大本山總持寺祖院
開創700年、曹洞宗の大本山で禅の心に触れる
中興の祖、瑩山禅師開創の名刹
のと鉄道穴水駅からバスで35分、商店街を抜けた先に總持寺祖院の堂宇が見えてくる。同寺は1321年(元亨元)、曹洞宗の中興の祖である瑩山禅師によって創建された。現在も多くの雲水が修行に励む禅の修行道場であり、境内には自然と背筋の伸びる雰囲気が漂っている。法堂(大祖堂)は総檜造りの大伽藍で、瑩山禅師や曹洞宗を開いた道元禅師などを祀っている。境内の中央に立つ山門も見事。高さ17.4m、間口20m、奥行き14.4mもあり、正面に掲げられた山号「諸嶽山」の額だけでも畳一枚分もの大きさがあるそうだ。ほかにも、本尊釈迦牟尼如来を祀る仏殿や経蔵など、見どころは数多い。
震災を乗り越え、地元の復興のシンボルに
總持寺祖院は、瑩山禅師を崇敬した後醍醐天皇の綸旨によって「曹洞賜紫出世第一の道場」と定められ、長年にわたって曹洞宗の大本山として栄えてきた。しかし、1898年(明治31)の大火によって七堂伽藍の大部分が焼失してしまう。これを転機に布教の中心が横浜市鶴見に移ったことで、祖院となったのである。震度6強を記録した2007年(平成19)3月の能登半島地震でも同寺は甚大な被害を受けたものの、全国の宗門寺院や檀信徒などのサポートによって復興修理工事を終え、伽藍が再興された。總持寺祖院は、信仰のあつさを物語る聖地であるとともに、災害を乗り越えた周辺地域の復興の象徴にもなっている。
坐禅体験で雑事を忘れる時間を
また、總持寺祖院では禅の世界に触れる体験も楽しめる。そのひとつ、日帰り坐禅体験は、基本的に予約なしでも参加可能な1時間ほどのコースだ。僧侶から坐禅の説明と作法を指導してもらえるので初めての人も安心。30分ほど心静かに坐禅を組むなかで、日常ではなかなか得られない、雑念を取り払って心をからっぽにした時間を体感できる。1泊2日で雲水の生活を体験したり、雲水の衣装に着替えて境内を拝観したりと、ほかにも興味に応じて選べるプランがいろいろ。禅寺では食も大切な修行であり、多彩な品数の精進料理もいただける。(2021年11月現在コロナ禍につき当面、坐禅体験は予約のみ、そのほかの体験は休止中)
拝観後は門前の商店街へ
總持寺祖院を訪れた際は、ぜひ周辺の街歩きも楽しんでほしい。總持寺通り商店街には、門前そばや天然フグなどの地元グルメを堪能できる飲食店、能登の特産がずらりそろうお土産どころなどが並んでいる。「禅の里交流館」もおすすめだ。ここでは、總持寺祖院の歴史や修行の様子などをパネル展示しており、禅の里として栄えた町の文化にも理解を深められる。
スポット詳細
- 住所
- 石川県輪島市門前町門前1-18甲 地図
- エリア
- 輪島エリア
- 電話番号
- 0768420005
- 時間
- 8:00-17:00
- 休業日
- 無休
- 料金
- [拝観料]500円(団体割引あり)
- 駐車場
- あり(50台)
- 英語メニュー
- あり(英語版パンフレット)
- 車椅子での入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン