香川県三豊市“空を歩けるスポット”「ハンググライダー基地」と「博智山」


2018.04.12

トラベルjp 旅行ガイド

香川県の三豊市では「日本のウユニ塩湖」こと、父母ヶ浜のインスタ人気を受けて2018年1月、父母ヶ浜の俯瞰展望所の一つ、竜王山ハンググライダー発進台を新たなインスタ映えスポットとして公開しました。“空を歩く”写真も公開されていますが、ほうきに跨る魔女写真も撮れます。他にパノラマと奇岩怪石で知られる博智山にも同様のスポットがあり、絶景を楽しみながらインスタ映えする写真を撮ることができます。
高所恐怖症の方は立てない発進台
竜王山ハンググライダー発進台は竜王山(293m)の山頂直下にありますが、自治体の観光部署はこの山名を把握していないため、問い合わせる際は「七宝山中腹のハンググライダー基地」と言わなければ通じません。
自治体ではここに行く際、道沿いのみかん畑の収穫期は車で行かないよう注意しています。これは道路の幅員が狭いからですが、収穫期はみかんの種類によって異なります。概ね10月から3月上旬までは徒歩で登った方がいいでしょう。その際の所要時間は約50分。
車でも徒歩でも同一ルートで、自治体ではホームページで麓の七宝山トンネル西口から現地までの全ての分岐写真を矢印入りで公開しているため、迷わず到達することができます。
因みに竜王山の山容(写真)は、不動の滝カントリーパークから車道が通じている「展望広場」から望見することができます。
ハンググライダー発進台はみかん畑の上から海側に突き出す形になっており、父母ヶ浜から燧灘の展望が広がっています。
発進台に立ち、見下ろすとまるでスキーのジャンプ台のように急角度で下っていることが分かります。
戦時の塹壕から芝生展望地へ
空を歩く写真やほうきに跨って飛ぶような写真を撮るカラクリは簡単。背後に何もない展望箇所に於いて、ジャンプして当該ポーズを取り、それを連写するだけ。一人の場合も三脚を設置してセルフタイマーやリモコンで撮ることができます。
この原理は分かっていても、いざ実際にやってみると一発で撮れることは稀で、数回ほど繰り返すことで納得いく写真が撮れることでしょう。
発進台付近から背後の七宝連山の稜線を仰ぐと、竜王山から伸びる尾根との合流箇所のピークが、芝生のようになっているのが窺えることと思います。実はそこもハンググライダー発進場。当然そこも展望がいいのですが、徒歩で登ることもできます。
車は竜王山山頂に駐車したまま、下の分岐より南東に延びる農道の終点からのコースを登るのです。途中、コース南側の斜面に直径1mほどの擂鉢状窪みがいくつかあるのですが、その付近から樹林帯に入ると塹壕のようなものが掘られているのが確認できます。北方の荘内半島の付け根辺りにある複数の山には、陸海軍陣地がありますが、この山も海岸に近いことから防衛陣地を築いていたのでしょう。
七宝連山縦走路上にある発進場は、農道終点(舗装が途切れる地点の分岐)から10数分程度で到達します。西側斜面がスロープになっており、西麓の仁尾の住宅街や仁尾サンビーチ、燧灘の展望が広がっています。芝生に座って潮風を受けながら弁当を食べると気持ちいいことでしょう。
<ハンググライダー基地の基本情報>
所在地:香川県三豊市仁尾町広江
駐車場:竜王山山頂に2、3台分の駐車スペースあり。七宝山トンネル西口にも無料駐車場あり。
問合せ先: 0875-56-5880(三豊市観光交流局)
アクセス:高松方面からは高松自動車三豊鳥坂ICより車で約20分。愛媛方面からは高松自動車さぬき豊中ICより車で約30分。
雄大なスカイ・ウォーク「博智山」
七宝山トンネル西口から県道271号を北西麓の県道21号まで下りていった所の西側に、“水面を歩く”写真が撮れる「日本のウユニ塩湖」、父母ヶ浜がありますが、そこから北に直線距離で3.5kmほどの地点に博智山[ばくちやま](237m)があります。ここは徒歩でしか登ることができません。所要時間は約30分。
登山コースはいくつかありますが、山中の奇岩怪石中、最も見応えのある「鬼の門」経由で登るといいでしょう。登山口から5分ほど登った地点、「ウイング広場」の分岐下に「鬼の門」の道標が出ています。
鬼の門は斜面の岩盤から岩が剥離し、道の向かいの立岩に落ちて洞門状になった怪石。内部には石仏が安置されていますが、通り抜けることができます。
空を歩けるスポットは狼煙場跡の上にある八畳岩(はっちょういわ)です。ここで昔、博打をやっていたのです。上面が広い岩は端が切れ落ちているため、展望が良く、ベンチも設置されています。
八畳岩からは詫間の市街地から瀬戸内海の絶景が広がっており、展望は竜王山を凌ぎます。ただ、竜王山と比べるとスカイ・ウォーク写真を撮るには、カメラを低く構える必要があります。同行者に撮って貰う際はしゃがんで貰い、三脚利用時は高さを低くしなければなりません。そうすれば、写真よりもっと自然に歩く写真が撮れることでしょう。
圧倒される巨石と奇岩怪石
八畳岩から好展望の博智山頂はすぐですが、ハイカーは皆、歩き足らないため、縦走路を妙見山(319.9m)へと上っています。妙見山は山頂自体の展望は悪いものの、そこから僅かな距離にある「星の石」という石の上に登れば、父母ヶ浜から燧灘の展望が広がり、爽快。
星の石から少し北に下れば、何十トンもの見上げるような巨石「千貫石」が現れます。昔はこの岩上に生えた「千貫松」が名所にもなっていましたが、石自体に圧倒されます。
帰路は狼煙場跡まで引き返した後、「勝運坂」を下ってウイング広場まで戻れば、数々の奇岩怪石を楽しむことができます。パチンコ石やチューリップ石、雷神岩等、様々な形の石や岩が現れますが、中でも風神岩はスフィンクスのようでもあります。
<博智山の基本情報>
所在地:香川県三豊市詫間町詫間
駐車場:登山口前に数台以上、縦列駐車可。
問合せ先: 0875-56-5880(三豊市観光交流局)
アクセス:バス利用時はJR詫間駅から三豊市コミュニティバス・大浜方面行に乗車し、22分で「須田西口」降車。そこから登山口まで徒歩20分弱。
車利用時は高松自動車三豊鳥坂ICから約20分。さぬき豊中ICからは約30分。 

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博智山
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香川県三豊市
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父母ヶ浜
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4.5

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香川県三豊市仁尾町仁尾乙203-3
phone
0875565880
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