創成川公園
自然やアートにも触れられる。街なかの水辺は都会のオアシス
開拓期のまちづくりにも大きく関係している創成川
創成川は、1866年(慶応2)に幕府から派遣された大友亀太郎が札幌村開墾の際に造った用水路「大友堀」が前身。この大友堀が南北方向を示すよう掘られていたため、明治時代に判官の島義勇(よしたけ)は、この大友堀を町の東西を分ける起点として、札幌のまちづくりを始めた。1871年(明治4)には、堀は船が通れるまでに拡張され、同年、現在の南1条に手すりの付いた木橋が完成。「創成橋」と名付けられた。創成橋の下を流れる川ということで、1874年(明治7)に大友堀は「創成川」と名前を改めたとの記録がある。昭和初期には河畔に露店やサーカス小屋などが立ち並んでいたという。戦後になると川沿いに街路樹が植えられ遊歩道も設けられたが、札幌オリンピックを機に川の両岸は片側4車線の道路となり、2か所のアンダーパスも造られた。2004年(平成16)、離れていた2つのアンダーパスをつなぐ「創成川アンダーパス連続化事業」がスタート。それにともない、地上部を「創成川公園」として整備することになった。
歴史を大切にしながら、新しい交流が生まれる場所として活用
「創成川公園」は、南4条から北1条まで全長820m。川の両岸に遊歩道が設けられ、水辺にも下りていけるようになった。創成川の歴史性を踏まえながら、川で分けられた東西をつなぐ交流の場、憩いの場となるようにデザイン。アンダーパスにより分断されていた二条市場と狸小路商店街をつなぐ「狸二条広場」といった、ポイントとなる広場も設けられ、イベント会場としても利用されている。創成橋の架かる東西南北の四隅は「開拓の広場」と呼ばれ、この辺りの歴史写真や開拓の年表が壁に掲示されているほか、大友亀太郎像や札幌市建設の地碑もここに設置されている。さっぽろテレビ塔のある大通と創成川通りとの交差点は、札幌都心部の東西南北の中心となる場所で、ここは「まんなか広場」と名付けられている。
遊歩道沿いの花や緑が癒やしを与えてくれる
同公園は、街なかでは貴重な水辺を生かし、緑と四季の花々を楽しめるよう植栽されている。4月下旬辺りからキタコブシの白い花が咲き始め、追ってエゾヤマザクラやチシマザクラも河畔を彩る。初夏になると札幌市の木でもあるライラックが咲き、辺りに芳香を漂わせる。ライラックは公園全体で32種類200本ほどが植えられており、早咲き遅咲きと種類によって開花時期は少しずつ異なる。散策しながらそれぞれの花の形や色、香りの違いを楽しんでみるのもおすすめ。夏になると、強い日差しからさえぎる木陰を作ってくれるハルニレなどの樹木が緑を茂らせ、秋になるとヤマモミジやイタヤカエデが紅葉し、深緑の夏とは違った美しさを見せてくれる。また、川辺にはハギが多く植えられており、9月半ばから紫や白の花をたくさん咲かせる。
世界的に活躍する作家の作品など、アートワークにも注目を
アート作品も随所に設置されており、「まちと人をつなぐアート」「札幌を表現するアート」というコンセプトの作品が、魅力的な空間を生み出している。独創的なランドスケープデザインで知られる団塚栄喜(だんづかえいき)氏は、古いレンガと新しいレンガを組み合わせ、「再創成(Re-Creation)」というテーマで13の作品を制作。園内の各所に設置されているので散策しながら探してみるのも楽しい。また、北海道出身の世界的彫刻家である安田侃氏の作品も「狸二条広場」、「開拓の広場」、南1条~南大通の間に置かれている。「まんなか広場」にある白い円形の作品『スノーリング』は、彫刻家の西野康造氏が手がけた。札幌の東西南北を結ぶ座標軸の原点0を示すシンボルとして川の上に置かれているが、作品の上は歩くこともできる。アート鑑賞目当てで訪れるのもおすすめの公園だ。
スポット詳細
- 住所
- 北海道札幌市中央区北1条西1丁目-南4条西1丁目 地図
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
地図最寄り
- NEARBY HOTELS -
周辺のホテル
- NEARBY RESERVED PARKING -
周辺の予約制駐車場
【予約制】akippa DO PARK ほくほく札幌ビル【ロールーフ/平日のみ/利用時間:8:00-21:00】【機械式】
273m
【予約制】akippa DO PARK ほくほく札幌ビル【ハイルーフ/平日のみ/利用時間:8:00-21:00】【機械式】
274m
【予約制】akippa DO PARK ほくほく札幌ビル【ハイルーフ/土日祝のみ/利用時間:8:00-19:00】【機械式】
274m