骨董通りから細い路地を一本入ると、”空想美術館”をテーマにした黒い3階建ての建物に辿り着く。多数のアート作品や美しい庭園を内部に隠すこのミステリアスな施設の1階に入居するのは、パリを拠点とする世界屈指のチョコレートブランド「JEAN-CHARLES ROCHOUX(ジャン-シャルル・ロシュー)」。”チョコレートの彫刻家”とも評されるショコラティエ・ロシュー氏の芸術的なチョコレートも、この美術館の作品の一部というわけである。 JEAN-CHARLES ROCHOUXと聞けば「フルーツタブレット」を思い浮かべる人も多いだろう。イチゴやマスカット、リンゴなど旬な果物をチョコレートでコーティングするこの名物スイーツは、毎週土曜のみ、数量限定で販売されるレア商品だ。一方、チョコ通の間では「ロシューといえばビターチョコ」とも。砂糖を必要最小限に抑えることでカカオの味を楽しめるビターチョコに、山椒や胡椒などのスパイスを掛け合わせた作品群からこそ、このブランドの真髄を味わえるのだ。 なお、ブランドのシンボルはクロコダイル。クロコダイルの狩りの性質が、幼い時に親の目を盗んでチョコレートをつまんだ記憶とリンクすることから、「子どもの頃のように、ショコラに対するピュアな本能と官能を解放してほしい」とロシュー氏が想いを込めた。芸術的なチョコレートを購入し、きらびやかなシルバーのクロコダイル柄ショッパーを受け取ったら、そんなメッセージを思い出してみていただきたい。 Text:mae kakizaki
- Jean-Charles Rochoux Chocolatier Tokyo(ジャン-シャルル・ロシュートウキョウ)
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- 東京都港区南青山5-12-3 NOIRビル1F
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- 11:00-20:00