茨城・偕楽園には本園以外にも3つ梅林がある!その魅力とは?


2018.01.25

トラベルjp 旅行ガイド

約100種3000本の梅が咲き誇る茨城の「偕楽園」。金沢の兼六園・岡山の後楽園と並んで日本三名園の一つに数えられ、広さは東京ドーム約64個分に及びます。アクセスの要となるJRは偕楽園のど真ん中を通っており、観梅の季節には臨時駅(偕楽園駅)が開設されるほどの盛況ぶり。しかし本園を見るだけではもったいない!本園は高台ですが、眼下に広がる「田鶴鳴梅林」等にも魅力があり、是非訪れて欲しいところです。
本園は高台。そこから見晴らせる梅林にも注目!
偕楽園が開園したのは、天保13(1842)年。水戸藩主・徳川斉昭が藩主になって間もなく、藩主自らの構想をもとに造園されました。
斉昭が目を付けたのは「七面山」。千波湖を望む景勝地として見いだし、山を切り開いて高台とし、そこに偕楽園を設けたのです。当初は一部の特権階級の人のみしか訪れることができなかったのですが、やがて一般庶民にも公開されるようになりました。
現在は茨城県の管理となっており、好文亭(写真)を除けば、誰でも無料で楽しめる「偕楽園公園」となっています。本園は13ヘクタールであるのに対し、拡張部やその他周辺区域を含めるとその総面積は、何と300ヘクタール(東京ドーム約64個分)と広大です。
本園を訪れると、必ず目に入るのが眼下に広がる千波湖。そして梅の季節であれば、山の麓に位置する梅林(上の写真)にも目を奪われるでしょう。
麓の梅林を楽しむには桜山駐車場がおすすめ!
偕楽園の拡張部とは、その大部分が山の麓にあたる平野部です。梅の季節は、是非拡張部の梅林にも足を伸ばすことをおすすめします。
本園から麓の梅林に行くためには、JRの線路を超えるために「梅桜橋」(ばいおうはし)という陸橋を渡る必要があります。橋のたもとには、収容台数の多い桜山駐車場がありますので、予めマイカーをここに停めた方にとっては、直ぐに場所の検討がつくでしょう。辺りは芝の植えられた、日当たりの良い公園となっています。
<桜山駐車場 の基本情報>
■偕楽園・桜山第一駐車場(普266台・障5台):無料
■偕楽園・桜山第二駐車場(普152台・障4台):無料
■偕楽園・桜山第三駐車場(普 66 台・障4台):無料
本園と麓の梅園を見比べてみよう
本園と麓の梅林にはそれぞれに異なる趣があります。
下の2枚の写真は、偕楽園本園の様子ですが、曲がりくねった木が多く、その木の刻んできた歴史と品格を感じさせられます。それぞれに趣が深く、特に名高い名木には囲いが施されています。
麓の梅林は平成に入って開園!木が若い!
一方で麓の梅林は、平成に入って開園されたもの。木も若く、生気がみなぎっています。足元には、クロッカスの花が咲き、見晴らしの良い公園となっています。
麓の梅林は3つある「田鶴鳴梅林」「猩々梅林」「窈窕梅林」
麓の梅林は、3つに分かれています。桜山駐車場に最も近いのが、「田鶴鳴梅林」。「たづなき」と読みます。麓の梅林の中で最も早く、平成2年に開園しました。
聞きなれない名前ですが、偕楽園開園当時、この付近に放されていた鶴にちなんで名づけられた橋の名がもとになっています。遊歩道も広く、日当たりも良く、観梅と散歩に最適な環境です。
ちなみに、本園ではワンちゃんの入場が禁止されているのですが、麓の梅林はリードが付いていればOK。
残す2つの梅林は、いずれも平成5年の開園。まずは「猩々(しょうじょう)梅林」。(上の写真)
そして「窈窕(ようちょう)梅林」。(上の写真)
本園からこの2つの梅林を目指す場合は、上記の田鶴鳴梅林経由で、花追橋を渡っていくと分かり易いでしょう。これら3つの梅林を合わせると、面積は9ヘクタール以上。本園に匹敵するほどの見ごたえがあります。また、本園と比べて混雑も少なく、歩きやすいのも長所と言えます。
偕楽園本園で、名木や老木の趣を楽しんだ後は、時間が許す限り麓の梅林でも観梅を楽しむことをおすすめします。
<拡張部の梅林の基本情報>
■田鶴鳴梅林:4.7ha 約360本
■猩々梅林:2.6ha ■窈窕梅林:2ha(猩々梅林と窈窕梅林あわせて約200本) 

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