平成15年まで駅舎として利用され、近代化産業遺産に指定されている「JR奈良駅旧駅舎」。この貴重な建築は現在「奈良市総合観光案内所」として活躍しています。
外観も古都の玄関として相応しいインパクトがあり、内部の意匠も案内所としてリニューアルする際に、より奈良らしい装飾が取り入れられ見ごたえ抜群に！
この旧駅舎や観光案内所を旅の目的地にして、ぜひ楽しい旅の幕開けを迎えましょう！
JR奈良駅すぐ！
JR奈良駅旧駅舎は昭和9年竣工し、平成15年まで駅舎として利用され、現在では近代化産業遺産にも指定されています。JRの高架化に伴い一時は解体の危機にも見舞われましたが、他に類を見ない貴重な建築の保存を望む声は多く、元の位置より約18メートルを曳家工法によって移動し、奈良市総合観光案内所として再利用されることに。
JR奈良駅旧駅舎前には春日大社参道の立派な常夜灯も。この常夜灯の前の信号から春日大社・一ノ鳥居へは、春日大社参道である三条通りが続いています。三条通りは歴史ある古都のメインストリートとして、古くから多くの人が行き来してきた道。
現在は三条通り沿いに奈良公園へ向かえば、老舗の菓子舗や新旧の旅館やゲストハウス、ホテルフジタ横の通路から奥にある開化天皇陵、大正15年に竣工し国の登録有形文化財でありながら現役店舗として利用される南都銀行本店などの見所があります。
外部や壁面装飾
屋根には寺院風の九輪と、四隅には風鐸も取り入れられています。また、壁面には外壁、内壁ともにいたる所に相華や忍冬唐草文様などの美しい古代文様のレリーフが取り入れられ、細部まで凝った装飾でいっぱい。
また、旧駅舎左側、現JR奈良駅側の壁面には明治31年から明治40年まで営業されていた大仏鉄道の案内パネルも設置されています。
営業期間が短く幻の鉄道といわれる大仏鉄道は、大仏駅跡の記念公園をはじめいくつかの隧道などの遺跡を残しています。
内部の様子と奈良市総合観光案内所
中央玄関から入ると建物内は天井が高く広々とした印象を受けます。そして特徴的な天井は東大寺などの寺院建築にみられる折り上げ格天井とよばれる格式の高いもの。
建物内には「奈良市総合観光案内所」のカウンターの他、「スターバックスコーヒーJR奈良駅旧駅舎店」やずらりとパンフレットが並ぶ観光パンフレットコーナー、映像コーナー等があります。
案内カウンターを取り囲むようにして建つ周囲の朱色の柱は、平城宮跡にある第一次大極殿正殿の柱一間分を原寸大で復元したもので、旧駅舎が観光案内状にリニューアルした際設けられました。内部の空間をより古都・奈良らしく印象的に見せています。
朱色の柱の内側にある観光案内のカウンターの周囲には、コンセントもあるカウンター席や、しかまろくんグッズ販売コーナーにスタンプコーナー、またズラリと奈良のパンフレットが並ぶ観光パンフレットコーナー等もあります。こちらの案内所は夜９時まで開いているので、JR奈良駅周辺のホテルに泊まる方にとっても心強い見方です。
案内カウンターの左横側には可愛いしかまろくんグッズも販売されています。沢山パンフレットをいただいたら、ぜひこのオリジナルのファイルにまとめるのがオススメ！
観光パンフレットコーナー
こちらはずらりと並ぶ観光パンフレットのコーナー。素敵な観光地ばかりであちこち行ってみたくなりますよ。
夜はまた違った表情に！
照明のついた夜の建物は昼とはまた違った表情を見せてくれます。
奈良の観光ではより奈良公園に近い近鉄奈良駅もありますが、ぜひ一度JR奈良駅を利用して、隣接するJR奈良駅旧駅舎を見学＆奈良市総合観光案内所を利用してみるのはいかがでしょうか。
