かみのやま温泉「本陣 しまづ旅館」究極美人湯は山形の穴場宿


2021.09.09

トラベルjp 旅行ガイド

山形県上山市の「本陣 しまづ旅館」は、かみのやま温泉の一角にひっそりと佇む老舗宿です。源泉100%かけ流しの温泉は、通に評判の美人湯。また、レトロな客室や愛情たっぷりの料理にも定評。二食付きで1万円以内で宿泊できることもあり、穴場といえる湯宿でしょう。
大々的に宣伝しない分、静かな環境で心と体を癒したい方にピッタリ! また立地に優れ、観光拠点としても適した宿。その魅力をご紹介します。
「本陣 しまづ旅館」は薩摩藩由来の老舗宿
かみのやま温泉は、500年以上の歴史を誇る名湯。上山城の城下町として栄え、今でも当時の宿場町情緒が残る温泉地です。「本陣 しまづ旅館」は、江戸時代に整備された羽州街道(うしゅうかいどう)沿いにひっそりと佇む老舗宿です。
玄関をくぐると、大きな家紋が。“丸に十”と描かれた柄は、江戸時代に薩摩藩の藩主であった島津家の家紋です。「本陣 しまづ旅館」の名はこれが由来で、薩摩藩につながる由緒ある旅館。館内各所から、深い歴史を感じずにはいられません。
かみのやま温泉本来の名湯を楽しめる大浴場
「本陣 しまづ旅館」の最大の魅力は、ズバリ!温泉そのもの。かみのやま温泉の名湯を、水も熱も消毒剤も一切加えることなく源泉100%かけ流しで楽しめます。なお、日帰り入浴は不可です。
大小2つの浴場があり、希望すればいずれも貸切で使用できます。
※写真は大浴場です。
泉質は、「ナトリウム・カルシウム‐塩化物・硫酸塩泉」。保温効果に優れる食塩と、吸収した水分を保護する効果に優れた硫酸塩(芒硝・石膏)を含む泉質。そのため入浴後は、ぬくもりと潤いが長時間保たれる美人湯です。
湯口の廻りに付着した白い結晶は、硫酸塩由来の“析出物”と呼ばれるもの。無色透明の温泉ですが、温泉成分の濃厚さを物語っています。
浴室内からは、ほんのりと独特の甘い香りが。温泉通が“石膏臭”と呼ぶ湯の香がその正体で、温泉情緒が自然と高まります。お湯に浸かりながら肌をさすると、キュキュッと摩擦の利いた硬めの感触。しかしそれが肌にフィットし、毛穴の奥の汚れを落としてくれるかのようです。
また温度は湯量を調整し、湯船の中では42~3度のジャスト適温です。源泉温度が高温であるかみのやま温泉では、加水無しの源泉かけ流し温泉は貴重な存在。ここでは、かみのやま温泉本来の名湯を存分に楽しめます!
お風呂上りに違いが分かる!究極の美人湯
「本陣 しまづ旅館」もう一つの浴室が、“小浴室”。入口には女子浴室と書かれていますが、貸切利用可ですので男性も利用できます。一坪程の小さなお風呂で、家庭のお風呂と同様のおひとり様サイズです。
小浴室も、加水加温消毒無しの源泉100%かけ流し。湯の表面だけ熱くなっている場合は、桶で湯をかき混ぜると適温になります。誰にも邪魔されること無く日々の喧騒を忘れ、リフレッシュしたい方におすすめです。
また「本陣 しまづ旅館」の泉質の良さを最も実感するのが、お風呂を上がった後。驚くほどしっとりツヤツヤの肌へと変貌します! クレンジング~化粧水~乳液の効果を、浸かるだけで一度に体験。まさに天然のスキンケア、究極レベルの美人湯といえるでしょう。
古き良き日本が凝縮されたレトロな客室
実はあまり知られていませんが、「本陣 しまづ旅館」はレトロな建築が大きな魅力でもあります。客室は全7室の小宿ですが、すべて違う造りの部屋です。
障子の繊細な意匠や木の温もり溢れる天井など、古き良き日本の良さが凝縮されたかのよう。ここでは、文化財に匹敵する建築技術があちこちに散りばめられ、ノスタルジックな世界へと引き込まれていきます。
上の写真は、宴会場(大広間)。グループでの宿泊の際に夕朝食会場として利用されます。注目すべきは天井中央部にある大きな梁(はり)。この梁は建物全体を貫通し、長さ10メートル以上ある一本の木材。近年は慢性的な天然木不足もあり、現代では再現不可能な建築技術です。
質・量ともに大満足。愛情あふれる家庭料理
「本陣 しまづ旅館」は、実は料理自慢の宿でもあります。写真は夕食。魚介類は日本海側の庄内地方からわざわざ取り寄せられたもの。鮎は最上川産です。家庭料理風な盛り付けですが、ボリューム満点。素朴な味わいに箸が進みます。
中でも目玉は、山形牛のフィレ肉ステーキ。程よく脂が乗り、とろける様に柔らかな食感は、まるでステーキ専門店で食するような本格派の味わいです!
朝食も、いかにも家庭料理風。愛情あふれる手作りの味わいが、胃袋も心もたっぷりと満たしてくれます。 

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かみのやま温泉 本陣 しまづ旅館
place
山形県上山市十日町1-10
phone
0236720351
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