城崎温泉へ行くなら必ず買いたい! ここでしか手に入らない人気作家の本


2018.09.05

itta

兵庫県豊岡市にある「城崎(きのさき)温泉」は、日本有数の人気温泉地。1,400年もの歴史を誇り、現代まで数多くの文豪がこの地を訪れてきました。 そんな城崎温泉を訪れたら必ず手に入れたい、ここでしか買えない “ユニークな本” をご紹介します! 『城の崎にて』の舞台、文豪たちが愛した温泉。 古い木造建築や川沿いに揺れるしだれ柳が、風情ある街並みを作り出している城崎温泉。皆、浴衣に下駄でカランコロンと音を鳴らしながら、そぞろ歩きを楽しみます。 ゆっくりと時間が流れる城崎温泉は、観光客だけでなく文豪たちも惹きつけました。代表的なのが、明治から昭和にかけて活躍した小説家・志賀直哉。 電車にはねられ重傷を負った志賀直哉は、療養のために城崎温泉を訪れ、旅館にこもって執筆活動をしていたといいます。後に発表された短編小説『城の崎にて』では、城崎滞在中の出来事や、そこで感じた死生観が描かれています。 ▲ 志賀直哉が好んで散策していたという「なおや散策の道」(木屋町通り)。 ▲「三木屋」は志賀直哉が滞在していた温泉旅館。 志賀直哉だけでなく、与謝野晶子や島崎藤村など誰もがその名を知る文豪たちが城崎温泉を訪れています。そんな文豪たちが愛した温泉街・城崎には、ここでしか手に入らない人気作家の本があるんです! 「本と温泉」プロジェクト “小説の神様”と呼ばれた志賀直哉がこの地を訪れてから100年。城崎温泉では2013年から「本と温泉」プロジェクトがスタートしました。「本と温泉」は、城崎温泉の旅館の若旦那たちが中心となり立ち上げた出版レーベル。人気作家とタッグを組んで、オリジナルの本を企画・編集。城崎温泉限定で発売するというもの! 第1弾は、『城の崎にて』の小説本編と注釈本セット(写真左下)。浴衣の袖に入れて持ち歩けるサイズです。第2弾は、万城目学さんの『城崎裁判』(写真右)。見た目は完全に、温泉のタオル! 第3弾は、湊かなえさんの『城崎へかえる』(写真左上)。特殊な技術で城崎名物「カニ」の殻が再現されており、殻からカニの身を抜くように本を取り出すという面白い工夫がされています。どれも見た目がユニークすぎて、本であることに気付かないかも? どこで買えるの? 「本と温泉」の本が手に入るのは、城崎温泉街の店舗のみ。私は「城崎書房」という本屋さんでゲットしました! 書店でなくても、城崎温泉街の土産物屋や外湯、旅館などで購入が可能。現在およそ60箇所で取り扱いがあるようです。 >> 取り扱い店舗一覧(「本と温泉」公式サイト) お風呂でも読める!?『城崎裁判』 今回私が買ったのはコレ! 万城目学さんの『城崎裁判』。 外のカバーはタオルで、中の紙は耐水性に優れた素材でできています。つまり、温泉に浸かりながらでも読むことができるんです。 こんな本、今まで見たことがない・・・! 私は城崎を出る直前に購入したため、“温泉に浸かりながら読む” という体験ができなかったのですが、できる方はぜひ城崎の温泉に浸かりながら読んでみてください。(うっかりタオルと間違えて使わないようお気を付けて!笑) ネタバレになってしまうので内容についてはあまり触れませんが、特別天然記念物「コウノトリ」や、この地で昔から言われている諺「弁当忘れても傘忘れるな」なども登場し、まさに “城崎限定本” に相応しい内容でした。 また、志賀直哉の『城の崎にて』をまだ読んだことがない方は、まずそちらを読まれることをおすすめします! 話を知らなくても読み進められますが、知っているとより深く『城崎裁判』の世界に入り込めることでしょう。 時を超えて、文学と深い関わりを持つ城崎温泉。本も温泉も好きな方には、ぜひ一度訪れていただきたいです。関西では城崎と言えば「冬のカニ」が有名ですが、どの季節に訪れてもそれぞれ魅力がありますよ! そして城崎温泉を訪れた際には、「1冊欲しい!」と思わずにはいられないユニークな城崎限定本を、ご自身へのお土産にしてみてくださいね。 *関連記事 >>【兵庫】城崎温泉でやりたい10のこと。 豊岡出身者おすすめの観光スポットをご紹介!  

read-more
城崎書房
place
兵庫県豊岡市城崎町湯島231
phone
0796322745
すべて表示arrow
no image

この記事を含むまとめ記事はこちら