古都・奈良の早春を告げる伝統行事「若草山焼き」


2016.01.14

NAVITIME TRAVEL EDITOR

山全体が芝生で覆われ、三つの笠を連ねたような形から三笠山と呼ばれることもある、奈良の名所「若草山」。修学旅行等で奈良を訪れた際には必ず寄るであろうスポット、春日大社や東大寺、奈良公園の後ろに連なる急斜面の緑の丘、といえば伝わるでしょうか。
「芝生に包まれたこの山全体を燃やしてしまおうじゃないか!(意訳)」というのが、この「若草山焼き」です。

  • 01

    由来は霊魂を鎮める祭礼とも、春の芽生えを良くするためとも。

    「年内もしくは翌年の1月頃までに焼かなければ、翌年に何か不祥事件が起こる」という説、「若草山一帯をめぐる春日大社・興福寺と東大寺の領地争いがもとである」説、「山焼きをしないと牛墓の鬼が妖怪を発する」説などなど、起源も由来も様々。
    ともあれ、近年では1月第4土曜日の夜に一斉に点火する習わしとなったようです。

  • 02

    冬花火打ち上げの後、一斉に点火!

    冬の古都の夜空を赤々と染め上げ、山全体が浮かび上がる様は、まさに壮観の一言。午後6時、松明の火が枯れ野に広がり、山全体が浮かび上がる情景には誰もが息をのむことでしょう。

  • 03

    当日は、昼から各種イベントや安全祈願が開催。

    正月に神社に持ち込まれた古いお札やお守り、注連縄飾りなどをお焚き上げする「春日の大とんど」、金峯山寺の山伏による法螺衆に先導される総勢45名が行う、厳粛な時代行列。
    珍しい冬の打ち上げ花火も奈良県最大級の規模とあり、観光スポットとしての人気も年々高まってきている伝統行事です。

    photo By Kentaro Ohno from flickr

  • 04

    ふと、気になったのですが

    奈良公園と言えば「鹿」。鹿と言えば神聖な存在。たくさんの野放しにされた神の御使いたちは、当日どうなるのでしょうか。
    安心してください。実は鹿が事前に入ってこられないよう、鹿避けの柵が設置されています。
    最初の号砲に驚いて逃げていくことが多いそうですが、中には残った鹿が火の中を飛ぶように跳ね、急斜面を平気で移動していくこともあるのだとか!?

    ともあれ、「若草山焼き」。一度は見てみたい、日本の絶景のひとつです。

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