桜も絶景も楽しめる名城!鳥取県「米子城」で春を満喫


2023.03.10

トラベルjp 旅行ガイド

標高90メートルの山頂にある米子城。見事な石垣を備えた360度の大パノラマを楽しめる城として、NHK新春特集のテレビ番組で「最強の城」にも選ばれた日本屈指の名城です。例年3月下旬から4月上旬にかけては桜を楽しめるスポットとしても人気で、多くの観光客が米子城を訪れています。石垣と桜のコントラストは美しく、お花見にも最適の場所なので、ぜひ足を運んでみてください。
戦国時代末期に完成した城郭
米子城は戦国時代の末期に現在のような本格的な城郭となりました。中国地方を支配していた毛利家の家臣、吉川広家(きっかわひろいえ)が天正19年(1591年)に米子城の整備に着手します。しかし、完成を見ることなく吉川氏は関ヶ原の戦いで転封となり、領主が変わった翌年の慶長7年(1602年)ごろに米子城は完成します。
江戸時代の初期にお家断絶や国替で領主が変わり、最終的に米子城は鳥取藩の池田氏の所領となります。池田氏は鳥取城を本拠地としており「一国一城令」によって取り壊される可能性もあったのですが、例外的に米子城の存続が認められました。
その後、武士の時代が終わり明治時代になると米子城は払い下げとなり、最終的に城内の建物類が売却され、城は解体されてしまいます。富国強兵を急いだ明治時代には全国的に多くの城が取り壊されており、米子城も同様の運命を辿ることになりました。
落ち着いた雰囲気の花見スポット
現在でもランドマーク的な存在として親しまれている米子城は天守こそ撤去されていますが、見事に組み上げられた石垣が、在りし日の面影を十分に偲ばせてくれます。
ふもとから山頂までソメイヨシノをはじめとする桜の木が随所に植えられ、一帯は落ち着いた花見スポットとなっています。最も高い位置にある天守跡にはベンチが置かれ、開けた雰囲気でゆっくりと桜を鑑賞できます。
さらに、米子城のふもとに広がる湊山公園(みなとやまこうえん)には、約500本のソメイヨシノが咲いており、日が暮れるとボンボリが灯され夜桜を堪能することができます。園内は日本庭園や遊歩道が整備された市民の憩いの場となっており、米子城と一帯の公園として楽しむことができます。
天守からの絶景と迫力ある石垣も見逃せない!
米子城の魅力として、本丸からの絶景と大迫力の石垣も忘れてはいけません。山頂からの景色は他に遮るものがないので、東には大山、北には日本海、そして西には中海という360度の大パノラマが広がっています。その見晴らしは素晴らしく、他ではなかなか見ることができない景色です。
米子城は五重の天守閣と四重の副天守閣を併せ持つ壮麗な城でした。この2つの天守閣は並び立つように配置され、打込接(うちこみはぎ)と切込接(きりこみはぎ)と呼ばれる技法で石垣が積まれています。
打込接は角を削り石同士の隙間を小さくした技法で、切込接はノミやタガネを使い徹底的に加工して石材同士を完全に密着させる技法です。米子城は打込接を基本に石垣の角の部分に切込接が採用され、勾配の美しい石垣を作ることに成功しています。 

read-more
米子城跡
place
鳥取県米子市久米町
phone
0859235436
すべて表示arrow

この記事を含むまとめ記事はこちら