岐阜県北部にある高山市は、山に囲まれた風情ある町。出格子が取り付けられた木造の町家など、江戸時代の様子を伝える町並みは「飛騨の小京都」とも呼ばれ、国内外から観光客も多い。また、高山市は、9割以上が森林に覆われている地域。山に積もった雪が、春には雪解け水となり、美味しい水も豊富にある。酒造りにも最適な場所であることから、市内には6か所ほど酒蔵があるので、お酒好きなら訪れないわけにはいかない。
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“古い町並み”に佇む老舗の酒蔵
高山駅から5分ほど歩けば、江戸時代に城下町として栄えた"古い町並み"へたどり着く。近くには、飛騨牛の串焼きや飛騨牛の握りなど、気軽にテイクアウトできる食べ物を提供する店が多く、食べ歩きしながらの散歩が楽しい。
町並みの中で、大きな杉玉を軒先に吊るしているのが、老舗の酒蔵「舩坂酒造店」。その歴史は200年。代々続く伝統の技術で造られた日本酒は、長く地元の人にも親しまれている。古い町並みの景観にしっくりと馴染む蔵の外観の前に立つと、まるで江戸時代にタイムスリップしてしまったような赴きがある。
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舩坂酒造店のこだわりの地酒を飲もう
「本当にうまい地酒」を目指し、こだわりの酒造りを続けてきた舩坂酒造店。地元産の酒米「ひだほまれ」を使うなど、その土地特有の地酒造りも手がけている。特別な日に飲むお酒から、日常の晩酌にゆるりと飲めるものまでバリエーションも幅広い。
「大吟醸 四ツ星 清酒」は、2017年度の全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ、2018年は、岐阜県知事賞&連合会長賞、ロンドン酒チャレンジでの金賞など、多くの受賞歴を誇る。上品で優しい香り、口に含むとふわりと優しく自然な米の甘味があり、おだやかな余韻が心地よい。フルーティな吟醸香がありながら、キレもよく食中酒としても楽しめる。お土産にも喜ばれるだろう。
「深山菊」と並ぶ、舩坂酒造店の定番酒「本醸造 飛騨の甚五郎」は、キリリと辛口のお酒。お米由来の柔らかい甘い香りがあるものの、喉ごしのキレはよく、米の旨味もしっかりある。特にお肉との相性がいいので、飛騨牛と合わせてぜひ試してみてほしい。
日本酒で造ったリキュール「ゆず酒 ゆず兵衛」も人気商品。岐阜県上之保産のゆずを代表銘柄である「甚五郎」と混ぜて醸した商品。爽やかで旨すっぱいゆずの味わいがあり、日本酒が苦手な人にもおすすめできる。また、燗酒にしても楽しめるというのも珍しい。寒い日には、コタツにゆず兵衛で温まろう。 -
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事前予約で蔵見学もできる
敷地内は、酒造りの作業場はもちろん、売店や試飲スペース、飲食店も併設された複合施設になっている。もしも時間に余裕があれば、蔵見学もおすすめだ。舩坂酒造店の酒造りのこだわりを存分に知ることができるうえ、試飲もセットで楽しめる。事前に電話やフォームで問い合わせてみよう。
周辺の予約制駐車場
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併設の飛騨牛専門レストラン「味の与平」
飛騨高山といえば、やっぱり飛騨牛。岐阜県の飛騨地方で育てられている黒毛和種で、国内だけでなく海外からも人気のブランド牛だ。舩坂酒造店が営業する併設のレストラン「味の与平(https://funasaka-shuzo01.jimdo.com/)」では、飛騨牛や飛騨の食材を使った料理を堪能できる。木のぬくもり感じる居心地のよい和の空間で、飛騨牛と舩坂酒造店のこだわりの銘酒を味わおう。
周辺の予約制駐車場
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試飲コーナーもある蔵元直営の小売店
「味の与平」や試飲コーナーで気に入った日本酒があれば、併設の直売所(https://www.funasaka-shuzo.co.jp/shop/)で舩坂酒造店に日本酒を購入できる。ほとんどすべてのラインナップが入手できるうえ、ここだけでしか手に入らない限定販売のお酒もあるので、見逃せない。奥にある売店では、和小物などのお土産も選べる。
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こだわりの懐石料理と地酒でのんびり
※写真はイメージです。
飛騨高山に来たからには、せっかくだから温泉も楽しみたい。夜景の見える露天風呂がある「飛騨高山の宿 本陣平野屋 花兆庵(https://ssl.honjinhiranoya.com/)」は、飛騨の旬の食材を使った会席料理に、舩坂酒造店のお酒が飲めるおすすめの宿。飛騨牛はもちろん、飛騨名物の赤かぶや丸大根、寒干し大根、自然薯といった土地の食材と土地のお酒を楽しむ贅沢なひとときが楽しめる。
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