「暇な日、何しよう?」和カフェから美術館まで葛飾北斎ゆかりの地をめぐる“北斎散歩”コース


2018.10.24

レッツエンジョイ東京

葛飾北斎のことを楽しく学ぼう!北斎の名作に出合える「すみだ北斎美術館」
©Forward Stroke
まず訪れたのが、両国駅から徒歩約7分の場所にある「すみだ北斎美術館」。こちらは、江戸時代後期に浮世絵師として活躍した「葛飾北斎」の作品を展示する、北斎専門の美術館。
作品を見られるだけでなく、北斎の生涯や人柄なども学べる、北斎を知るには絶対に外せないスポットです!
個性的な建物も注目ポイントのひとつ。デザインを手掛けたのは、金沢21世紀美術館をはじめ世界でも活躍する建築家の妹島和世。外壁がアルミの壁になっていて、なんともスタイリッシュな佇まい。
建物にスリットが入っているのは、周辺の下町市街地のスケールとの調和を図るためなのだとか。アルミの外壁をバックに写真を撮れば、おしゃれな1枚が残せそう!
スリットの小道から空に向かって写真を撮ると、アルミの壁に街が映りこみ、万華鏡のような不思議な写真が撮れちゃいますよ。
写真撮影を楽しんだところ、早速で館内へ。展示は、常設展と企画展の2カ所に分かれています。今回は、常設展をレポートします!
常設展入口の壁はスクリーンになっていて、前にあるタッチパネルを操作すると連動して画面が動きます。ここで見られるのは、墨田区と葛飾北斎の関係性。
北斎は89年の生涯のうち90回以上も引っ越しをしたと言われていますが、その人生のほとんどを墨田区で過ごしていました。そのため、墨田区の名所をテーマにした作品も数多く残っています。
画像提供:すみだ北斎美術館
古地図では、北斎がどの場所で作品を描いたか、またそのスポットの現在の姿などが分かる「ゆかりの地MAP」を見ることができます。
このMAPで気になる場所をチェックしておいて、美術館の帰りに立ち寄ってみるのもいいですね♪
「すみだ北斎美術館」の常設展は、一部の作品を除いて撮影ができます。
展示室の入口にある、『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』の壁は絶好のフォトスポット!北斎の世界観に浸れる写真が撮れますよ。
画像提供:すみだ北斎美術館
展示室の中は、作品の劣化を防ぐため薄暗くなっています。床には、隅田川をイメージしたブルーのライトが流れるように映し出されていて幻想的♡



常設展は「絵手本の時代」「錦絵の時代」など、時代ごとに分けた7つのエリアで構成され、各期の代表作(実物大高精細レプリカ)が計33点展示されています。
左は、入り口と同じ作品で、躍動感あふれる波間から富士山がのぞく有名な『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』、右は朝日を浴びた山肌が赤く染まっている富士山を描いた『冨嶽三十六景 凱風快晴』です。
中にはとってもリアルな北斎のろう人形も!これは晩年の北斎のアトリエを再現したもので、生涯絵を描き続けた北斎の情熱が伝わってくるようです。
各作品の詳細は、作品前にあるタッチパネルでチェックを。このタッチパネルでは、館内には飾られていない『冨嶽三十六景』や『諸国瀧廻り』、『諸国名橋奇覧』シリーズの全作品を閲覧することができます。
高画質で拡大して見ることもできるので、人間の表情など細かいところまでじっくり観察してみて。北斎の、細部に至るまでの絵のこだわりが感じられるはずですよ!
館内中央にある7台のタッチパネルでは、北斎が描いた絵手本(画学生のための絵の教本)を見たり、北斎の作品を使ったゲームで遊んだりできます。
こちらは、北斎の作品に描かれた富士山を探すゲーム。意外と難しくて、大人もついつい夢中になってしまいます!
北斎は現代で言うデザイナーのような仕事もしていて、このゲームでは北斎デザインの模様を組み合わせて着物をコーディネートできます。
北斎というと『冨嶽三十六景』のような風景画のイメージが強いですが、表情豊かな人間や動物、模様のデザインなど、さまざまな絵を描いてきたことが分かる展示になっています。
展示作品を満喫したら、館内を散策。窓からは東京スカイツリー®を望めるので、ぜひ景色も楽しんでみて。
らせん階段もおしゃれ♡館内のいたるところにアートな要素が散りばめられているので、建築も楽しみながら感性を研ぎ澄ませて回ってみてくださいね。
現在開催中の企画展のフォトスポットを発見!
企画展は年に6回ほど変わり、2018年11月4日(日)までは「北斎の橋 すみだの橋」、2018年11月20日(火)~2019年1月20日(日)は「大江戸グルメと北斎」を開催します。
このフォトスポットは、各企画展に合わせて登場する予定とのこと。作品の中に入り込んだかのようなステキな写真をおさめてくださいね♡
画像提供:すみだ北斎美術館
1階の入り口横のショップでお買い物も忘れずに♪こちらでは、ポストカードやお菓子、スカーフや雑貨など、北斎仕様のオリジナルアイテムが手に入ります。



ここでしか販売されていない限定品も用意されています。北斎のユニークな絵を使用したパッケージもかわいいですよね♪お気に入りの作品のグッズを見つけてみてください。
もっと北斎のことを知りたくなったら、併設のライブラリーにも立ち寄ってみて。北斎の本をはじめ、世界各国のアートやデザイン、美術館などの本3000冊が並び、どれも自由に閲覧OK。
制限時間もないので、心ゆくまでアートの世界を堪能できますよ♪
すみだ北斎美術館
住所:東京都墨田区亀沢2‐7‐2
電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル8:00~22:00)
営業時間:9:30~17:30 ※入館は閉館の30分前まで
定休日:月曜(祝日または振替休日の場合は営業、その翌平日休)、年末年始、臨時休業あり
観覧料金:常設展400円 ※企画展は内容によって異なる
最寄り駅:両国
葛飾北斎が描いた、ゆかりの地を実際に巡ってみよう!/吉良邸跡
画像提供:墨田区観光協会
美術館をたっぷり楽しんだら、葛飾北斎ゆかりの地を訪れてみましょう!こちらは、赤穂事件の舞台となったことでも知られる「吉良邸跡」。北斎は、元禄赤穂浪士シリーズで『忠臣蔵討入』でこの吉良邸を描いています。
そのほか、隅田川や隅田川に架かる橋、旧安田庭園など周辺にはゆかりの地がたくさん。北斎が描いた景色と現在はどう変化しているか、時の流れを感じながら歩いてみてはいかがでしょうか♪
本所松坂町公園(吉良邸跡)
住所:東京都墨田区両国3-13-9
最寄り駅:両国
葛飾北斎ゆかりの地を散歩した後は、甘味処でひと休み/北斎茶房
たっぷり散歩を満喫したら北斎通り沿いにある、その名も「北斎茶房」で休憩はいかが。
こちらは長屋をリノベーションし、約15年前にオープンした和カフェ。
あんみつやわらび餅などの和スイーツをいただくことができます。ゆったりしたカウンター席もあるので、お一人さまでも気兼ねなく入ることができますよ♪
奥には茶室のような座敷席もあり、落ち着いた時間が流れています。
ぜひいただきたいのが、1番人気の「大納言あんみつ」(630円)。関東ではなかなか食べられない丹波産の大納言小豆と、希少な徳之島産純黒糖を使用。
上品で深みのある、大人な味わいを楽しめます。手作りの寒天も、プリッとした歯触りもおいしい♡あんこ党にはたまらない一品です。
ドリンクには、カウンターの目の前でたててくれる宇治抹茶(550円)がおすすめ。茶釜に入ったお湯でたてるため、まろやかな口当たりを堪能できますよ。
もうひとつチェックしたいのが、抹茶とバニラの2種類のアイスが入った「抹茶ぱふぇ」(730円)。注文が入ってからこねる白玉は、つるっとした口当たりともちもち食感がたまりません♡
京都の最中職人が作る最中の皮が入っていて、パリパリした食感と香ばしさもアクセントになっています。
最後の締めくくりにおいしいスイーツをいただけば、お腹も満たされて充実した“北斎散歩”になりそうですね!
北斎茶房
住所:東京都墨田区亀沢4-8-5
電話番号:03-5610-5331
営業時間:11:30~22:00(LO.21:00)
定休日:火曜
最寄り駅:錦糸町
まとめ
アートや街歩き、スイーツなど、葛飾北斎のゆかりの地を巡る散歩コース、いかがでしたか?墨田区には他にも北斎に関するスポットがたくさんあるので、いろいろと巡ってお気に入りの場所を見つけてみて!

福本沙織さん 1990年生まれ。TVや雑誌のモデルとはじめ、ViVi公認インフルエンサー「ViVi girl」としても幅広く活躍中。神社巡りが好きで、御朱印を集める御朱印ガールでもある。

文:石部千晶(六識)
※2018年10月20日時点の情報です。内容は変更になる場合があります。
※価格は全て税込みです。
 

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吉良邸跡(本所松坂町公園)
place
東京都墨田区両国3丁目13
phone
0336314397
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北斎茶房
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4.0

30件の口コミ
place
東京都墨田区亀沢4丁目8-5
phone
0356105331
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すみだ北斎美術館
rating

4.0

270件の口コミ
place
東京都墨田区亀沢2-7-2
phone
0366588936
opening-hour
9:30-17:30(入館は閉館の30分…
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