都会にはない絶景を味わえるのは、鉄道旅の醍醐味。車では行けない山の中も果敢に進み、レアな景色を楽しませてくれます。特にこの季節、秋の山を彩る紅葉は必見! のんびり鉄道旅をしながら、紅葉を堪能できる福島県の「会津鉄道」をご紹介します。
-
01
会津鉄道のトロッコで紅葉を楽しむ旅
会津鉄道は、福島県の会津地方(西若松~会津高原尾瀬)を走るローカル線です。会津ののどかな平野部を抜けると、やがて山間部へ。阿賀川(大川)の雄大な流れを見下ろしながら、渓谷を走り抜けます。
途中、国指定天然記念物「塔のへつり」や、江戸時代の宿場町「大内宿」、猫の「らぶ」が駅長を務める芦ノ牧温泉駅など、観光スポットも豊富。周辺には温泉も多く、観光客で賑わっています。会津鉄道の景色を余すことなく堪能できると人気なのが、会津田島〜会津若松間を運行する「お座トロ展望列車」。掘りごたつのお座敷列車と、窓のないトロッコ列車、展望席が連結されている観光列車です。4~11月の土日を中心に運行しています。
運賃の他に整理券310円(こども150円)を購入すれば乗車可能。整理券は、会津鉄道の駅はもちろん、JR東日本のみどりの窓口、JTBなどの旅行代理店でも買うことができます。 -
02
紅葉と川のコントラストが美しい!いざトロッコに乗車
東京からのルートは、浅草から東武線、野岩鉄道を経由して、始発駅の会津田島へ。浅草~会津田島の乗車時間は3時間程度です。途中の鬼怒川エリアや、野岩鉄道の車窓からも紅葉を楽しめるので、寝ないようにしましょう。会津田島駅には売店もあるので、トロッコ列車で食べるお弁当やお酒を到達するのもアリですね。
こちらが会津鉄道のお座トロ展望列車。猫駅長がのぞいているデザイン。かわいい~! ふんだんに描かれたお花もキュートで、メルヘンな雰囲気です。この日(10月下旬)のトロッコは、気温が下がり始めていたシーズンの配慮でしょうか、窓がついていました。
トロッコ車内に入ると、ピンクのシートが並びます。まるで幼稚園バスのようにキュートです。大きな窓から明るい陽射しが射し、ぽかぽか陽気の秋の昼。のどかな田園風景を出発です。癒しの旅が始まります。やがて、窓の外には赤や黄色に色づいた紅葉が。
大きな窓から、美しく色づいた紅葉にうっとり。景色がきれいなスポットは車内放送で教えてくれるので、見逃すことはありません。撮影ポイントは、スピードを落としてくれるので、写真も撮りやすいです。
山間部に入ると、阿賀川(大川)をゆったり走ります。エメラルドグリーンの川を見下ろします。紅葉と川のコントラストがお見事!
青い空の下に、どっしりと構える会津の山。本当に、息をのむ美しさです。赤や黄色、緑、3色に色づくのはこの季節だけの特別仕様。冬が来れば葉は落ちて、やがて白い雪に覆われるのでしょう。
会津線には、鉄橋など美しい景色が見られる代表的なスポットが3カ所。都度アナウンスで教えてくれるので、しっかり味わうことができます。これも観光列車の醍醐味ですね。
乗車時間の約1時間半、しっかり紅葉を堪能することができました。秋しか見られない幻想的な光景は、ただただ感動の一言。自然ってつくづくスゴイんだな~と感じずにはいられません。都会に疲れた心も、みずみずしく復活しますよ! -
03
終点・会津若松にも観光スポットはたくさん
終点の会津若松には、鶴ヶ城や、会津武家屋敷など観光名所が豊富。喜多方ラーメンなどのグルメも楽しみましょう。個人的には、会津若松駅の発車メロディがお気に入り。旅情あふれるやさしいメロディなので、ぜひ耳をかたむけてみてくださいね。
◆東京からのモデルルート◆
合計乗車時間:約4時間半
浅草 07:30発
↓(東武伊勢崎線 特急けごん) 約1時間40分
下今市 09:11着
下今市 09:26発
↓(東武鬼怒川線)約30分
新藤原 09:59着
新藤原 10:10発
↓ (野岩鉄道・会津鉄道直通 AIZUマウントエクスプレス) 約50分
会津田島 11:02着
会津田島 11:50発
↓(会津鉄道 お座トロ展望列車・風号) 約1時間半
会津若松 13:26着周辺の予約制駐車場