食楽web●福岡県の北九州・小倉出身のライターが激推しする小倉屈指の実力店『ぎょらん亭』の旨さの秘密とは？ 福岡でラーメンと言えば、すなわち豚骨ラーメンを指しますが、実は“とんこつ”にも種類がいろいろあります。 例えば、豚骨ラーメン発祥の久留米ラーメンは豚骨スープの濃度が高く、それに対して博多ラーメンは、濃度は控えめで、サラッとしたスープと言った具合。同じ豚骨とはいえ、スープの味わいも麺の太さも地域によって全然違うわけです。本店は小倉駅からはかなり離れた場所にあります。緑の暖簾がトレードマーク そして北九州市にも、独自進化を遂げた“北九州ラーメン”があります。その筆頭とも言える店が、北九州市内で絶大な人気を誇る1946（昭和21）年創業の『ぎょらん亭』です。現在は2店舗を展開しています。 今回は、小倉駅から離れた小倉北区三郎丸（メディアドームの裏手・モノレール片野駅）にある本店に行ってきたので、その魅力をレポートしていきましょう。唯一無二の濃厚ラーメンとは？ 同店のメニューは主に4種類。豚骨100％の濃厚系「十割ラーメン」、鶏ガラと豚骨のWスープで濃度を調整した「二八ラーメン」、「三六ラーメン」（※鶏清湯2割、豚骨8割でブレンドしたのが「二八ラーメン」、鶏清湯が5割、豚骨5割が「三六ラーメン」になります）、「十割ラーメン」をより濃厚にした名物の「どろラーメン」があります。 苦手でなければ、初めての場合、濃厚系の「どろラーメン」か「十割ラーメン」を食べるのがオススメです。今回は、「どろラーメン」、「煮玉子ラーメン（十割）」、「三六ラーメン」の3杯をご紹介します。濃厚かつクリーミーな口当たりがクセになる最高濃度の「どろラーメン」「どろラーメン」880円 まず紹介するのは、名物である「どろラーメン」。同店のメニューの中で最高濃度を誇る一杯。いわゆる“泡系スープ”のラーメンです。 国産げんこつを10時間以上圧力鍋で炊き上げ、骨の髄まで旨みを絞り出したスープを軸に、かえしに北九州のヤマニ醤油の濃口を合わせ、丼に注ぐ直前にミキシング。これにより、クリーミーで特徴的な泡を作り出しています。スープの力強い味に負けない中太ストレート麺を使用 クリーミーなスープは麺との絡みも抜群。チャーシューのタレをスープの隠し味に使うことで、豚骨の旨みの中に、甘さも感じます。 麺は中太ストレート麺。この店の他のラーメンは、細麺と中太麺が選べますが、「どろラーメン」はスープの力強さに負けないよう、中太麺のみ。この太さがイイ。すすり心地も食べ応えも最高です。 トッピングは、キクラゲ、ネギ、チャーシュー、背脂。背脂を溶かしながら食べることで、旨さがより引き立ちます。王道にして至高の「十割ラーメン」「煮玉子ラーメン（十割）」930円 王道の豚骨ラーメンが食べたいなら「十割ラーメン」一択。今回は、お店No．1人気の「煮玉子ラーメン」を十割でいただきました。 通常の倍以上の国産げんこつをじっくり炊き上げて作られる豚骨スープは、これぞ北九州のとんこつラーメン、といった趣。かえしにはヤマニ醤油の薄口を使用。豚骨の旨みと濃度、甘さ、塩味が絶妙に混ざり合うバランスの良い味です。 麺は細麺と中太麺の2種類から選ぶことができます。トッピングにはキクラゲ、ネギ、チャーシュー、そして煮玉子が1個半分に割られて入っています。（※煮玉子は「煮玉子ラーメン」を選ぶとついてきます）「どろラーメン」ほどの濃度はありませんが、こちらも濃厚で満足感がある一杯です。“THE豚骨ラーメン”を食べたい方、『ぎょらん亭』初来店の人はまずこちらもオススメです。鶏と豚骨を使ったあっさりラーメン「三六ラーメン」 最後は、最もあっさりした「三六ラーメン」です。鶏ガラと香味野菜を合わせた鶏ガラスープを店自慢の豚骨スープと5：5で合わせた一杯。鶏と野菜の甘さに、かえしで使われている醤油のキリッとした味わいが光ります。こちらも麺は、細麺と中太麺から選べます。こってり系が苦手な人でも美味しく食べられますよ。まとめ 紹介したどのラーメンを食べてもハズレなし。北九州を代表するお店として自信を持ってオススメできる『ぎょらん亭』。今回は本店を紹介しましたが、小倉駅からアクセスしやすい魚町店もあります。北九州に訪れた時に「旨い豚骨ラーメンを食べたい！」と思ったらぜひ足を運んでみてください。北九州ラーメンがきっと好きになると思いますよ。●SHOP INFO店名：ぎょらん亭 本店（ぎょらんてい）住：福岡県北九州市小倉北区三郎丸3-6-29営：11:00～15:30、17:00～20:00、土日11:00～20:00（※スープがなくなり次第終了）休：なし
