早起きしてハスの花と象鼻杯?大阪・万博公園の早朝観蓮会


2018.06.01

トラベルjp 旅行ガイド

ジメジメと蒸し暑い梅雨の時期、紫陽花に少し遅れてハスの花が美しく咲き誇ります。街路樹としてもポピュラーな紫陽花に比べ、鑑賞する機会の少ないハス。
その花の美しさにふれ、なおかつ暑気払いまで一風変わった風流なイベントである「早朝観蓮会&象鼻杯」が大阪の万博記念公園で開催されます。「え?象鼻杯ってナニ?」そう思った方は、ぜひ続きをご覧ください!
イベント会場は万博記念公園
今回紹介する風流で涼しげなイベントの早朝観蓮会&象鼻杯が行われるのは大阪の万博記念公園。1970年に大阪万博が開催された場所で、大阪を代表するシンボルの太陽の塔のある公園です。
早朝観蓮会
太陽の塔が有名な万博記念公園には、少し意外かも知れませんが立派な日本庭園が広がっています。1970年の大阪万博の際に「人類の進歩と調和」をテーマとした未来的なパビリオンの対比として日本庭園を造園。
庭園は今もなお整備されており、公園を訪れる人に憩いの場となっていて、その日本庭園の一画に「はす池」があり、開花時期の7月になると観蓮会が開催されます。
ハスの花は朝早くに花を咲かせ、午後には花を閉じてしまうので、午前が見ごろとなっています。そこで万博記念公園では、ハスの花をじっくり愛でる観蓮会を早朝に開催。開始時刻は何と朝の6時!
朝の光の中、池のあちこちにハスが咲いている様子は、あたかも極楽絵巻のように神々しく、その景色を見ようと多くの人がはす池を訪れています。
象鼻杯とハス酒
はす池に美しいハスとスイレンが咲き誇る早朝観蓮会ですが、実はもう一つ目玉をなる企画があります。それが象鼻杯(ぞうびはい)というイベント。見たことも聞いたこともないという人も多いと思いますが、見た目のインパクト絶大!
象鼻杯は碧筒杯(へきとうはい)とも呼ばれる古代中国、三国志の魏の国由来のお酒の飲み方です。ハスの葉に穴を開け、管状の茎にお酒を通して飲むことでハスの香りが加わります。ハスの青い香りで夏の暑さを軽減した、暑気払いのイベントとして愛され、ハスを持ち上げた姿が、象が鼻を持ち上げた姿と似ていたことから、象鼻杯と名付けられました。
象鼻杯と辛口のお酒
象鼻杯に使用されるお酒は、大阪のお隣の神戸・灘の辛口で有名な菊正宗が提供。ハスの香りをプラスするのに、ベストな辛口のお酒となっています。
またイベントでは、日本酒にハスの茎を漬け込んで香りを移した「ハス酒」の振る舞いも実施。思いがけない朝酒を楽しめちゃうイベントとなっています。
象鼻杯と万博公園という、ちょっと意外な組み合わせ。早起きして爽やかなハスの花を眺める。梅雨のジメジメムードを吹き飛ばすのにピッタリです。
※未成年やお酒の飲めない方、車の運転予定のある方には、お茶による象鼻杯体験があります!
イベント後は日本庭園散策
早朝観蓮会が執り行われる、はす池は実は日本庭園のごく一部。万博記念公園の日本庭園は、はす池のある現代庭園に加え、上代、中世、近世のそれぞれの4つの時代の日本庭園が集合して形成されている名園です。
上代庭園は平安時代の貴族が愛した庭園が再現されていて、泉や滝といった自然の姿そのままに近い、素朴ながら力強い庭園となっています。
中世庭園は鎌倉・室町時代の庭園となっており、武家に権力が移ったことで、禅と茶の湯文化に従い、石のみで水の流れを表した枯山水やわびさびのある、シンプルかつシックな庭園となっています。
近世庭園は江戸時代の庭園です。町人文化が花開く江戸時代は、各地の大名による庭造りが盛んにおこなわれた時代でもあり、岡山の後楽園を代表とする「池泉回遊式」の大名庭園が多く作庭され、人工的に作られた築山などが特徴的です。
大阪万博のテーマであった「人類の進歩と調和」に連動し、日本の歴史とともに進歩してきた庭園を一度に見られる日本庭園。象鼻杯終了後の朝の爽やかな雰囲気に包まれた日本庭園の散策をオススメします。
近世庭園のでは、ぜひ築山に上って庭園を見下ろすアングルで写真を撮影してみてください。純和風な日本庭園の向こうにそびえる太陽の塔というシュールな写真が撮影できちゃいます。 

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万博記念公園
place
大阪府吹田市千里万博公園
phone
0120197089
opening-hour
9:30-17:00(入園時間は閉園の3…
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