【取材】2021年、新しくなった福井の名旅館「あわら温泉 光風湯圃 べにや」で源泉掛け流し風呂と美食を満喫


2023.10.21

一休コンシェルジュ

創業1884年、福井県の最北端にある「あわら温泉」に建つ「あわら温泉 光風湯圃 べにや」。2021年夏にリニューアルし、老舗旅館が持つ歴史や文化と、現代のニーズに寄り添う新しいおもてなしの姿で、さらなる進化を遂げました。今回は「あわら温泉 光風湯圃 べにや」を取材し、光が溢れ、風が通る豊かなひとときをご紹介します。「光風湯圃」の名を冠し、再オープンした老舗旅館あわら温泉の開湯と同じ1884年に開業した「べにや旅館」。“宿の中で光や風を感じ、あわらが育てた風土を食し、心も体も清らかに、自然のままに心地よく過ごせる宿”を心がけてきました。2021年の再開にあたり「べにや旅館」から「光風湯圃 べにや」と宿名を変え、長い歴史が培ってきた宿の想いを、この先も大事にしたいと考えたそう。玄関を開け、出迎えていただいた女将の笑顔に、ほっと落ち着いた気持ちになります。玄関を抜けた先にあるラウンジでは、大きな窓から見事な庭園を一望。その美しさに、思わずため息を漏らしました。ソファやベンチシートはオリジナル。かつて先代が大事に保管していたイタリア製の生地で、新たなラウンジの顔となるファニチャーを特注されたそう。温かみを感じる雰囲気と、日本旅館の建築様式が調和し、安らぎの空間となっています。ロビーには、英国を代表するスピーカーメーカー「TANNOY」のスピーカーがあります。レコードやCDなどが並び、その時々でロビーで流れる音楽は異なりますが「べにやのBGM」として作られたコンピレーションもあるそうです。フリードリンクのコーナーもあり、地元の牧場の牛乳やお手製の酢梅ジュース、一口ビールなどの用意が。一角にはお土産コーナーがあり、センスの良い逸品や地元ならではの名産品が置かれています。また、客室へ向かう廊下の一角には夕朝食で使用される食材がディスプレイされています。地元エリアの人と営み、結びつくという意味を持つ「テリトーリオ」の仲間たちが作る農産物や牧場で生まれるものを、お客様にも見てもらいたいという思いが込められています。厨房も見えるようになっていて、ピカピカに磨かれた厨房では料理人の方がきびきびと調理する様子がうかがえ、食事が楽しみになることでしょう。全て設えの異なる、小宇宙のような17室の客室館内は段差が少なく、誰でも快適に過ごせるよう、至るところに工夫が施されています。客室は全17室の平屋建てで、源泉掛け流しの半露天風呂付。どのお部屋も光が溢れ、庭から心地良い風が吹き抜ける造りになっています。間取りや仕上げが異なり、どのお部屋に泊まるかもお楽しみの一つ。また、夕食・朝食ともお部屋食で、テーブルでの食事に変更も可能なので、お部屋でゆったりとくつろぐ滞在が叶います。「【標準客室(ベッド)】源泉半露天付 8畳+ダイニング」は、本間8畳にダイニングを備えたベッドタイプのお部屋。お部屋によって間取りが異なりますが、見せていただいたお部屋はダイニングルームは寝室を通らずに直接出入りが可能で、プライベート空間を保ちながら食事がいただけます。畳にソファで、モダンな印象を受けました。客室は最大3名様まで利用できます。ベッドのある和室にはカウンターの書斎が設けられ、庭を眺めながら仕事や書き物ができるような造りに。全室に温泉の半露天風呂が備わるので、時間を気にせず、好きな時に好きなだけ湯浴みが楽しめます。4本の自家源泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(等張性中性高温泉)。自然と溶け合うような贅沢な時間を過ごしましょう。続いて「【2名様準特別室(ベッド)】源泉半露天付 8畳+ダイニング」へ。椅子・テーブルでの食事ができます。57.9平米のお部屋は、8畳+10畳のダイニングを備え、2間ともフローリング。上質感と利便性を兼ね備えたお部屋で、幅広い方から人気のお部屋。こちらの客室からは美しい庭園を楽しめました。ベッドルームには小上がりの畳スペースがあり、お茶を飲みながらゆっくりくつろげそうですね。坪庭を見ながらの湯浴みが叶う、源泉掛け流しのお風呂。数寄屋造りの「【特別室(ベッド)】源泉半露天付 本間12.5畳+8畳」は、86.2平米の広々とした空間。ご要望に応じて、テーブルと椅子での用意ができます。縁側には座椅子が置かれ、心に贅沢な時間を満喫できます。温泉の半露天風呂は広々として、窓から独占する眺めは格別!ベッドは奈良県吉野産のヒノキを使用。上質な香りが身体を優しく包み込み、深い眠りへと誘います。また、客室内には談話室とカウンターが設けられており、憩いの場が広く取られているのが目新しく感じました。室内着は、浴衣の他にセパレートタイプのルームウェアの用意も。和紙生地のオリジナルTシャツは肌触りが気持ち良く、買って帰りたいほどでした!自然の情景と楽しむ大浴場続いて、大浴場をご紹介しましょう。源泉掛け流しで、翌朝10時まで入ることができます。暖簾は地元の作家の方によって作られたもので、グラデーションがきれいでした。男性用の大浴場はこちら。内風呂と露天風呂の2種類があります。あわら温泉は、霊峰白山恵みの湯地の恩恵を貯えた温泉。自家源泉から毎分70リットル、約70度の柔らかできめ細やかな湯が湧出しています。塩化物泉の温泉で、冷え性・筋肉痛・疲労回復などに効果があるとされています。脱衣所も清潔で、広々としています。女性用の大浴場は三角形の形をしていて、内風呂・露天風呂共にシックな雰囲気。食通をも唸らせる、地の食材を活かした一皿美食の宿としても名高い「あわら温泉 光風湯圃 べにや」では、四季折々の情緒を大切に、贅を尽くした食事をいただけます。特に、福井の冬の味覚といえば、越前ガニ(雄のズワイガニ)。11月から3月までの間、専用の生簀を設け、地元・三国港や越前港から水揚げされたばかりの越前ガニを最も良い状態で調理。この時期はなかなか予約が取れなくなるほど人気があるため、気になる方は早めに予約をされるのがおすすめ。海の幸、山の幸に恵まれた福井では、食通を唸らせる食材に溢れています。近隣で水揚げされたばかりの新鮮な魚介や、地元農家が丹精込めて育てた大地の恵みいっぱいの野菜など、こだわり抜いた素材を厳選。「おけら牧場」で育てられた平飼い卵や、地元農家から直接届く食材を使った自慢の健康朝食を食べれば、朝から元気が出ること間違いなし。お米も宿周辺で収穫されたもの。農家の方々が大切に育てた味覚を味わえば、風土が持つ魅力を全身で感じられることでしょう。あわらの自然が育む、温泉、四季、食、そして人の想い。そんな優しい温もりが込められた「あわら温泉 光風湯圃 べにや」には、老舗旅館ながら我が家に帰ってきたような、ほっと心が落ち着く空気が満ちていました。 あわら温泉 光風湯圃 べにや 福井県/芦原温泉 詳細情報はこちら  

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あわら温泉 光風湯圃 べにや
place
福井県あわら市温泉4-510
phone
0776772333
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『べにや』旬の越前懐石◇お部屋食・全室源泉かけ流しの半露天風呂付◇【旅の寄り道】

¥50,600

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2024/05/10 チェックイン(2名1室)※1泊1名あたりの料金   更新日:2024/04/28

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