行った気になる世界遺産 (53) 原爆ドーム登録20周年--被爆当時の姿を保存し続ける意味は


2016.12.09

マイナビニュース

今から20年前の第20回世界遺産委員会は、平成8(1996)年12月2日~7日にかけてメキシコで開催されました。2002年以降の世界遺産委員会は6~7月にかけて開催されていますが、それ以前はおおむね11月~12月にかけて開催されていたのです。その第20回世界遺産委員会で、広島県の『広島平和記念碑(原爆ドーム)』と『厳島神社』の2件が世界遺産に登録されました。
ひとつの都道府県から同時に複数の世界遺産が誕生したのは、この年だけです。そして2016年12月7日には登録20周年を迎えるということで、さまざまな記念行事が催されています。
○オバマ大統領訪問で世界が注目
原爆ドームが完成したのは大正4(1915)年のことです。「広島県物産陳列館」という名称で、広島県内の物産品の展示・販売をする施設として建てられました。そして昭和20(1945)年8月6日に原爆が投下されました。戦後いつしか市民から原爆ドームと呼ばれるようになりましたが、復興が困難を極める中、その保存に関心がむくことはなく解体論も根強かったのです。ようやく昭和41(1966)年に広島市議会が原爆ドームを永久保存することを決議し、さらに1996年、世界遺産に登録されました。
被爆当時の姿を保存し続けていくことについていろいろな議論はありますが、平和を訴える力を高めていることは間違いないと思います。2016年5月にオバマ大統領が広島を訪問した時にも、原爆ドームはきっと大きな印象を残したことと思います。
歴史的な節目であってもなくても、世界平和はもちろん願い続けていかねばならないものですが、登録の周年を祝う観光キャンペーンをきっかけに現地を訪問するのもいいのではないでしょうか。2017年2月5日まで原爆ドーム周辺でのイルミネーションが開催されるなどさまざまなイベントが行われますし、原爆ドームの隣には秋にオープンしたばかりの新名所「おりづるタワー」があります。ぜひホームページをチェックしてみてください。
○世界遺産データ
広島平和記念碑(原爆ドーム)。文化遺産。1996年登録。日本・広島県
○筆者プロフィール: 本田 陽子(ほんだ ようこ)
「世界遺産検定」を主催する世界遺産アカデミーの研究員。大学卒業後、大手広告代理店、情報通信社の大連(中国)事務所等を経て現職。全国各地の大学や企業、生涯学習センターなどで世界遺産の講義を行っている。
○世界遺産検定とは?
世界遺産の背景にある歴史、文化、自然等の理解を深め、学んだことを社会に還元していくことを目指した検定。有名な観光地のほとんどは世界遺産になっているため、旅の知識としても役立つと幅広い世代に人気。
主催:世界遺産アカデミー
開催月:3月・7月・9月・12月(年4回)
開催地:全国主要都市
受検料:4級2,670円、3級3,900円、2級5,040円、1級9,250円、マイスター1万8,510円、3・4級併願6,060円、2・3級併願8,220円
解答形式:マークシート(マイスターのみ論述)
申し込み方法:インターネット又は郵便局での申し込み
その他詳細は世界遺産検定公式WEBサイトにて 

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原爆死没者慰霊碑(広島平和都市記念碑)
place
広島県広島市中区中島町 平和記念公園内
嚴島神社(宮島)
place
広島県廿日市市宮島町1-1
phone
0829442020
opening-hour
6:30-18:00※季節により変更あ…

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