を行う「館山城」や、戦争遺跡の「赤山地下壕跡」、陸繋島の「沖ノ島」の近くを通る。やがて右手の住宅のうしろに海が見え始め、徐々にのどかになる周囲の景色を楽しんでいると、20分ほどで「洲埼灯台」に到着する。この一帯が房総半島の最西端だ。
南房総らしさがいっそう濃厚になる半島の南側
洲崎神社から進むと房総半島の南側に出て、辺りはいっそう明るくのどかな雰囲気に包まれる。伊戸(いと)から相浜にかけての6kmほどの区間は、房総フラワーラインのハイライト。道路脇に花壇が設けられ、1~2月には菜の花、夏はマリーゴールドの花が沿道を彩る。
周辺にはハワイがテーマの動植物園「アロハガーデンたてやま」やゴルフ場などのレジャースポットがある。また、弓なりのビーチが6kmにわたって続く平砂浦(へいさうら)海岸は、サーフィンのポイントとしても人気が高い。
房総半島最南端の野島崎と、白間津のお花畑へ
相浜からは南へ向かう。相浜周辺には安房国一宮の「安房神社」や、渡り鳥の休息場所となっている「館山野鳥の森」、市指定有形文化財の「小谷家住宅」があるので、興味があれば立ち寄ってみよう。南房総市に入ると道が二手に分かれ、房総フラワーラインは内陸側を走る。しかしせっかくだから、右折して海辺の道(国道410号線)を行ってみよう。数分走ると右手に白い灯台が見えてくる。房総半島最南端の野島崎にある日本で最初の洋式8灯台のひとつ、野島埼灯台だ。
野島崎の東に位置する白間津や千田(せんだ)では、多くの農家がキンセンカやストックを栽培しており、美しい景色と花摘みを目当てに観光客が集まる。そこから北上すると、温泉で知られる千倉(ちくら)の集落だ。料理の神様を祀る珍しい「高家(たかべ)神社」に立ち寄ってみるのもいい。JR千歳駅の近くからは、県道297号線を進む。「道の駅ローズマリー公園」を過ぎ、国道128号線に突き当たる場所で、房総フラワーラインは終わりとなる。
車以外で房総フラワーラインを楽しむなら
房総フラワーラインの大部分を路線バスが走っている。ただし、館山駅を出発して戻るまでに少なくとも2回の乗り換えが必要。また、平砂浦海岸~相の浜区間は運行本数が極端に少ないので、使い勝手がよいとはいえない。車を運転しない場合は春に催行されるバスツアーを利用するといい。
天候や風の状態がよければ、バイクや自転車もおすすめ。道幅の狭い区間もあるが、車があまり多くなく、アップダウンが少ないので走りやすい。途中に道の駅などの休憩施設が点在しているので、休みながら無理なく回れる。今回紹介したのとは逆方向の、外房から内房に向かうルートにすれば、車線が海側になるため景色をよりよく楽しめるだろう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン