沖縄の方言で、焼き物のことを「やちむん」と呼びます。ずっしりとした重厚感が特徴の陶器に、沖縄らしい鮮やかで大胆な模様が描かれているのが特徴です。2022年は復帰50年の節目ということもあり、沖縄への注目が集まる中、やちむんの人気も急上昇しているのをご存知でしょうか?
やちむん自体は古くから存在していますが、最近では洋食にも合うような、おしゃれなデザインのものも多く、都内の有名セレクトショップでも取り扱われるほどの人気ぶりです。この記事では、沖縄旅行に行ったらぜひ立ち寄りたい、やちむんの専門店を紹介します。ぜひ最後まで読んで、沖縄でお気に入りの一点を見つけに行きましょう。
※情報は記事公開時点のものです。詳細は公式HP及び電話等で直接店舗へご確認ください。
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やちむんとは?
「やちむん」とは、沖縄の方言で「焼き物」を意味します。琉球王国時代に、現在の那覇市にある壺屋という地域で発展しました。壺屋には今でも焼き物の工房が多く存在します。戦後、有名な陶工が沖縄県中部にある読谷村に移り住み、読谷村は「やちむんの里」と呼ばれるようになりました。読谷村では、「やちむん市」と呼ばれる展示即売会が毎年開かれています(2022年は、新型コロナウイルスの影響でWeb上にて開催)。
やちむんは、ぼってりとした重厚感と、沖縄の自然を思わせるような鮮やかな色、そして大胆な模様が特徴です。少し前までは、沖縄料理に多い炒め物などの大皿料理に合うような、伝統的なデザインのものが主流でした。しかし、近年では洋食などにも合うような、モダンでおしゃれなデザインの作品も出てきており、沖縄県外での人気も高まっています。 -
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【北部・本部町】mug|ヤンバルクイナなど沖縄県北部ならではのモチーフも楽しめる
沖縄県北部の本部町営市場内にある「mug」は、夫婦で経営されている工房兼ショップです。やんばるの自然をモチーフにしたシンプルなデザインが特徴で、ヤンバルクイナやクジラなどの動物が描かれたマグカップや、デイゴの葉があしらわれたお皿など、沖縄の自然を感じられるデザインの器を取り扱っています。
本部町には「美ら海水族館」など観光スポットも多いので、観光の帰りに立ち寄って、お気に入りを探してみてはいかがでしょうか。
【アクセス】
那覇空港から車で約2時間(沖縄自動車道「許田IC」で降り、58号線を約50分北上)
【公式Instagram】
https://www.instagram.com/potteryshopmug/ -
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【中部・読谷村】壺屋焼 陶眞窯|伸びやかな唐草模様の入ったシンプルなデザインが魅力
読谷村にある「壺屋焼」では、やちむん発祥の地である壺屋の伝統製法で手作りした土を使い、伝統的なデザインの器を作っています。伸びやかな唐草模様を繊細なタッチで描いたやちむんが特徴で、素材である土の特性を活かした器なども制作しています。沖縄のやちむんらしさが感じられる器が欲しい人におすすめです。
また、併設の「やちむん&カフェ 群青」では、工房で作られた食器を使った飲食が楽しめるため、お腹を満たしつつ実際の使用感も確かめられます。
【アクセス】
那覇空港から車で約60分(58号線を北上) -
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【中部・読谷村】土工房 陶糸|鮮やかなものからシンプルなものまで幅広くそろう
読谷村の「やちむんの里」入口にある「土工房 陶糸」。こちらのお店では、薄いブルーや群青色など鮮やかな色を使った器や、ヤンバルクイナが描かれた器、料理を引き立てるシンプルなデザインの器まで幅広くそろっています。
店内は壁がカラフルに装飾されていて可愛らしく、入口にはヤンバルクイナが描かれた壁の前で写真が撮れるフォトスポットもあります。お気に入りの器を持って記念写真を撮るのもおすすめです。
【アクセス】
那覇空港から車で約55分(58号線を北上) -
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【中部・読谷村】一翠窯|温かみのあるシンプルなデザインの食器がおしゃれ
「一翠窯」は、アジアを旅したあと陶芸家になった高畑伸也さんが立ち上げた工房です。カラフルな角皿や鮮やかなマグカップなど、おしゃれで温かみを感じる仕上がりの器がそろっています。幾何学模様のような柄が描かれたものも多く、北欧系のデザインが好きな人にもおすすめです。
【アクセス】
那覇空港から車で約60分(58号線を北上) -
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【中部・うるま市】工房ことりの|トリがモチーフの落ち着いた色合いが素敵なやちむん
沖縄県中部のうるま市にある「工房ことりの」は、絵本から飛び出してきたような、可愛らしい世界観の作品を取り扱っています。お店の名前の通り、トリをモチーフにした作品も数多くあります。日常使いできる可愛いやちむんを探している人にぴったりの工房です。
【アクセス】
那覇空港から車で約60分(沖縄自動車道「沖縄北IC」で降り、約25分)- 工房ことりの
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- 沖縄県うるま市字高江洲974-1
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- 0989749260
すべて表示 -
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【中部・北中城村】青陶舎|大胆な点打ちと伸びやかな唐草模様が特徴のやちむん
「青陶舎」は、神奈川県出身の青柳晃さんが2004年に恩納村で始めた工房で、現在は個人2名で営まれています。制作活動は北中城村で行って、素朴な唐草模様があしらわれたお皿や、水墨画のように大胆に点を滲ませた小鉢など、伸びやかで力強い作品が特徴です。読谷村「やちむんの里」の「楓千夢(ふうせんむ)」でマグカップを取り扱っているほか、イベントなどに出展することもあるので、ぜひチェックしてみてください。
【アクセス】
那覇空港から車で約45分 -
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【南部・那覇市】工房琉白 平和通り店|自然を感じるやちむんをてにいれるならここ
沖縄の豊かな自然を表現したやちむんが欲しい人におすすめなのが、那覇市にある「工房琉白 平和通り店」です。目が覚めるような沖縄の空と海を思わせる「琉白ブルー」や、ブロンズに輝く「島グリーン」など、美しい沖縄の自然を巧みに表現した作品が購入できます。
【アクセス】
那覇空港から車で約15分
ゆいレール「牧志」駅から徒歩約5分 -
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【南部・那覇市】Kamany|シックで実用的なデザインがおしゃれ
「時を味わう」器をテーマに、人生の相棒になるような長く使える陶器を制作している「Kamany」。壺屋で300年続く工房「壺屋焼窯元 育陶園」の六代目が、今の時代に合った新しい壺屋焼を始めたいという想いから、2011年にスタートしました。
シックな色合いとモダンなデザインが特徴の器たちは、和食から洋食までどんな料理にも自然と馴染みます。おしゃれで実用的なやちむんを探している人にぴったりです。
【アクセス】
那覇空港から車で約15分
ゆいレール「安里」駅から徒歩約10分周辺の予約制駐車場
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【南部・那覇市】育陶園|伝統を守り続ける老舗で制作の体験もできる
壺屋焼で300年続く老舗の窯元「育陶園」。沖縄の素材にこだわり、土や釉薬には沖縄産のものを使って制作しています。まるでレースを思わせるような繊細さと大胆さが同居した『唐草線彫』や、風格のあるシーサー『育陶園獅子』をメインに展開しています。陶芸体験もできるので、旅の思い出に、自分だけの理想の器を作ってみるのもおすすめです。
【アクセス】
那覇空港から車で約15分
ゆいレール「安里」駅から徒歩約10分周辺の予約制駐車場
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【南部・南城市】atelier+shop COCOCO|メルヘンを感じる夢シリーズのやちむんが面白い
名古屋出身のヨコイマサシさんが2008年に立ち上げた工房「atelier+shop COCOCO」。絵本のようなメルヘンな雰囲気が特徴の夢シリーズや、沖縄の美しいコバルトブルーの海をイメージした海シリーズといった個性的な作風で、使う人を楽しませてくれます。
沖縄の伝統工芸である紅型と陶芸を組み合せた、独自技法の紅型陶器も制作しています。機械的にプリントするのではなく、一つひとつの柄を手作りしており、表札やお皿、壁飾りなどが購入できます。
【アクセス】
那覇空港から車で約40分