「浅草っ子」になれるホテルって!? 地元民だけが知っている粋な遊び方を体験!


2023.09.02

マイナビニュース


東京下町を代表する観光地「浅草」。そんな江戸情緒と下町文化が色濃く漂う街に、今年7月にオープンしたホテルが「OMO3浅草(おも) by 星野リゾート」(以下、OMO3浅草)。実はここ粋な浅草を存分に味わえるちょっと変わったホテルなんだとか。そのウワサを聞きつけ、実際にホテルに泊まってきたので、その様子を紹介していこう。
■「粋だねぇ、浅草上手」がコンセプト
「OMO3浅草」のコンセプトは「粋だねぇ、浅草上手」。同ホテルでは、浅草を歩きつくしたスタッフが、上手に街を満喫できるような体験を提案してくれる。
場所は「浅草駅」から徒歩約4分、「浅草寺」から徒歩約1分、観音裏の「奥浅草」という便利な場所に位置するのだが、訪れてみるとホテル周辺は思ったよりも落ち着いた雰囲気。
早速、1階にあるロビーへ足を踏み入れると、職人のまち浅草をイメージしたインテリアや家具が訪れるゲストをお出迎え。
その後、ロビーを抜け、まず向かったのは13階の「OMOベース」。ここはなんと、西側から浅草寺、東側から東京スカイツリーと、東京のシンボルともいえる名所を望める。筆者も東京スカイツリーが見える下町に暮らしているのだが、普段見ている景色とは異なる迫力に、つい「おぉ~」と感嘆の声が漏れるほどだった。
景色だけでなく「OMOベース」には、キャッシュレスで24時間手軽に食事が購入できる「OMO Food & Drink Station」がある。常時80種類以上の商品がずらりと並ぶのだが、一部は浅草近辺にあるお店のフードやドリンクが用意されている。
お店の営業時間外でも地元の味が堪能できるのは、旅人にとって嬉しいポイント。ちなみに食事はOMOベースでもできるが、フードなどを持ち帰って部屋でゆっくり味わうこともできるので、シチュエーションにあわせてセレクトしてほしい。
■下町風情漂う客室
滞在ニーズにあわせて選べる客室は、全8タイプ98室が用意されている。その中でも特徴的な部屋を紹介していこう。
浅草の娯楽のシンボル「寄席」から着想を得たコンセプトルーム「寄席(よせ)ツインルーム」は、ベッドボードや赤い絨毯(じゅうたん)、高座のような紫の座布団をしつらえている。街の特徴が色濃く反映された情緒あふれる部屋に、ワクワクする人も少なくないはず。
続いての「デラックスツインルーム」は、33.4平方メートルとゆったりと過ごせるバスタブ付きの客室だ。室内の窓からは浅草寺の境内が眺められる贅沢な空間に仕立てられている。
また全客室、靴を脱ぐので自宅のようにくつろげるのが魅力。街を散策して疲れたあとも、部屋でリラックスした時間を過ごせるだろう。
■浅草グルメを学ぶ!
粋な浅草は、ここからが本番! 部屋に荷物を置いて、最初に向かった先は「OMOベース」。あれ? さっき行ったからもういいでしょ、と思ったそこのあなた。違うのだ。
街歩きの面白さを知るなら、毎日16時と16時半から開催される「江戸屋台ミーティング」(無料)に参加してみてほしい。
ここで聞けるのは、浅草グルメについて。現在でもおなじみのそば、天ぷら、うなぎ、すしについて、クイズや店舗紹介を交えながらOMOレンジャーならではの切り口で紹介をしてくれる。
OMOレンジャーによれば江戸時代、徳川家康の命により土地の開拓、城の建設などがはじまり、地方から男性を筆頭とした多くの人が江戸に集結。その結果、江戸には当時約100万人もの人が住んでおり、世界最大級の都市だったという。
そんな江戸にやってきた男性たち、実は自炊をあまりしなかったため、外食に頼りっきり。そのおかげ(?)で、江戸では外食文化が栄えていったのだとか。ちなみに、その江戸で初めてできた外食店の場所は、浅草だったというから面白い!
さらに、高級品「うなぎ」は、江戸時代庶民の食べ物として人気だったこと、現在親しまれているうなぎの甘口の濃いタレは、力仕事をする人々にあわせて生まれた江戸の味だったなど、興味深い内容でゲストを楽しませてくれる。

■ワイン×うなぎ!? 文化人に愛された老舗鰻店
夜ご飯は、江戸屋台ミーティングでおすすめしてもらった浅草の老舗うなぎ料理専門店「駒形前川」へと足を運ぶ。創業220年、江戸時代から続く同店は、作家の池波正太郎をはじめ、詩人の高村光太郎など多くの文化人に愛されてきた。その老舗で味わうのは、なんとうなぎとワインのペアリング。
実は「駒形前川」、うなぎにあうワインを自社で輸入・販売を行っている。さらには、スイーツにも力をいれたりと、伝統を守りつつ時代の流れにあわせて革新を続けている企業。
「駒形前川 浅草本店」では、隅田川と東京スカイツリーの夜景を横目に絶品のうなぎを堪能できる。今回いただいたのは「うな重(上)」。デザートをパティシエが作る甘味「錦玉羹(きんぎょくかん)」に、お吸い物を肝吸いに変更して、スタッフおすすめの組み合わせで食べることに。
じっくり丁寧にふっくらと焼き上げたうなぎに、甘すぎないシンプルなタレが絶妙にマッチ。さらに、スパイシーで酸がきいた重ためのスペイン産赤ワインをあわせれば、新たな味わいを体験できる。
料理の締めくくりは、オレンジ果汁にゆずの香りと白ワインをあわせて作った和風オレンジゼリーで。さわやかな味わいだけでなく、夏にふさわしい涼しげな見た目が、これまた乙だった。
■初心者も楽しめる手軽な落語体験
おなかが一杯になったあとも、夜はまだまだ続く。「OMO3浅草」に戻り、金・土限定イベント「浅草落語ナイト」に参加。
この日の落語家は三遊亭 遊子(さんゆうてい ゆうこ)氏。落語はとっつきにくいものなんじゃ……と思っていると、同氏からこんな言葉が。
「(落語は)別に大したもんじゃないんですよ。肩の力を抜いて聞いてほしいんです。普段生きていて肩肘が張る瞬間が多いと思いますけれども、落語を聞くとちょっと肩の力がすとんと抜けるような、人間の失敗談、ばかばかしいどうしようもないところを描いたのが落語の物語でございます」
その言葉通り、クスッとつい笑ってしまう粋な噺(はなし)を聞き終えたあとは、心と体がすーっと軽くなったような気分に。
スタッフによれば、本アクティビティに参加した人の中には、落語の魅力にハマり、実際に「浅草演芸ホール」を訪れる人も。館内には、「浅草演芸ホール」のスケジュールも張りだされているので気になる人はぜひチェックしてみてほしい。
そんなこんなで笑いで一日を締めくくり、その日は気分よく眠りについた。
■早朝さんぽで浅草を新発見!?
翌朝のスタートは、なんと5時55分。
早起きの目的は、ホテルの宿泊者限定アクティビティ「粋だねぇ、明けの浅草さんぽ」(無料)に参加するためだ。観光客でにぎわう日中ではなく、浅草っ子の時間が流れる早朝に浅草寺の境内を巡ると、浅草の新たな一面を知れるという。
だが、起きたはいいものの働かない頭、開かない目、動かない体。「誰か私にエネルギーをください」と思っていると……
ごーん! ごーーん! ごーーーん!
突然、浅草の街に荘厳な音色が響く! 何かと思ったら、実はこれ毎朝6時に浅草寺でつかれる鐘の音。時計がなかった時代に時報代わりにつかれていたものが、現在でも続いているのだとか。
この鐘を合図にツアーはスタート!
まず向かった先は「浅草神社」。通称「三社様」と呼ばれており、浅草っ子はこの名前で呼ぶのだとか。ここでは、社紋をきっかけに神社の成り立ちをはじめ、「三社祭の数週間前から浅草っ子はそわそわする」といった地元っ子の話を伺った。
ほかにも、「浅草寺」を地元民は「観音様」と呼ぶことや、本堂(観音堂)に行ったら見てほしい注目ポイント、浅草っ子と観音様のエピソードなど、行くだけでは知り得ない密度の濃い内容を約1時間かけて知ることができた。
■地元っ子の味を朝から堪能
そんな早朝さんぽでおなかはぺこぺこ。朝食は、「OMO Food & Drink Station」で! 朝にはおにぎりが登場するなど、時間にあわせて商品が一部入れ替えられる。
この日は、浅草のちいさなパン屋「テラサワ」の生クリームコロネ、「浅草 福寿家」の伊奈利ロールなど、浅草グルメでおなかと心を満たした。
ちなみに、近くにお店があるので気に入った店舗があれば、実際に買いに行ってみるのもおすすめだ。
初めて浅草を訪れる人はもちろん、すでに浅草を楽しんだことがある人も、「OMO3浅草」に泊まれば、普段知ることのない街を知れるはず。ぜひ、あなたも粋な浅草っ子体験を味わってみては?
■Information
「OMO3浅草 by 星野リゾート」
【所在地】東京都台東区花川戸1丁目15−5 

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OMO3浅草 by 星野リゾート
place
東京都台東区花川戸1丁目15-5
phone
05031348095
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お部屋タイプお約束プラン/食事なし

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