飫肥城歴史資料館
「日本100名城」に選定された城で時空を超える体験を
飫肥藩ゆかりの歴史的資料を展示
飫肥城歴史資料館は、1978年(昭和53)に開館した飫肥城内の博物館。藤原氏南家の武智麻呂の子孫で800年続いた由緒ある家柄の伊東家。その19代祐兵(すけたけ)が1588年(天正16)に豊臣秀吉より飫肥城を賜り翌年入城して以降、飫肥藩伊東家は1871年(明治4)の廃藩にいたるまでこの地を本拠とした。現在公開されている資料は、伊東家や家臣に伝えられてきた武具、古文書、衣類、調度品など、飫肥藩ゆかりの品々。その数は約150点に上り、1982年(昭和57)に伊東家から日南市に寄贈されたものも含まれる。また、館内には映像や実際に触ることのできる展示物もあり、飫肥藩や伊東家に関する歴史を楽しく学ぶことができる。
飫肥城の歴史を振り返る
飫肥城は、江戸時代に飫肥藩の藩庁として繁栄した城で、伊東家が戦国時代の最盛期に日向国内に有した四十八城のひとつ。宇佐八幡宮の神官の出で、一説には日向の地に武士団として勢力を伸ばした土持(つちもち)氏が南北朝時代に築城したとも伝わるが、築城主や詳しい築城年は不明である。戦国時代初期は薩摩国の戦国大名島津家の属城だった。1484年(文明16)に伊東祐国(すけくに)が飫肥に侵攻してから、秀吉配下の祐兵が飫肥城を与えられる1587年(天正15)まで、島津家と伊東家が飫肥城を巡って争った。このように、2つの勢力が1つの城を巡り長年断続的に争い続けたことは、日本の戦史上珍しく、希有な場所といえる。かつての城下町は1977年(昭和52)に九州で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に、城は2006年(平成18)に「日本100名城」に選ばれた。
長い時を経てよみがえった大手門と飫肥城
飫肥城では1978年(昭和53)に大手門が復元されたほか、翌年には松尾の丸に御殿が木造で再建されている。ただし、これらの外観は資料に基づいたものではなく、歴史的な考証により建築されたものである。現在の大手門は樹齢100年以上の飫肥杉を建材とし、釘を1本も使わない工法で作られた本瓦葺き木造櫓門だ。本丸跡には日南市立飫肥小学校が建てられている。周辺には最後の藩主・伊東祐帰(すけより)が住んだ邸宅である豫章館、振徳堂(藩校)、五百禩(いおし)神社、小村寿太郎生家などもある。また、現在の地割は江戸時代初期とほとんど一致しており、石垣や土塀、生垣で囲まれた武家屋敷跡も残っている。
朝ドラ『わかば』にも登場
日南市飫肥は、2004年(平成16)に放送されたNHK連続テレビ小説『わかば』のロケ地になった場所。ドラマには飫肥駅、飫肥城の大手門や階段が出てくるほか、飫肥杉は何度も登場する。城内には石垣の囲われたスペースの四隅に4本の飫肥杉が立つ場所がある。「4本の杉が合わさる」すなわち「しあわせ」となることから「しあわせ杉」と呼ばれている。4本が対角線の交わる場所はパワースポットとされ、しあわせパワーにあやかろうと合格や就職、恋愛などの祈願に訪れる人も多い。飫肥城では歴史資料館はもちろんのこと、往時の面影を伝える石垣や白壁、復元された大手門なども見ごたえ十分。この地を訪れたら一度は足を運びたい。
スポット詳細
- 住所
- 宮崎県日南市飫肥10-1-2 地図
- エリア
- 日南・串間エリア
- 電話番号
- 0987291905
- 時間
- 9:30-17:00(最終受付16:30)
- 休業日
- 12/29-12/31
- 料金
-
【単独入館料】
[大人]300円
[大学・高校生]200円
[小・中学生]100円
【施設共通入館料(6施設)】
[大人]800円
[大学・高校生]600円
[小・中学生]350円 - 駐車場
- あり(143台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(楽天Edy、J coin pay)
- Wi-Fi
- あり(Miyazaki_Free_WiFi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 乳幼児の入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン