美しく生々しい衝撃作「イノサンmusicale」ゲネプロレポート
集英社「ヤングジャンプ」「グランドジャンプ」の人気連載作品「イノサン」「イノサンRouge」を原作とした宮本亜門が手掛ける「イノサンmusicale」が、11月29日(金)に初日を迎えた。2019年11月29日~12月10日にヒューリックホール東京、そして2020年2月9日はにフランス・パリで上演される本作。初日に先駆け行われたゲネプロの模様をお届けする。
CONTENTS
- ゲネプロレポート
- 公演概要
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ゲネプロレポート
舞台は18世紀パリ、そしてベルサイユ。「絶対王政」の時代、王を頂点とした身分制度により世は統べられ、「血筋=生まれ」で人々の一生は運命づけられていた。
シャルル=アンリ・サンソンは、代々に渡って死刑執行人を務めるサンソン家四代目当主として生まれる。死刑執行人は、国王直々に任命される「正義の番人」。だが、残酷な処刑を担うことで世間からは「死神」とも呼ばれる、十字架を背負う職業だった。シャルルは、その職を継ぐことに苦悩しながらも、遥かな理想を胸に、死刑執行人を務め上げることを誓う。
そしてサンソン家次女・マリー=ジョセフ・サンソン。彼女は死刑執行人として天賦の才を持つ女。幼き頃から死刑執行人になることに憧れ、ベルサイユ宮廷の死刑執行人であるプレヴォテ・ド・ロテルの職を勝ち取るのだった。美しい衣装に激しいロック調の音楽。原作の持つ耽美で繊細な魅力はそのままに、スピード感のある生々しい物語が繰り広げられる。
時に残酷なほど厳しくシャルルに接するアンヌ。それもまた、貴族同然の暮らしをしながらも「死神」と蔑まれるサンソン家を守るという彼女の一途な信念からだ。
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女として生を受けた。そのことだけでただ従順に生きる運命を背負わされたマリー。そのことに懸命に抗い、己の身を傷つけても折れない姿は凛とした美しさを纏っている。そんな彼女が唯一心を開ける相手であるアラン。
処刑人になりたくない。自分の代で終わりにして見せると理想を抱くシャルル。そして王政は自分の代で終わらせると心を決めているルイ・オーギュスト。儚い望みに心を通い合わせ、永遠の友として互いを認め合う二人。
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絢爛豪華な貴族の世界。搾取され、閉塞感に支配された世界に生きる平民。生と死がせめぎ合うパリに押し寄せる革命の波。マリーとシャルルがその中で様々な人と出会い、運命に抗い生きようとする姿には胸が熱くなる。
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精いっぱいに生きること、自分のために自分の人生を懸命に生きること。生を伝える美しく熱い物語である。ぜひ劇場でこの物語を体感してほしい。
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公演概要
■公演タイトル:イノサンmusicale
■公演日程:2019年11月29日(金)~12月10日(火) ヒューリックホール東京
■原作:坂本眞一(集英社グランドジャンプ)
■脚本:横内謙介
■演出:宮本亜門
■キャスト:
マリー=ジョセフ・サンソン:中島美嘉
シャルル=アンリ・サンソン:古屋敬多(Lead)
アラン・ベルナール:梶裕貴 / 武田航平
ジャック:荒牧慶彦
デュ・バリー:貴城けい
マリー・アントワネット:小南満佑子
アンドレ:前山剛久
フェルゼン:鍵本輝(Lead)
オリビエ:多和田任益
グリファン:佐々木崇
ド・リュクセ:林明寛
ルイ16世:太田基裕
アンヌ・マルト:浅野ゆう子
■公式サイト:http://jnapi.jp/innocent(C)坂本眞一/集英社
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