タイムリミットは2020年秋!「Ginza Sony Park」へ行こう


2019.02.23

トラベルjp 旅行ガイド

昭和の建築が次々と解体され新しいビルが建築される今日このごろ。銀座のランドマーク的存在だったソニービルも2017年に営業を終了しましたが、ただちに次の建設に移るのではなく、「Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)」として2020年秋までの期間限定でリニューアルオープン。かつてのソニービルの構造体が見られるとともに、超クールなイベントを展開。新旧がシンクロするスポットです。
“解体”をデザインしたクールな空間が魅力
1966(昭和41)年に建築された東京・銀座のソニービルは、ビルの上部はすでに解体されましたが、2020年秋までという期間限定で「Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)」としてリニューアルオープンしました。
朝から深夜まで自由に立ち入れる地上部と、かつてのソニービルに手を加えた地下4階の空間があり、実験的な試みをする店舗やイベント、ギャラリーなどが展開されています。
以前の内装がところどころ残され、構造体がむき出しになっているところもあり、現代建築の遺構として興味深く見ることができます。2020年秋以降は、新しいソニービルの建築工事が始まる予定です。完全に解体され、無くなってしまう前にぜひ見ておくことをおすすめします。
写真は地下鉄から直結するエスカレーター。モノクロームの写真は、在りし日のソニービルです。
数寄屋橋交差点に面した地上部は、緑があふれる空間として、待ち合わせや、散策の合間にひと休みするのにも最適です。
この地上フロアはプラントハンターとして活躍する西畠清順氏(そら植物園代表)がプロデュース。世界中から集めてセレクトした特別な植物が、大都会の銀座を彩り、癒しの空間となっています。
写真はグランドフロアから地下1階へ行く階段スペース。約50年にわたりソニービルを支えてきたと思われるむき出しの構造体に、ダクトやケーブルを通していたと思われる穴が空いているのが見えます。
無骨でありながら、美しさも感じられる、とても印象的な空間です。
aiboと遊べて、ユニークなショップもある地下1階フロア
「Ginza Sony Park」は「変わり続ける公園」がコンセプト。
銀座の一等地でありながら、空間には多くの余白があるのが特徴です。
地下1階にはここでしか手に入らないロゴ入りオリジナルグッズを発売するショップや、コンビニエンスストアをコンセプトに、ユニークなアイテムを取りそろえる「THE CONVENI」、ミシュラン星獲得店による飲茶スタンド「MIMOSA GINZA」などがあります。
「THE CONVENI」で、冷蔵庫の中にペットボトルや牛乳パックが並ぶ様子は一見ふつうのコンビニのようですが、実はおにぎりに見えるタオルだったり、サンドイッチに見えるバンダナだったりと遊びゴコロがいっぱい。新しいカルチャーを発信しています。
THE CONVENI
営業時間:AM11:00 - PM7:00
MIMOSA GINZA
営業時間:AM11:00~7:00PM(不定休、休園日)
地下1階ではソニーのエンタテインメントロボットaibo(アイボ)がいて、ゲストの相手をしてくれます。写真は2019年限定カラーモデルの「aibo チョコエディション」。その名も「ショコラ」です。通常モデルの「スパーク」に会うこともできますよ。
地下1階のフロアから地上部を見あげた場所に、オレンジ色の鱗型タイルが見られます。ここは以前「パブカーディナル」があった場所で、店舗の壁紙をはがしたところ現れたそうです。
積み重ねられた歴史の断片が見える場所です。
50年前のタイルや看板も見学できる地下2階スペース
地下2階はイベントスペースで、一定期間ごとに先鋭的アートや実験的プログラムが展開されます。地下鉄銀座駅コンコースとも仕切りなしで直結。見学料などは無料。街とつながり、公園としての機能を果たすスペースとなっています。
地下2階の壁の一面には、ソニービル竣工当時のタイルが見られ、なんともいい味わいが出ています。
タイルの壁面の前にはベンチが置かれ、誰でも利用可能。ちょっとひと息つくのに、うってつけの空間です。
「ソニービル」当時のエレベーターシャフトに、かつてビル壁面に設置されていたSONYのネオンサインが取り付けられています。どこから見えるか探してみるのも楽しみです。
和スイーツやインベーダーゲームが楽しめる地下3階スペース
地下3階、斬新な壁画が目を引く店舗は、和菓子の老舗「とらや」がつくった新業態「トラヤカフェ・あんスタンド」。店内に製造所を備えており、限定販売されるオリジナル・ミニサイズの『あんペースト(シンプル)』をその場で製造・販売しています。
コッペパンに『あんペースト』を挟んだ『あんコッペ』、『あんペーストカフェオレ』 、『あんペーストミルク』 540円など。
銀座散策で疲れたとき、甘いものでリラックスするのにピッタリです。
トラヤカフェ・あんスタンド
営業時間:11:00AM~7:00PM
定休日:水曜
地下3階には、写真のようなテーブルコーナーがあります。
ここのテーブルは、テーブルに投写したスクリーンに触れて、直感的に操作できるスマートプロダクト「Xperia Touch」を使用したインベーダーゲーム付き。誰でも無料でプレイすることができます。
ガラスの外側は公共駐車場である西銀座駐車場。地下3階からダイレクトにアクセスできます。
あんことゲームと地下駐車場がミックスする不思議空間です。
地下3階から地下4階へ続く階段の前では、あらわになったコンクリートの壁面に、映像が映し出されます。そのなかには、ソニービルの地上部が解体される様子を時系列で写し出す映像もあり、とても興味深いです。
華麗な螺旋階段が残る地下4階スペース
地下3階から地下4階へ行く階段は、ゆるやかにカーブを描く螺旋階段で、ソニービル当時に使われていたものが残っています。実はこの階段、躯体は超有名な高級フレンチレストランのときのママ。
1966年、「大人の社交場を作りたい」という、ソニー副社長(当時)、盛田昭夫氏の肝いりで誕生したパリの老舗レストランを再現したもので、東京のフランス料理店の新たな歴史の始まりだったのです。
華麗なアールヌーヴォーの装飾や深紅の絨毯は撤去されていますが、この螺旋階段と手すりに、当時の面影を垣間みることができます。
かつての憧れのフランス料理店のダイニングがあった地下4階は、現在、キリンビールが手がける「スプリングバレーブルワリー」のクラフトビールとデリの専門店「BEER TO GO (ビア・トゥ・ゴー」になっています。
かのレストランを訪ねたことがある人は、「あの螺旋階段が・・・」と感慨深く感じられるに違いありません。
また、毎週金曜日にはライブを開催します。
Park Live
開催日:毎週 金曜日20:00 - 、不定期
出演アーティストは、Ginza Sony Park公式Instagramでお知らせ。
“BEER TO GO” では、定番6種のクラフトビールに季節限定ビールなどと、17種のデリをラインアップ。さらにテキサスBBQ料理として人気が高い牛の肩バラ肉「ブリスケ」やB.T.Gバーガーなどクラフトビールに合う料理が味わえます。
写真はゆずと山椒の香りがやわらかに引き立つビール「デイドリーム」とハンバーガー。
“BEER TO GO” という名の通り、購入した商品は「Ginza Sony Park」内の共有スペースに"TO GO"することができます。そのためにビールを注ぐカップは、蓋にこだわって独自に開発。クラフトビールののどごしと香りが楽しめる専用の広口になっています。
ぜひ味わってみてください。
BEER TO GO
営業時間:月曜~土曜11:00~23:00(L.O.22:30)、日・祝11:00~22:00 (L.O. 21:30)
定休日:休園日
ソニーならではの新たな観点が詰まった「Ginza Sony Park」を楽しめるのは、2020年秋まで。ぜひ、足を運んでみてください。 

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Ginza Sony Park(ギンザ ソニー パーク)
place
東京都中央区銀座5-3-1
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