
2020年東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる「国立競技場」。11月30日に完成したばかりの競技場は連日のようにテレビや各種メディアで紹介されています。
木の香り漂う「杜のスタジアム」。早速新しくなった「国立競技場」を見学してきましたので、その全貌をご紹介します。
-
01
新国立競技場のこけら落とし。でも実はその前に…
去る12月21日には新国立競技場のこけら落としイベント「国立競技場オープニングイベント ~HELLO OUR STADIUM~」が行われました。世界最速の男、ウサイン・ボルトやサッカー界レジェンドのキングカズ、嵐やDREAMS COME TRUEたちが参加した華やかなイベントです。
実はその当日、オープニングイベントに先駆けて誰よりも早く新国立競技場を見学できるイベントがあったのです。その名もまさに「国立競技場 FIRST WALK」。早朝にも関わらずこの人込み
実はこのイベント、2014年の旧国立競技場解体前最後のイベント「SAYONARA国立競技場FINAL・FOR THE FUTURE」参加者に贈られたスタジアムツアーだったんです。
冬の早朝にも関わらず当日の参加者は約3000人!新国立競技場に対する関心の高さがうかがえます。新国立競技場・外観
さぁ5年ぶりに国立競技場に入ります。すっかり雰囲気の変わった青山門ではお馴染みの壁画がお出迎え。旧国立競技場のメインスタンドにあった壁画です。
相撲の神様「野見宿禰」像
右手にはもちろん女神像も飾られています。
ギリシャ神話の勝利の女神「Nike(ニケ)」
-
02
ついに国立競技場内部に突入!
新国立競技場の中へはQRコードをスキャンして入場します。
入場ゲートをスムーズに通過
ゲートを通過するとすぐに広々としたフィールドが見えてきます。
至るところにブロック番号、動線が書かれています
早速スタンドに入ってみましょう。新国立競技場の特徴のひとつが、このまだら模様の観客席です。
実は奥のスタンド、観客がほとんど入っていません
観客席には5色のアースカラーが模様のように配置されています。これは海外のスタジアムでも使われている手法です。
目の錯覚を利用したユニークなアイデア
こうすることで空席が目立たず、満員に膨れ上がっているように見えるのだとか。
なるほど確かに人が着席しているように見えます
もともと陸上競技場として歴史を刻んできたためか、ピッチとの距離はやや遠め。
フィールド全体
とはいえ傾斜があるため、極端に見づらいとは感じません。
陸上トラックはすぐ目の前です
スタンド席で気になったのが細やかな気遣いです。通路側の席一列一列に手すりが設置されています。
地味にありがたいこの手すり
階段通路の足元には座席ブロックが細かく記載されているため、席に迷う心配もありません。もちろん前席背もたれにドリンクホルダー付きです。
最前席でも前の柵に設置されています
スタンドには国内最大級の大型映像装置が二台設置されています。
南北に一台ずつ設置された大型ビジョン
曲線を描いた天井の梁からも日本らしさが感じられますね。
天井板がない独特の造りです
-
03
フィールド以外の設備も充実!
スタンドを離れて競技場内部を見ていきましょう。コンコースや柱など至るところにデジタルサイネージが設置されています。
柱のデジタルサイネージ
コンコースのデジタルサイネージ
案内板も非常に細かく書かれているので安心です。
嬉しい距離表示付きの場内案内板
気になるトイレは大きなピクトグラムが目印。
女性用トイレ
男女別トイレのほか、車椅子用トイレや男女共用トイレも完備。中にはユニバーサルシートを設置したトイレもあります。
車椅子用トイレ
付き添い者と共に利用できる男女共用トイレ
小さなお子様連れに嬉しいベビーケアルームには授乳室とおむつ交換台が設置されているほか、ミルク用のお湯の提供も行っています。
ベビーケアルーム
館内インフォメーション近くにはベビーカー置き場や救護室もありました。
救護室
気になったのが「カームダウン・クールダウン」と書かれた小部屋です。
聞き馴染みのない部屋の正体は…
看板には「この部屋は気持ちを静めるための部屋です」と書かれています。なるほど、ヒートアップしたときはここで気持ちを落ち着かせろということですね。
カームダウン・クールダウン 内部
物販ブースや飲食店、ごみステーションも充実しています。
飲食店の一部
ごみステーション
このイベントでは一階部分しか見ることができなかったため、地下一階の造りや二階席、三階席からの眺めが気になります。
他フロア案内
-
04
東京オリンピックの新たなシンボルとして
ゲート外にもエレベーターやエスカレーターを完備した新国立競技場。
国立競技場外エスカレーター
そういえば「聖火台」らしきものがなかったことも気になります。果たしてどのような演出になるのでしょうか。
国立競技場外ベンチ
新たな「聖地」からはまだまだ目が離せませんね。
国立競技場 外観