2015年は谷崎潤一郎没後50年、2016年は谷崎潤一郎生誕130年にあたり、この2年間は「谷崎イヤー」として注目されています。弥生美術館では「着物」をキーワードに谷崎作品を読み解く企画展を実施します。会期は2016年3月31日(木)~6月26日(日)。
-
01
ヒロインたちのリアルな着物姿を再現
谷崎潤一郎は『細雪』『痴人の愛』『春琴抄』などの作品で知られる文学者です。
本展では、文章や挿し絵、登場人物のモデルとなった女性たちの写真を手がかりに、小説に登場するヒロインたちの着物を再現。展示作品は挿絵約100点、着物は約30点にものぼります。『細雪』に登場する幸子のモデルで、谷崎の妻・松子写真提供:弥生美術館
松子の着物にそっくりな斜め格子の紋錦紗写真提供:弥生美術館
-
02
本展の見どころ1・アンティーク着物の専門家による解説
谷崎文学を色鮮やかに彩る着物の数々ですが、その生地や色をあらわす言葉は、現代人にとっては馴染みのないものに聞こえることもあります。本展では、アンティーク着物の専門家・大野らふ氏がそれを解読し、ビジュアル面を重視して作品解説を行います。
-
03
本展の見どころ2・挿し絵と共にあらすじを紹介
谷崎作品の中から20あまりの作品をセレクトし、挿し絵と共もあらすじを紹介。谷崎作品を読んだことがない人、これから親しみたいと思っている人でも楽しめる内容となっています。今では見る機会の少ない挿し絵を目にすることができるチャンスです。
-
04
これを機に谷崎文学、アンティーク着物と触れ合ってみては
アンティーク着物や挿し絵など、目にも鮮やかな展示物によって谷崎作品のヒロイン像に迫る本展。谷崎ファンはもちろんのこと、着物好きも楽しめる内容です。これを機に谷崎文学に浸ってみるのはいかがでしょうか。
ジョーゼット地の着物写真提供:弥生美術館
『痴人の愛』のヒロイン・ナオミが音楽や英語を習いに通ったスタイル写真提供:弥生美術館