【滞在記】小学校の面影を残すホテル「ザ・ゲートホテル 京都高瀬川by HULIC」で知的好奇心を満たす滞在を


2023.07.18

一休コンシェルジュ

京都随一の繁華街、四条河原町から徒歩2〜3分という好立地にある「ザ・ゲートホテル 京都高瀬川by HULIC」。建物は元々、京都で最も古い鉄筋コンクリート造の小学校の校舎で、レトロな面影を残したリノベーションが施され、2020年にホテルとしてオープンしました。施設としての魅力に加えて、体験プログラムも豊富に用意されています。今回は、そんなひと味違ったホテル滞在の様子をご紹介します。近代建築の美を感じる「Schoolhouse棟」ホテルの入口は、まさに学校に登校するような気分が楽しめる外観。1階フロアは、図書館やコーヒーショップなどが入った商業施設となっており、店舗が並ぶエリアを通り抜け、レセプションのある8階まではエレベーターで向かいます。エレベーターを降りてフロアに一歩足を踏み入れると、目の前に広がるのは、東山の鮮やかな緑。視界いっぱいに、本当にまぶしいくらいに美しい景色が目に飛び込んできて、思わず立ち止まり、端から端まで見渡してしまいました。この景色を横目に見ながら、チェックインの手続きをします。客室は、昭和初期の名残を残した「Schoolhouse棟」と新築の「Main棟」とに分かれています。今回、私が宿泊したのは、「Schoolhouse グレース ハリウッドツイン」。小学校の教室だった空間を利用しているため、天井は高く、窓も大きく、開放感いっぱい。むき出しの梁の形も歴史を感じさせます。格子窓の向こうには、元校庭だった広場が見えます。一般に開放された場所で、若者も子どもたちも、スーツを着たサラリーマンも、気持ち良さそうに寛いでいて、そんな様子を見ていると、こちらまでほっこり和んでしまいました。ミニバーには、ネスプレッソ2種。花のような香りと複雑さを持つ「トウキョウ ルンゴ」と、ブラックで味わうのがおすすめという「ストックホルム ルンゴ」。引き出しにはティーバッグや砂糖、ミルクパウダー、「祇園辻利」のほうじ茶と煎茶のティーバッグも置いてあります。「祇園辻利」のティーバックが箱詰めになっているのは、スイートルームとSchoolhouseのみ。ルームウェアは、柔らかな二重ガーゼのパジャマ。シンクは2つあり、広々としています。アメニティには歯ブラシやヘアブラシ、シェービングレザー、コットンセットのほかにバスソルト、なんとミニサイズのハンド&ボディクリームまで。クリームの塗り心地はサラサラで、ほのかにダージリンが香ります。お風呂上がりに、ちょっとリッチな気持ちになれる嬉しいサービスでした。お風呂は、白を基調としたモダンなデザイン。しっかり厚みのある生地のバスローブも完備され、充実のお風呂タイムが過ごせます。ひと通り部屋を満喫したあとは、さっそく建物探訪に出かけました。「Schoolhouse棟」には、小学校の面影を残したエリアがそこかしこに。ノスタルジックな雰囲気に魅せられ、思わずたくさん写真を撮ってしまいました!階段も小学校時代のまま。立誠小学校が廃校となり、ホテルとして生まれ変わるまでの間、校舎は地元の人々の文化交流の場として活用されていました。古道具が並ぶマルシェが開催されたり、一部が映画館になっていたりと、さまざな形で活用され、大切にされてきた空間。私も何度も足を運んだことがありますが、古かった校舎が今はこうして美しいホテルとして生まれ変わり、大切に活用されていることを、今回とても嬉しく思ったのでした。廊下を進むと、小学校時代に道徳や礼儀作法を教育する場だったという自彊室(じきょうしつ)を保存・再生した「リトリートルーム」がありました。中は、60畳ほどの広さがある大広間。ここでは、毎週土・日・祝の朝ヨガレッスンや、月に一度の観世流による能楽など、宿泊する人が無料で受けられるイベントも開催されています。まるで、寺子屋を思わせるような学びや体験の場となっているのも面白い……!滞在する楽しみが本当に盛りだくさん用意されています。宿泊者専用ラウンジで至福の寛ぎタイム滞在の楽しみはまだまだあって、3階には宿泊ゲスト専用の「ラウンジ&パティオ」があります。ここでは、オレンジやりんごジュースといったソフトドリンクを始め、コーヒーや紅茶、赤白ワイン(各2種)を楽しむことができます。せんべいやグミといった、ちょっとしたおつまみも。棚にはブックディレクター・幅允孝氏が監修したという図書コーナーもありました。私はここで、いくつか気になる本をピックアップ。簡単な手続きで、部屋に持ち帰ることもできました。ラウンジを抜けると、小学校時代はこのあたりにプールがあったとされる場所に作られたパティオが。風が通り抜けるとても気持ちのいいスペースで、中央にはファイヤーピット。夜には、焚き火を囲みながら過ごすことも叶います。目的に合わせて選びたい、バラエティー豊かな部屋「Main棟」の定員1名の部屋「モデスト セミダブル」には、スタンディングデスクにもなる昇降デスクが用意され、ワーケーションにもぴったり。「Schoolhouse棟」にある「Schoolhouse ラボ キング」と名付けられた客室には、ベッドサイドに京都の彫刻家・樂雅臣氏と“リサイクル(再生)×プランツ(植物)”をコンセプトに活動する、植栽家・村瀬貴昭氏がコラボレーションしたアート作品が展示されるコーナーがありました。もくもくとスモークが湧き出る演出にワクワク! 現代アートを独り占めできる贅沢な空間です。こちらは「Main棟」の、テレビの両サイドにデンマークの高級オーディオブランド「バング&オルフセン」のスピーカーを備えた客室「シネマ キング」。画面も通常の部屋の1.5倍の大きさとなっており、自分だけの寛げる空間で、好きなだけ映画鑑賞ができます。東山を一望! 開放的なレストラン「Anchor Kyoto」ディナーは8階にあるオールデイダイニング「Anchor Kyoto(アンカーキョート)」へ。どの席からも東山が望める素晴らしい空間なのですが、中でも……南側に位置するこちらのテラス席は、最新の京都が詰まった四条河原町が見渡せる特等席だなと感じました。鴨川も四条大橋も、南座も見えます!ディナーには、フレンチやイタリアンを融合させたコースをいただきました。乾杯のワインに「ザ・ゲートホテル」オリジナルのロゼ・スパークリングワインをセレクト。ほんのりピンク色のワインが気分を盛り上げてくれます。前菜に登場した「自家製ソプレッサータ カポナティーナ添え」は、煮込んだ肉や野菜を肉のゼラチン質で固めたもので、日本の煮こごりのような感覚。少し酸味のあるソースが、まさに初夏にふさわしい、さっぱりとした味わい!あまりにおいしくて、ソース名を確認したところ、イタリアでは定番の「サルサヴェルデ」だと分かりました。使っている食材や調理法など、一皿ずつ丁寧な説明をしてもらい、前菜から食後のデザートまで、余すことなくおいしくいただきました。レストランからの帰り、ラウンジによってみると、ファイヤーピットに火が灯されていました。カウンターにはマシュマロが置いてあり、焼きマシュマロを楽しむことも!炎が揺れる様子はいつまでも見ていられる……そんな風に思う人も多いのか、夜のラウンジにはいろいろな人が入れ替わり立ち寄っていました。6月から新しく始まったのが「Schoolhouse棟」宿泊者向けのワゴンサービス。「旅先での就寝前のひとときを、よりリラックスして過ごしてもらいたい」という思いが込められた「ターンダウンサービス」です。ワゴンに乗っているのは、就寝前にふさわしいドリンクとして、ホットワインやハーブティー。そして、ベッド脇に置いておきたい良い香りのするサシェ、レコードや折り紙のほか、塗り絵用のポストカードや色鉛筆まで。好きなものを選んで提供してもらえます。私は、ふだん家では聴くことのできないレコードプレーヤーを選んでみました(セッティングも全てやってもらえるので安心です)。レコードを聴きながら飲むカモミールティ。枕元に置いたサシェ。旅先の、のんびりした時間だからこそ持てる豊かなひとときとホスピタリティに触れ、心洗われるような気がしました。さて、翌朝の朝食は、ディナーと同じく8階の「Anchor Kyoto」へ。朝食のメイン料理を、エッグベネディクトかフレンチトーストから選べるほか、1日限定30食で京都の食材などを使った和食膳もありました。待っている間は、カウンターに並んでいるパンやサラダ、フルーツなどをお皿に盛るビュッフェが楽しめます。私はエッグベネディクトを選択。「パンにおすすめ」と置いてあったのが、フランス・ブルターニュ地方で作られているという「ボルディエバター」。市場にはまだあまり出回っていないそうで、私も初めて食べました。パンに塗って食べると、軽くてあっという間にとろけるのですが、深いコクがあって、ものすごくおいしい。有塩バターで、ちょっと塩キャラメルみたいな印象もありました。そして、オレンジジュースを飲むと、果肉のつぶつぶが浮かんでいて、本当にフレッシュな味わいでびっくり!「このおいしさは何?」と思ってカウンターを振り返ってみると、スタッフがその場で、ジューサーで絞ってくれる生搾りだったのでした。贅沢にもグラス1杯にオレンジ2玉半を使っているのだとか。メインも当然おいしいのですが、サイドメニューも一つひとつこだわり抜いて選ばれた食材が並び、かつ、それらを最大限おいしく味わえるよう、丁寧に提供してくれるその姿勢に感動。建物から部屋の設え、サービス、料理まで、魅力いっぱいの「ザ・ゲートホテル」。こんなにもお楽しみを備えていたら、ホテルを出る暇もないくらいかもしれません。ですが、なんせここは四条河原町。有名な寺社仏閣が揃う東山に、おいしいレストランが並ぶ木屋町もすぐそばにあります。京都が初めての人も、京都通のリピーターも。どちらのゲストにも、きっと満足感のある京都滞在になるだろうなと確信したのでした。そして今回の滞在を通して「ザ・ゲートホテル」のホスピタリティあふれるサービスに触れ、次にまた違う土地へ旅に行くときも「ザ・ゲートホテル」を選びたいなと思うほどでした。 ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC 京都府/河原町 詳細情報はこちら  

read-more
THE GATE HOTEL(ザ・ゲートホテル) 京都高瀬川 by HULIC
rating

4.5

91件の口コミ
place
京都府京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2
phone
0752568955
すべて表示arrow

ダブルルーム 禁煙

¥16,783

arrow icon

2024/05/10 チェックイン(2名1室)※1泊1名あたりの料金   更新日:2024/04/27

Anchor Kyoto THE GATE HOTEL 京都高瀬川 by HULIC
place
京都府京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2 ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC 8F
phone
0752568955
opening-hour
朝07:00 - 10:30 (LO 10:00)昼…
すべて表示arrow

ご予約はこちらから

arrow icon

更新日:2024/04/27

南座
rating

4.5

159件の口コミ
place
京都府京都市東山区四条大橋東詰
phone
0755611155
opening-hour
公演により異なる
すべて表示arrow
鴨川
place
京都府京都市東山区大橋町 三条大橋下
すべて表示arrow
no image
四条大橋
place
京都府京都市中京区柏屋町東山区川端町下京区斉藤町
すべて表示arrow

この記事を含むまとめ記事はこちら