因島
「村上海賊」の根拠地だった島に、ハッサクが実り、除虫菊が咲く
村上海賊の根拠地、サイクリストの聖地
「しまなみ海道」で尾道から2つ目の島・因島は、「村上海賊」の御三家のひとつ因島村上水軍の本拠地として知られる。島内には、五百羅漢で知られ、村上海賊の見張り台でもあった白滝山や、日本遺産「日本最大の海賊の本拠地:芸予諸島-よみがえる村上海賊Murakami KAIZOKUの記憶-」のビジターセンターにもなっている因島水軍城などがあり、観光客や行楽ドライバーがそこに集まる。また「自転車神社」と呼ばれる大山神社はサイクリストの聖地となり、サイクリングを楽しむ人たちで賑わう。観光的な見どころも多い因島だが、瀬戸内の島らしい穏やかな風景もまた魅力的だ。温暖な気候で、平地が少なく山と丘陵地が多い島には、柑橘類の果樹畑が多く見られる。特に島の名物となっているのが、因島発祥の果物とされている「八朔(はっさく)」だ。
島の名物「八朔」と風物詩の「除虫菊」
日本固有のみかんの一種「八朔(はっさく)」は、江戸時代末期の1860年(万延元)、因島の浄土寺住職・恵徳上人(えとくしょうにん)が寺の領地で発見したと伝わる。その後1886年(明治19)、「旧暦8月の朔日(さくじつ)」すなわち8月1日にちなんで「八朔」と名付けられた。「八朔」は現代の暦で8月下旬-9月頃にあたり、江戸時代には正月に次ぐ特別な祝日として、各地で豊作祈願の行事が行われた重要な日。その「八朔」が、生菓子から焼き菓子までさまざまな種類の和洋菓子に使われ、因島の定番土産となっている。また、因島の風景といえば、瀬戸内海に臨む斜面に可憐な白い花を咲かせる除虫菊がよく知られている。かつて因島では除虫菊の栽培が盛んで、花咲く頃には辺り一面が真っ白になるほどだったという。往時は蚊取り線香の原料として除虫菊が栽培されていたが、合成化学薬品を使うようになって栽培する目的は失われた。しかし、その風景を後世に残すため、今なお馬神(うまがみ)地区など島内の数か所で除虫菊を育て続けている。
見どころの多い島巡りを存分に楽しむ
東西に長い因島へは、向島(むかいしま)から因島大橋で渡る。そこからほど近い島の北部の重井(しげい)町に、五百羅漢の白滝山や除虫菊畑がある。高速船・フェリーの発着する重井港(重井西港)、快速船の発着する重井東港が、因島の北の「海の玄関口」だ。白滝山のふもとには四季の花が咲く「因島フラワーセンター」があり、広い芝生でのんびりピクニックできる憩いの場となっている。島の西海岸には2018年(平成30)、因島に本社がある健康食品会社「万田発酵(まんだはっこう)」の敷地内に「HAKKO(はっこう)パーク」がオープン。瀬戸内海や島々を一望できる広い庭園やカフェなどがあり、「しまなみ海道」のニュースポットとして話題を呼んでいる。島の南の「海の玄関口」となっている土生(はぶ)町は、生口(いくち)橋で生口島に渡るメインルートから南へはずれた位置で、サイクリストの聖地・大山神社はそこにある。島の沿岸部を一周する県道366号線は、東海岸で切り立った崖や丘陵を縫うように走り、「因島水軍スカイライン」と呼ばれる。景色はよいが、アップダウンがあるワインディングロードなので、特に自転車での走行は注意したい。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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